天皇はやっぱり人間だった太宰の忌 WALKING IN THE RAIN太宰の忌 鉄の時代を生きたる証し桜桃忌 大阪は食い倒れの町太宰の忌 たった一人のバトントワラー桜桃忌 21世紀の変わらぬものに太宰の忌 黒旗を掲げし者たち太宰の忌 パラオ国旗を月章旗といふ桜桃忌 荒川線は無音の棺桜桃忌 太宰忌の空一本の糸紡ぐ 平成の世に果ては無し太宰の忌 学生服は滅びゆくもの桜桃忌 出会い系サイトの30年桜桃忌 太宰忌の歩行喫煙いいだろう
ニュートラルとは自分を消すことさくらんぼ 食べた記憶どこにもなくてさくらんぼ 母の不在あるべからずやさくらんぼ サウンド・オブ・サイレンスの極致さくらんぼ 池田澄子に無いものが好きさくらんぼ ギャンブルは負けと限らずさくらんぼ さくらんぼ細くて白いものの上 9条は油上の楼閣さくらんぼ(骨抜きの上廃止) ダミアンも好きだゆったはずさくらんぼ 駅チュウののち所望せりさくらんぼ 許せない落花のスピードさくらんぼ AKB48に目もくれずさくらんぼ
夜の紫陽花銅の時代の続きをり 妻なき我れ紫陽花寺に吸い込まれ 紫陽花展稲畑汀子の菩薩顔 紫陽花に愛はあったか無かったか 紫陽花日記ガンとは悪魔の王とあり まず濡れて陽の当たりたる濃あじさい 紫陽花や人間は無罪と言い切れぬ 紫陽花は片道切符で見に行くもの この人を見よ紫陽花寺の放火犯 濃あじさい無呼吸症候群我れも 紫陽花をしかと見据えて母逝けり 紫陽花や俳人は廃人として去ぬべし 濃あじさいニュートラルといふ死のことば 紫陽花の偏在この世の明け初むる 午後二時のミネヤは紫陽花フリークなり
壁を叩けばあちらも叩く太宰の忌 津軽弁生涯抜けず太宰の忌 ブルジョアの暮らしは捨てよ太宰の忌 心中などしてまる裸太宰の忌 競馬好き太宰も好きと桜桃忌 AKB48の良き眺めあり桜桃忌 山口少年やっぱり来たか桜桃忌 北乃きいに誰かをかさね桜桃忌 少年のままでよかった太宰の忌 スマートホンで心中は無理太宰の忌 老犬が好きだったはず太宰の忌 フリードリヒ・ニーチェの「この人を見よ」太宰の忌 三島由紀夫にもう止めておけ太宰の忌 ファーストステージ胸撫で下ろす桜桃忌
肝臓は無事との知らせ梅雨に入る 藪から棒に太宰って誰梅雨に入る レンタルショップの貸本コーナー梅雨に入る 自衛官の自殺の理由梅雨に入る 北乃きいのこの一本欲し梅雨に入る 山口少年来るはずもなく梅雨に入る 私も神軍平等兵なのか梅雨に入る 1979年にアイツは死んだ梅雨に入る 再稼動などもってのほかと梅雨に入る 革命は人間には無理だ梅雨に入る 東京メトロは地上も走る梅雨に入る ワタクシの句が背表紙に梅雨に入る 辻桃子の考えていること梅雨に入る