「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

川勝平太記者会見、隠蔽行為免責のための空港部廃止を露呈のお粗末

2009-10-13 21:24:00 | 川勝知事公約寸評
今日の川勝記者会見。
マスコミは知事が無断伐採問題で、「処分というのは一切考えません」という前回の会見での考え方を変えたかのように報じているが、これは早計である。

記者の無断伐採に対する前回の処分発言の説明を求められ、
「これは明らかに故意、と、思われても仕方のないような過失であったと・・・」
と、一見前向きに取れる発言があったのは事実。
しかし、その直後の、記者からの処分の考えを修正するのかとの質問に、

知事)「基本的に、あの~、私の今の理解では、3月開港に向けて、え~、担当の方々の、え~、やむを得ないところ、手続きを簡略化する形にならざるを得ないほど、追い詰められていたと、いうところまでは把握しております。
まあ、したがって、え~、それが故意であったか過失であったかはおきまして、え~、そのような、日程が限定された中で、仕事を終えるという職責を負わされた、あ~、ことに、照らせば、ま、これは、組織の中での、え~職責を果たすという、え~、そういうことで、え~、あるとすればですね、え~、個人の責任を問うことに至らないな、というふうに・・・。」
とあいまいに答えたため、以下の展開に。

記者)「結局どちらなんでしょうか?」

知事)「今調べております。」

記者)「調べた結果判断するということなんでしょうか?」

知事)「そうですね。やはり、きっちりと事実を把握いたしまして、え~その、事実に即して、それなりの責任も出てくるでしょうから。
え~、あの~、人様の土地のものを、伐採したということで、これは謝罪しなくちゃなりませんし、これが事実だといたしますれば。
そして補償しなくてはなりませんから。そうした、責任というのは事態の把握に、え~基づいて、そういうこと以上はいま申し上げられ・・・(聞き取れないほどのトーンダウン)。」

記者)「いまお聞きしてると無断伐採した行為そのものに対する処分を検討されるようなんですけれども、知事が情報公開を最も大事だとおっしゃっているのは私も同意なんですが、隠したという行為、知事がこの前おっしゃったように、組織の歯車の中で隠したとすれば、その組織自体がおかしい、なぜ隠さなきゃいけないという力が作用したのか、そこに問題があると思うんですけど、ですからそこを処分の対象から外すということは知事の普段おっしゃっていることと相反するような気がするんですが、その点はどうでしょうか。」

知事)(必見!にやつきながら)「もう、空港部はございません。」

記者)「しかし、なくなったからそれで処分しないというのも、なかなか県民の考え、一般的な発想からずれてるのかなあと思いますが。」
との追及には、自己中な空港部擁護の言い訳に終始。
最後は、空港部廃止で隠ぺい問題のけじめはつけた、として記者を押し切ったのである。
さもありなん。処分どころか、空港部廃止で空港部長から県理事になった岩崎氏は四月までは空港部長代理。隠ぺいの責任者がわずか半年余りでツーステップアップである。
空港部廃止が何のため誰のためであったのかが分かろうというものだ。

さらに、これで終わらないのが川勝平太。
別の記者から、無断伐採の件については調査をした結果、重過失以上の過失や故意があると確認できた場合は職員の処分をすることもあり得るということでよろしいかとの確認質問に対して、
何と15秒程度の長い沈黙の後、「結果が出てから、調査の結果が出てから答えます」と逃げる始末。結局、したくないというのが本音であることは一目瞭然である。

ダメ押しは副知事問題。
副知事人選問題を問われ、
いまや二人の副知事(両名とも元県職員)とハネムーンなどと臆面もなく語り、今替えるつもりはないとまで明言。

石川県政二代目襲名というべき代替わりの態様である。
しかも(二代目は初代に劣るのが常とはいえ)倫理感は、これでも元教育者かというくらい劣悪である上に、行政能力ははるかに劣後。
いまや役人天国と化している。
これでは、石川よりましという言葉も、いずれ変わるかもしれない。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (元県民)
2009-10-13 23:56:28
「3月開港に向けて、え~、担当の方々の、え~、やむを得ないところ、手続きを簡略化する形にならざるを得ないほど、追い詰められていた」というのが何を意味するのか、たいへん興味があります。

立ち木が勝手に伐採されたのは「管制塔」から着陸機が見えにくいからだ、との報道でした。「管制塔」と言い習わされているので、あの建物には管制官が詰めて、飛行機に離着陸の許可を出したりコントロールしている、と思っている人が多いでしょうが、実際は静岡空港に航空管制官はいません。いるのは「航空管制運航情報官」という職名の方々です。離着陸は、情報官からの情報を得つつ、パイロットの判断で行われます。

2001年に「静岡空港に係る運航の安全につきましては、 旧運輸省、 防衛庁、 静岡県の三者による空域調整において、 静岡空港の進入・出発経路は、 静浜飛行場、 浜松基地の空域と重ならないものとなっておりまして、 さらに静岡空港及び静浜飛行場の周辺空域においては、 ターミナルレーダー管制業務を実施することにより、 安全が確保されることとなっております。」と県議会で答弁したほか、空港で「飛行場管制」が実施されることも説明しています。(静岡空港専門家委員会、タウンミーテイング)

ところが、結局、ターミナルレーダー管制所、飛行場管制所のいずれも設置されないままに「完全開港」を謳っています。「管制業務を実施することにより、 安全が確保される」としていた安全が、どう担保されることになったのか、大いに疑問を感じます。議会も報道もこの件を質した形跡がありませんが、立ち木やILSの表層的な騒動にとらわれているばかりで、ニアミスなどの問題が起こってからでは遅いです。
返信する
Unknown (hana)
2009-10-15 02:05:05
非常に厳しい空域設定とは聞いていましたが、そんな危険な空域状態で、約束の「管制官」(パイロットに対し指示、命令を出す)が存在せず、「航空管制運航情報官」(パイロットに滑走路・飛行場の交通情報や気象情報のみ出す)とは驚きです。大惨事にならなければいいのですが…。静岡県はもっと真面目に安全に取り組んでほしいと思います。「立ち木」「笹」「無断伐採」、それらを軽く見ている川勝知事をはじめ、安全が最優先の空港に対して無責任過ぎると思います。
返信する
Unknown (名無し県職)
2009-10-15 23:34:52
ILSのカテゴリが低ければ安全性が低い、と堂々と知事が記者会見しているレベルですからね。
交通インフラとしての空港の意味を全く理解していないのでしょう。
静岡空港は空域の関係で傾斜滑走路になっており、カテゴリIII設置は物理的に無理という事実すら知事には報告されていないようですし。

空港も国文祭も同じレベルでお祭り騒ぎ。これが静岡県行政の実態ですわ。
返信する
Unknown (元県民)
2009-10-19 22:51:49
高カテゴリーの場合、滑走路末端部の勾配制限がきびしくなるようです。ILSというより、autolandの制約かもしれません。静岡空港の滑走路は0.5%傾斜して一方的に海側が低くなっています。川勝知事がお手本と仰ぐ熊本空港は精密進入(Cat3)側の末端が0.8%です。

まあ、知事殿は30億もあればできると思っているようですが、あの地形ですし、進入灯なども全部やり直すと、いくらかかるか分かりません。ILSの話が進む前に、経費その他で空港維持そのものが問題化すると思いますが。
返信する

コメントを投稿