
10月5日、紅葉が始まった谷川岳(1977m、日本百名山)を歩いてきました。
谷川岳へは先月出かけたばかりですが、その時はロープウェイを使ったハイキングでした(リンク⇒谷川岳ハイキング)。
今回歩いたコースは、地図に青色で示した、駐車場→西黒尾根→トマの耳→オキノ耳→トマの耳→肩の小屋→天神尾根→田尻尾根→駐車場です(YAMAKEI ONLINEよりコピー)。

土合橋付近の無料駐車場に車を停め、ロープウェイ乗り場(谷川岳ベースプラザ)を通過して、谷川岳登山指導センターを過ぎたところにある西黒尾根登山口から登山開始です。

この日は群馬県在住の山のベテランS氏と一緒でしたので、初めてのコースでしたが安心して歩けました。

西黒尾根はトマの耳まで標高差およそ1200m、4時間の登りで、途中クサリ場が4ヶ所ほどあり、日本三大急登の一つと言われているコースです。
前日の台風18号から変わった低気圧の影響で道は荒れていました。最初の30分は特にゆっくり登り、その間で10名ほどの若い人たちに追い越されました。
徐々にペースを上げて2時間余り歩くと、ラクダの背に着きました。手前に岩場がありますが、ここは鎖を使うこともなく難なく越えていけました。


ラクダの背は晴れていればオキノ耳、トマの耳の双耳峰が見える絶景ポイントです。あいにくガスに包まれて何も見えない状態でしたが、少し待つと登山道の一部が見え隠れするようになりました。


登り始めて2時間25分、右から巖剛新道が合流します(写真は合流ポイントを上から見ている。巖剛新道は左の谷から合流する)。

ひたすら登り、ほぼ1時間ごとに休憩、3回目の休憩では食事を摂りました。
岩に腰を掛けて休んでいる間にも雲は早く流れ、目まぐるしく天候が変わります。時折ガスの晴れ間からこれから登る急登が見えます。

また、目を左に移すと帰路に歩く予定の天神尾根、さらにその向こうに俎嵓(まないたぐら、1890m+)が見えます。


いよいよ西黒尾根の核心部に近づきます。
濡れているスラブ(傾斜のある一枚岩)には鎖が付いていますが、滑って登りにくいです。相棒は鎖に頼ることなく難なく登りますが、私は結構苦労しました。
場所は違いますが、谷川岳には青い滑る岩が多く、濡れているととても危険です。この日私は青い岩で2回転倒しましたが、幸い怪我はありませんでした。



いよいよ西黒尾根の核心部、懺悔岩にかかります。
このスラブは氷河が削った跡です。鎖がないですが、かなり滑りました。黄色いマーキングを頼りに登っていきます。幸いなことに、風のお陰で岩はかなり乾いてきました。

懺悔岩は登山道の左に見え、ここに登ることはありません。風が強く登っている間に一時的にガスが切れ、青空も覗きましたが、すぐに見えなくなりました。



懺悔岩を過ぎると、間もなく肩の小屋からの道と合流します。
お天気は気まぐれですが、風は次第に弱くなりました。


ようやく、肩の小屋からの道と合流、ここからは先月歩いた道を歩きます。

トマの耳まで、休憩を含めて標準コースタイム通り4時間で着きました。
トマの耳は混雑していたので、先にオキノ耳へ登り、帰りにトマの耳へ立ち寄りました。
どちらも順番待ちで山頂の標識の写真を撮りました。残念ながらその時間の山頂はガスに包まれていました。


帰路は天神尾根を下りてロープウェイで下山するつもりで、ゆっくり下りました。途中、100人ほどの人とすれ違いました。
天神懺悔岩の上が空いていたので、そこで休憩していると、西の方から徐々に雲がなくなり、やがて山頂付近も晴れてきました。もう一度登り返すか思案のしどころです。結局、大勢の登山客の中に入る気にはなれず、そのまま下山しました。





そして、さらに100人以上の人とすれ違い、ロープウェイの駅がある天神平の手前、田尻尾根の分岐に13時に着きました。田尻尾根を下っても15時までには下山できることから、田尻尾根を下ることにしました。
谷川岳は山頂付近までよく見渡せ、登山客の多くがここから写真を撮っていました。



さて、田尻尾根ですが、分岐してしばらく歩くと谷川岳の双耳峰が見えてきます。
天神尾根からは見えない景色です。何度も立ち止まり写真を撮りました。

一方、田尻尾根は粘土層が剥き出しになっていて、とにかくよく滑ります。
傾斜が急なところは登山道脇の藪を歩いたりして、転倒しないよう気を付けて歩きました。
途中誰とも会うことなく、コースタイム1時間のところを1時間10分かけて下山し、ロープウエイの下を歩いて15時前に駐車所に戻りました(真ん中と下の写真はロープウェイと白毛門(しらがもん、1702m))。



最後になりましたが、登山道で観たお花をご覧いただきます。
ウメバチソウ(ニシキギ科ウメバチソウ属の多年草)、オヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の多年草)、キク科のお花はシラヤマギク(キク科シオン属)だと思いますが自信がありません。他にノコンギク(キク科シオン属)も咲いていました。






水上温泉で汗をぬぐい、ロープウェイの代金が浮いたので上等の山菜天ぷらそばをいただき、帰路につきました。
今日も楽しく遊ばせていただき、ありがとうございました。
そして、長文を最後までご覧いただき、ありがとうございました。