「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

意味不明、県総合計画の静岡空港利用者数目標2013年度に70万人?

2010-12-03 22:15:00 | 静岡空港
「一番じゃないとだめなんですか」という言葉が世間を騒がせたばかりだが、「70万人じゃないとだめなんですか」というか「なぜ70万人なんですか」「なぜ空港利用者じゃないとだめなんですか、JRや車じゃだめなんですか」と聞きまくりたくなるくらい県民生活にとって意味不明な目標が出てきた。
この70万人とは、県の新総合計画に盛り込まれる予定の「静岡空港の2013年度の利用者数目標」だ。

県はさきに平成25年(2013年)に100万人(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/659.html)と目標を示してきた。
川勝もこれまで再三「1年目(2009年度)は60万人だったから、2年目(2010年度)は70万人、3年目(2011年度)は80万人、5年目(2013年度)には100万人」と目標を明言してきたが、これを大きく下回る目標とは、いったいあの言葉は何だったのだろう。
そもそも、計画の静岡空港利用者70万人という目標値自体にどのような意味・意義があるというのか。
70万人とか、100万人と言っても税金垂れ流し放題の赤字空港政策が変わるわけでもあるまい。
いや、むしろ「目標達成のため」とばかり訪中団ならぬ訪沖縄団や訪韓団やらと税金大量投入の理由づけに使われるのがこの「目標値」の意義と思えてしまう。
目的のためなら何でもありの役人にとっては打ち出の小づちだ。

<参考:開港初年実績>
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/616.html

さて、今日、旧市で3期、合併後の新市で2期と長期政権だった静岡市の小嶋市長が次期市長選不出馬を表明したが、昨日の子どもなどへの医療費助成継続に関しての県知事との応酬もあってか、「どこかの人と違う手法でやってきて満足している」と、トップの思いつきで何処に行くか分からない川勝の県政運営手法を批判したが、就任1年ちょっとでこれだけ言行不一致の県政をまざまざと見せつけられると、ごもっともとうなずくしかない。

ちなみに、昨日の子どもなどへの医療費助成継続に関しての県知事との応酬とは、
政令市の静岡市長と浜松市長が県による「こども、母子家庭、重度障害者の市町向け医療費補助金」の政令市だけ打ち切り方針を受け、
「同じ県民税を納める市民に著しく不公平感を与える」としてこの継続を求めたのに対して川勝が「甘えの構造」「宝くじの財源を移譲しており手当はしている」として一蹴し、
小嶋市長が「宝くじの財源は、政令市移行に伴い法律に基づいて移譲されたもので、県が独自に委譲したのではない。甘えの構造とは違う。知事は間違っている。」と反論、これに川勝が「そんなことはない」とやりとりした一件である。
まあ、どちらにも一理あって是非の判断は難しいが、訪中団で4千万円以上使ったり空気を運ぶバスを浜松から運行するような県予算があるなら政令市のこどもたちにも補助を出してやれよと言いたいところである。

やはり成果見えず、静岡県事業仕分け

2010-12-02 23:02:00 | ノンジャンル
県は1日、現時点の予算要求段階での事業仕分けの成果を発表(一般県民には件数のみ公表、マスコミには金額も公表)したが、公称の削減効果でさえ昨年の31億から半減の16億円余。
しかも、相変わらずのごまかしも横行。
「たばこ対策推進事業費」1,023万2千円は廃止し0円にした成果の一方で「ふじのくに受動喫煙防止推進事業費」800万円を県民主導の対策支援で別物であるとして新規事業として要求するなど狡猾だ。
露骨な例も引き続きで、「ふじの翼グローバルリーダー養成事業費」という中国がらみの事業を「日中青年リーダー交流事業」にして同額を要求。
焼け太り型も健在、「しずおか優良木材の家総合支援事業費助成」9千340万円が「住んでよし しずおか木の家推進事業費助成」と知事の好む「住んでよし」のキャッチを事業名に入れて1億9,940万円の要求。(名前ひとつで予算が通りやすいわけがないと思うだろうが、通りやすい事実があるから知事が変わるたびに知事好みのキャッチ名の事業が増えるわけで、これも、予算編成過程がブラックボックスであるための弊害だ。)
いずれも、仕分けの判定では「廃止」とされたものだ。

