かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

伊信ビル(名古屋市西区)

2010-01-20 | 失われた建物の記憶

■伊信ビル/名古屋市西区名駅3(那古野交差点)
 竣工:昭和8年(1933)
 設計:巻坂事務所
 施工:大林組
 構造:RC4階
 撮影:1999/12
 ※取り壊し、IT名駅ビル2号館に建て替え



 この写真を撮影した1999年当時から取り壊しは時間の問題と言われていましたが、現在は跡形もなく「IT名駅ビル2号館」という味も素っ気もないフツーのビルに建て替えられました。
 外観は昭和の初に流行した表現主義風で、スクラッチタイルに階段室の丸窓など、同時期に建てられた愛知県庁大津橋分室や伊勢久(現存)と共通するデザインが採用されていました。
 街の景観に歴史的建造物が占める役割は非常に大きなものがありますが、那古野の交差点の景観の一部として親しまれてきた伊信ビルも、70年にわたる長い歴史に幕を下ろしました。



■大津通に現存する伊勢久(向かって左)と愛知県庁大津橋分室(同右)



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