「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

静岡空港利用者の推移(開港3年目第12月)~年々減少する利用者、結局3年目は最低の43万人に~

2012-06-07 20:22:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で3か年を比較したグラフです。
以下、開港3年目の最終月となる5月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から3周年を迎えた静岡空港であるが、3年目の利用者年計は初年の63万人、2年目の51万人をさらに下回る43万人となった。
当初の需要予測での右肩上がりの伸びや、川勝が知事就任時に大風呂敷を広げた毎年10万人ずつ利用者が増加するとの妄想も大外れの現実である。

さて、昨年3月の原発事故の影響により低迷した前年同月に比べた本年の実績は、震災前の同月及び震災がなかったものとして昨年推計した推計値にも及ばないものの、新規路線もあってさらなる低落をかろうじてまぬかれた感がある。

国内線は福岡線が前年同月を上回ったのみで全体として年々の下落傾向は止まっていない。
一方で国際線は対前年同月比で200%を超えるなど一見成長トレンドに入ったかのように見えるが、震災前と比較可能な国際線のソウル便を見るに、H22年5月の16,383人(71.6%)と今年の10,503人(58.0%)とを比較すれば歴然、国際線といえども本格的な回復とは程遠い。
実際、国際線トータルでみても、H22年5月の17,806人(71.8%)と今年の16,711人(58.7%)とを比較すれば伸びがないことは明白である。
報道では「「国際線の伸びは期待を上回るものがある」。5月28日の定例記者会見で川勝平太知事は、開港からの3年間を振り返り、語気を強めた」(毎日新聞)とあるが、現実を冷静に見えないほどの裸の王様になっているようだ。
さらに、「川勝平太知事は、「(年間利用者数は)40万人強で底を打ったと思う。さらに国際線をてこ入れして、富士山とお茶畑が見える空港として(目標の)70万人を目指していきたい」と話した」(毎日新聞)とのことだが、こうも度々嘘八百を繰り返されると誰も信じなくなるだろう。
結局、5月の踏ん張りは、着陸料無料(実質全額税金負担)というばらまきに飛びつき新規に開設の台湾路線3,186人(72.0%)が干天の慈雨となったといえるものの、ご祝儀的利用が多く、ソウルのようなリピーターは見込めず、今後、低迷すると見込まれ、将来的には撤退の可能性が最も強い路線である。

JRのような公共交通機関としての自立は程遠く、防災拠点に空港存続の意義を求めつつあるが、その建前とは裏腹に防災とは無関係に現在のような税金投入で観光路線中心の路線維持に走る県行政の無節操が際立つばかりである。

では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年5月までの実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.5/H23.5):搭乗率[H24.5;H23.5]

札幌線:87.2%(5,737人/6,581人):[57.7%;54.5%]
福岡線:7,369%(6,693人/6,963人):[78.8%;47.6%]
沖縄線:93.8%(4,016人/4,280人):[54.6%;59.4%]
熊本線:-%(-人/2,447人):[-%;50.9%]
鹿児島線:81.3%(1,690人/2,080人):[79.4%;42.9%]

国内定期便計:84.2%(18,812人/22,351人):[65.4%;51.3%]

国内線チャーター便計:23.4%(139人/594人):[92.7%;96.1%]

ソウル線:179.6%(10,503人/5,849人):[58.0%;49.9%]
上海線:204.8%(2,050人/1,001人):[48.3%;38.6%]
台北線:-%(3,186人/-人):[72.0%;-%]

国際線定期便計:229.8%(15,739人/6,850人):[58.8%;49.4%]

国際線チャーター便計:211.3%(972人/560人):[56.5%;97.0%]

全路線計:117.9%(35,622人/30,255人):[62.1%;51.3%)]

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