エリカさんとは気が合う。
おしゃべりしていると緑みたいなグレーみたいな目の色に不思議な感じがしてじっと見つめてしまう。
エリカさんはずっと若い頃、旦那さんとペルーからやってきて働きながら、三人の男の子を日本で育てている。
うちの末っ子と、エリカさんの子が同じクラスや学童保育で一緒になって仲良しになったのだ。
エリカさんと私は、人種も宗教も産まれ育った環境も全然違うのに、なぜ仲良しになれたのかなと思うと、
肝っ玉母さん度合いで通じているんだと思った。
複数の子供の衣食住を整えて、自分の仕事場での顔もあり、時にはよその子の面倒まで見て、
人生はなかなかに厳しいって感じているけど、
それを共有できる存在がたまに現れて暖かくなるって事も知っている。そんな感じ。
エリカさんの作る料理はとびきり美味しくて、世界共通お母さんって存在はすごいのだ。
問題はどんどんエリカさんの日本語は上手くなるのにワタシのスペイン語はうまくならないって事。
だって仕方ない。
子供同志が並んで歌を歌っている姿は大爆笑で、違いなんて感じないんだもの。
つい、エリカさんが、スペイン語で私に話して、
あ、と気づいて日本語に言い直す。
やっぱりちょっともどかしい。私もスペイン語もわかったら、もっと色々話せるのになぁ。
日本語だけじゃ足りないなんて、41からの手習いの動機には充分すぎる!