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静岡県知事選にリニア水問題を引き継げる第3の候補(鈴木康友、大村慎一以外)を出す意味とは

2024-04-23 12:00:42 | 川勝後の静岡県政
大村慎一と鈴木康友の一騎討ちと見られた静岡県知事選にリニア水問題を引き継ぐ第3の候補が複数出てくる可能性が報じられている。
全県的な選挙であり、候補者が組織力を補う知名度や弁術を持っていなければ当選は困難だが、それでも出す意味とは何なのか。
それはもちろん、リニア の水問題である。

マスコミ報道の影響もあって多くの人(特に大井川流域外)に「田代ダム案」と呼ばれる水補填案でリニア 水問題は解決したと思われており、しかも大村慎一と鈴木康友両者とも水問題の本質に触れようともせずに「リニア推進」を口にしているからだ。

しかし「田代ダム案」はあくまで工事期間中の導水路からの流出分の補填案でしかなく、流域で懸念されている水問題の本質は、工事によってこれまでの水の流れが変わることによる工事後も永続的に失われることとなる水の県外流出への懸念である。

掘ってみなければわからない。これは事実である。
一方で、掘ってみて、水脈にぶち当たり一度水の流れが変わってしまったら、表流水とは違い、まして大深度となれば、水の流れは元には戻せず、覆水盆に帰らずの言葉どおり取り返しのつかない事態にもなりうる。これも事実である。

静岡県知事としてこのギャンブルをしても南アルプスの地下を通すのか、ルートを変えさせるのか。これが川勝が知事として本来なら真正面から問うべき問題であったが、現実は先日紹介したとおり、この問題をディールの材料とするため、まるで地中の構造を明らかにするCTやMRIをとれと言わんばかりのギャンブル性を排除するような無理な調査へと徐々にハードルを上げ続けてきたことから、水問題の本質がボヤけてしまっているのが現在だ。

このままリニア 推進の大村慎一と鈴木康友の一騎討ちとなればこの問題の本質が有耶無耶になっていくのは目に見えている。懸念される事態が起きても新知事はもちろん誰も責任を問われないだろう。

故に、この問題を新知事にも負担として引き継がせ、さらにはその次の知事選や未来の評価に生かすには、たとえ当選の目はなくとも、水問題を主張する第3の候補は必要不可欠なのである。


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