けいじ先輩の話のつづき
先に言っておくと、けいじ先輩は補欠でした。これとっても重要。
人並み外れたパワーこそ持ち合わせていたものの、そのせいもあってか、とにかくプレーが荒いんすね。
今思うと、小さいことを気にしなく器が大きかったのかもしれません。
滅多に怒らないし、でもキレたらケンカは強い。
先輩たちはキレるギリギリまでイジってました。
さて、ヤクザ顧問。おっかないけど、その暴力は訴えられることなく、むしろ生徒たちからは好かれてましたね。
昨年の同窓会にも呼ばれていたし。
で、この顧問がとんでもない事を言い出しました。
「もう仕方ねえな。けいじ、お前今日はキャプテンな。後、2試合とも1番。」
もう全員大爆笑。
私ももはや罪悪感などなく、笑うしかないんす。
そんな感じで、けいじ先輩を先頭にベンチ前で整列し、けいじ先輩の「いくぞ!」の掛け声でホームベースまで走り、両チームが整列しました。
我々は笑いを堪えるのに必死。
相手チームも一人だけ違うユニホームを着て先頭に立つけいじ先輩を見て、心なしか何人かは笑っていました。
初回我々の攻撃。
私は三塁コーチのため、コーチャーズボックスに立ちました。
すると、相手の三塁手が私に声をかけてきました。
「今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくです。」
「ところでさ、何であの人試合用のユニホームなの?」
その質問に思わず吹き出す私。
「うちは、いつもキャプテンだけ試合用なんです。」
相手三塁手も笑い出しました。おそらく嘘だとわかったんすね。
「そうなんだ。面白い学校だね。」
「そうっすね。」
そして、けいじ先輩が打席に立ちました。
私はけいじ先輩が好きなんで、コーチャーズボックスから大きな声を掛けました。
(けいじさん、打って皆んなを見返してやりましょう)
そんな気持ちで声を出しました。
「さあキャプテン、打っていこー!(笑)」
おわり
先に言っておくと、けいじ先輩は補欠でした。これとっても重要。
人並み外れたパワーこそ持ち合わせていたものの、そのせいもあってか、とにかくプレーが荒いんすね。
今思うと、小さいことを気にしなく器が大きかったのかもしれません。
滅多に怒らないし、でもキレたらケンカは強い。
先輩たちはキレるギリギリまでイジってました。
さて、ヤクザ顧問。おっかないけど、その暴力は訴えられることなく、むしろ生徒たちからは好かれてましたね。
昨年の同窓会にも呼ばれていたし。
で、この顧問がとんでもない事を言い出しました。
「もう仕方ねえな。けいじ、お前今日はキャプテンな。後、2試合とも1番。」
もう全員大爆笑。
私ももはや罪悪感などなく、笑うしかないんす。
そんな感じで、けいじ先輩を先頭にベンチ前で整列し、けいじ先輩の「いくぞ!」の掛け声でホームベースまで走り、両チームが整列しました。
我々は笑いを堪えるのに必死。
相手チームも一人だけ違うユニホームを着て先頭に立つけいじ先輩を見て、心なしか何人かは笑っていました。
初回我々の攻撃。
私は三塁コーチのため、コーチャーズボックスに立ちました。
すると、相手の三塁手が私に声をかけてきました。
「今日はよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくです。」
「ところでさ、何であの人試合用のユニホームなの?」
その質問に思わず吹き出す私。
「うちは、いつもキャプテンだけ試合用なんです。」
相手三塁手も笑い出しました。おそらく嘘だとわかったんすね。
「そうなんだ。面白い学校だね。」
「そうっすね。」
そして、けいじ先輩が打席に立ちました。
私はけいじ先輩が好きなんで、コーチャーズボックスから大きな声を掛けました。
(けいじさん、打って皆んなを見返してやりましょう)
そんな気持ちで声を出しました。
「さあキャプテン、打っていこー!(笑)」
おわり