結局財源不足は現段階で411億円。

予算は事業仕分けなしでも例年、廃止・新規の新陳代謝はかなりあるものだ。
それと何が違うのかというのが判定無視のふてぶてしさからの率直な感想だ。
国の事業仕分けも賞味期限切れといわれるが、県の仕分けは賞味期間もなかった。
実効性のない仕分けは百害あって一利なし、モラルハザードを増すだけの現状では仕分け自体を廃止すべきだ。

静岡空港利用者の推移(11月まで)と11月実績~ついに国際線も失速~

2010-12-01 19:48:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)このグラフは先日示した開港初年の上海便推計データを加味した上で開港初年の実績と2年目を比較したグラフです。

ちなみに、同じ路線の実績でありながら松本空港発表の利用者実績http://www.pref.nagano.jp/kikaku/koutuu/airport/sonzoku/riyoujyou2211.htmよりも静岡県の実績が搭乗率、利用者数ともに高い理由は現在のところ不明です。
<傾向>
国際線はソウル線が搭乗率、利用者数ともに堅調、一方で上海線は前年同月の搭乗率62.5%から大きく下げ45.3%となった上、チャーター便も減少したため、国際線トータルでの利用者は前年同月並みとなった。
低調著しい国内線は前年同月比だけでなく、前月比でも搭乗率、利用者数ともに大きく下げた。
結果、全路線トータルの利用者実績も昨年同月から大きく下げ、下げ幅の累計は重なるばかり。
もはや開港2年目の実績が1年目の実績(約63万人)を下回るのは確実な状況である。


<11月までの実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年比(H22.11/H21.11):搭乗率[H22.11;H21.11]

札幌線:66.7%(4,838人/7,249人):[67.1%;61.6%]
福岡線:56.1%(6,020人/10,738人):[63.4%;78.5%]
沖縄線:100.5%(5,531人/5,505人):[76.8%;76.5%]
小松線:36.5%(1,578人/4,322人):[33.3%;47.4%]
熊本線:78.6%(1.983人/2,523人):[41.8%;55.3%]
鹿児島線:77.4%(2,449人/3,163人):[50.7%;69.4%]
松本線:=i91人/=j:[35.0%;‐

国内定期便計:71.9%(24,089人/33,500人):[56.0%;65.8%]

国内線チャーター便計:=刀i434人/0人):[52.5%;‐

ソウル線:114.1%(15,908人/13,944人):[73.9%;63.7%]
上海線:不明(1,230人/不明):[45.3%;62.5%]
(なお、不明について、昨年の便数と搭乗率からの概算推計では2,000人程度と見込まれる)

国際線定期便計:推計107.5%(17,138人/13,944+推計2,000):[70.7%;不明]

国際線チャーター便計:49.3%(548人/1,112人):[41.9%;58.6%]

全路線計:推計83.5%(42,209人/48,556+推計2,000):[60.8%;不明(不明除く65.0%)]
(昨年実績不明の上海除く全路線計:84.4%(40,979人/48,556人):[61.4%;63.3%])


(注):上海便の昨年度実績の推計は公表されたデータである平成21年6月4日の開港から1年間の提供座席数38,898と利用者数19630及び毎月の搭乗率(6月40.3%,7月52.7,8月42.2,9月48.9,10月49.2,11月62.5,12月49.3,1月50.5,2月54.1,3月75.3,4月49.8,5月37.9)から概算推計(6月1300,7月1700,8月1350,9月1550,10月1600,11月2000,12月1600,1月1600,2月1750,3月2400,4月1600,5月1200)したものである。