昨日の知事会見で明らかになった静岡空港の需要予測のやり直し。
もちろん税金をかけて外部に委託するのだが、いまさらなぜ・・・
というのも、需要予測は空港建設の是非の判断材料として必要とされたものだからだ。
この需要予測をもとに費用対効果を検証し、費用と便益の均衡点となる86万人需要を上回る(費用便益比が1.0を超える)として建設を推進したのであって、百歩譲って目標需要ならともかく空港が完成した今になって再度需要予測を行って何の意味があるのだろう。
これについては、今日の毎日新聞に「(新しい需要予測をして)需要に満たない空港という批判を払拭したい狙いがあるとみられる。」との推察があるが、これまでの県庁役人の発想から見て私も同感だ。
これなら、新しい需要予測を仮に平成23年度70万人とし、未達成の65万人の実績だったとしても需要予測の138万人の半分にも満たないとの批判を避け、税金を投入しての大本営発表で最新の需要予測の9割を達成と鼓舞できる、それが県庁役人の発想なのだろう。
もちろん子供だましだが、注意をもって情報を吟味できない人がほとんどだというのが役人の認識だ。
もう一つ、川勝の認識には役人の刷り込んだ虚偽が詰っているように思う。
川勝は静岡空港の需要予測を「全国の地方空港が過大な需要予測をもとに建設されてきた」とするその他多くの需要予測と同視しているが、実はその予測手法は全く違うのだ。
静岡空港は2000年11月の会計検査院の特定検査で「今後、主として地方公共団体の責任においてなされる地方空港の新設・滑走路延長等の整備に当たっては、まず精度の高い需要予測を実施した上で、これに基づく費用と事業効果の評価を適切に実施することが重要であり、地方空港の利用が効率的かつ有効に行われていくことが肝要である。」との指摘があった上に、
2001年5月の総務省による「空港の整備等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」の中で「このように実績値が需要予測値を下回ることとなった背景には、近年の景気低迷による航空輸送需要の伸び悩みが影響しているとも考えられる。このように、需要予測は精緻な想定を行うためには困難な要素があるものの、空港整備事業の事前の評価を的確に実施するためには、常に需要予測の方法の改善余地について検討し、その精度の一層の向上に努めることが必要と考えられる」「需要予測の方法等の状況についてみると、次のとおり、需要予測の際に使用する仮定等の前提条件、予測手法、基礎データの採り方等について、改善を要すると認められる例がみられた」などと具体的に指摘を受けた後に国交省によって確立された最新の手法によって推計されたものである。
すなわち、静岡空港と同じ手法で需要が推計された新設空港は神戸空港くらいのものなのである。
多くの地方空港がでたらめに近い需要予測だったから静岡も同じという考え方は間違いなのである。
ただし、一方で138万人の需要予測について問題点を検証するという意欲は評価したい。
しかし、役人に真実と向き合う気がなければ嘘を嘘で固める醜態を見せることとなるだろう。
いずれにしても、静岡空港はますます袋小路に入っていく感がある。県民世論を二分化しながら住民投票から逃げ県民合意を形成できなかった大規模事業の末路を象徴している。
もちろん税金をかけて外部に委託するのだが、いまさらなぜ・・・
というのも、需要予測は空港建設の是非の判断材料として必要とされたものだからだ。
この需要予測をもとに費用対効果を検証し、費用と便益の均衡点となる86万人需要を上回る(費用便益比が1.0を超える)として建設を推進したのであって、百歩譲って目標需要ならともかく空港が完成した今になって再度需要予測を行って何の意味があるのだろう。
これについては、今日の毎日新聞に「(新しい需要予測をして)需要に満たない空港という批判を払拭したい狙いがあるとみられる。」との推察があるが、これまでの県庁役人の発想から見て私も同感だ。
これなら、新しい需要予測を仮に平成23年度70万人とし、未達成の65万人の実績だったとしても需要予測の138万人の半分にも満たないとの批判を避け、税金を投入しての大本営発表で最新の需要予測の9割を達成と鼓舞できる、それが県庁役人の発想なのだろう。
もちろん子供だましだが、注意をもって情報を吟味できない人がほとんどだというのが役人の認識だ。
もう一つ、川勝の認識には役人の刷り込んだ虚偽が詰っているように思う。
川勝は静岡空港の需要予測を「全国の地方空港が過大な需要予測をもとに建設されてきた」とするその他多くの需要予測と同視しているが、実はその予測手法は全く違うのだ。
静岡空港は2000年11月の会計検査院の特定検査で「今後、主として地方公共団体の責任においてなされる地方空港の新設・滑走路延長等の整備に当たっては、まず精度の高い需要予測を実施した上で、これに基づく費用と事業効果の評価を適切に実施することが重要であり、地方空港の利用が効率的かつ有効に行われていくことが肝要である。」との指摘があった上に、
2001年5月の総務省による「空港の整備等に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」の中で「このように実績値が需要予測値を下回ることとなった背景には、近年の景気低迷による航空輸送需要の伸び悩みが影響しているとも考えられる。このように、需要予測は精緻な想定を行うためには困難な要素があるものの、空港整備事業の事前の評価を的確に実施するためには、常に需要予測の方法の改善余地について検討し、その精度の一層の向上に努めることが必要と考えられる」「需要予測の方法等の状況についてみると、次のとおり、需要予測の際に使用する仮定等の前提条件、予測手法、基礎データの採り方等について、改善を要すると認められる例がみられた」などと具体的に指摘を受けた後に国交省によって確立された最新の手法によって推計されたものである。
すなわち、静岡空港と同じ手法で需要が推計された新設空港は神戸空港くらいのものなのである。
多くの地方空港がでたらめに近い需要予測だったから静岡も同じという考え方は間違いなのである。
ただし、一方で138万人の需要予測について問題点を検証するという意欲は評価したい。
しかし、役人に真実と向き合う気がなければ嘘を嘘で固める醜態を見せることとなるだろう。
いずれにしても、静岡空港はますます袋小路に入っていく感がある。県民世論を二分化しながら住民投票から逃げ県民合意を形成できなかった大規模事業の末路を象徴している。
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