常滑焼は千年の歴史があり、常滑は古くから焼き物の町として栄えました。近代になると大正時代に本格的なタイル生産も始まり、昭和40年代までは多くの製陶工場が稼動していました。その頃の窯や工場はもちろん、市内には戦前の古い建物が多く残っており、私の大好きな建築ウオッチングも楽しめました。
■一木橋/大正10年 アーチが美しい。
■大正10年竣工の銘がある親柱。曲線のデザインが大正モダンです。
■INAXミュージアムのそばの古い製陶所
左手の壁は当時(昭和初頃)のスクラッチタイルがそのまま残っています。
■INAXミュージアムそばの古い洋館
門から見える表側は洋風ですが、奥は和風になっています。
玄関脇の立派な陶製の像と表札からINAXの創業者の旧宅?と思われます。
■門柱と壁にも豆タイルがあしらわれています。
■玄関脇には盛装したいかにも偉そうなおじさん(INAXの創業者?)の陶製の立像が。
■常滑西小学校の門
校舎は建て替えられていますが門はかなり古いです。
■昔ながらの煙草屋
自販機とコンビニに押され、町の煙草屋さんはめっきり少なくなりました。
常滑駅から名鉄電車で大野町に向かいました。
常滑の中心地からちょっと離れた大野町は、鎌倉時代から湊町として栄えた海運の町で、古い寺や町屋が当時の面影を残しています。格子のある町屋に混じって、近代の洋風の建物が残る町並は時間がゆっくり流れているようでした。
■小倉公会堂
良くぞ今まで残っていましたと言うのがぴったりな、町の古い公民館
■樂游館(旧まつや別邸)/昭和7年
地元の足袋製造会社の創業者がゲストハウスとして建てた別邸。現在は色々なイベントや展示会場として再利用されています。表から見ると西洋館ですが、裏は純和風で茶室や日本庭園もあります。訪れた日は閉館していましたが、入館無料で内部が見学できます。
■玄関脇にドイツ壁の洋室が張り出しています。
■窓と玄関のデザインが洋館らしさを演出しています。
■裏側が和風になっているのが分かります。
■のこぎり屋根が懐かしい戦前の紡績会社。
現在は使われておらず廃墟のような雰囲気が漂います。
■タイル貼りの事務所
■トタンで覆われた壁の上部に洋風の意匠が残っていました。
■昭和初によく建てられた一部洋室住宅。
■木造下見板貼りの洋風住宅。鉄骨で支えてがんばっています。
■大野町駅近くの元食堂の古い建物。洋風の上げ下げ窓が使われています。
コカコーラの看板が懐かしい。
■明日の祭の準備を見ながら常滑を後にしました。(大野町駅のホームから撮影)