shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

那須岳(三本槍岳、朝日岳、茶臼岳)ハイキング - その①

2022-06-15 05:07:20 | 山行・旅行
6月13日、栃木県から福島県にかけて連なる、那須岳(那須連山)を歩いてきた。


那須岳に出かけたのは5年ぶりだ。5年前には那須連山の盟主である茶臼岳(ちゃうすだけ)と朝日岳に登ったが、今回はそれらに加えて三本槍岳(さんぼんやりだけ)にも登った。
標高を見ると茶臼岳が1915mなのに対し、三本槍岳は1917mあり、三本槍岳の方がわずかながら高い。5年前に三本槍岳を逃していたことが心残りとなっていた。
そのため、今回は先ず三本槍岳に登り、天候や体力次第では茶臼岳と朝日岳は回避してもよいと思っていた。

午前5時ちょうどに、峠の茶屋登山口から登山開始。風が強く駐車場で待機している登山者も多かったが、先ずは滑落の危険がない峰の茶屋跡避難小屋まで行って、様子を見ることにした。
 

歩き出してしばらくでムラサキヤシオの残花を見た。
林を抜けると一気に風が強くなった。西からの向かい風だ。深くかぶっていた帽子が剥がされ、あっという間に後方10mほどまで飛ばされた。
幸い灌木に引っかかり回収できたが、危うく山にゴミを残すところだった。その後は帽子をザックにしまい、手ぬぐいで頭を覆った。

峰の茶屋跡避難小屋までの道のりの半分ほどを過ぎると左正面に茶臼岳が、谷を隔てて右に朝日岳が見えるが、いずれも山頂付近はガスに覆われていた。
 

避難小屋まで強烈な向かい風の中、時々風避け姿勢をとりながら歩いた。5時42分避難小屋に無事に着いた。避難小屋の写真を撮る余裕はなかった。
避難小屋には先客が1名いた。やはり強風のため出発を見合わせているとのことだった。

15分ほど、その若者と一緒に過ごしたが、朝日岳へ向かうという若者が先に出発した。私は5分ほど遅れて後を追った。風は相変わらず強かった。
剣が峰の巻き道にかかると風が止んだ。西風が山で遮られたのだ。登山道の脇にイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)が並んで咲いていた。


イワカガミと並んで少し小振りの白花が咲いていた。ヒメイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)のように思えた。


ヒメイワカガミの葉には、1~5対の鋸葉があるが、イワカガミの葉には鋸葉が両側に10数個ある。


こちらがイワカガミで、花色は淡紅色だ。右に見える葉の鋸葉の数は多い。


本来のヒメイワカガミの花色は白色だが、この花は若干紅色を呈している。中間型なのかもしれない。葉の鋸葉の数は少ない。


観たのは後になるが、朝日岳山頂付近でヒメイワカガミの群落が観られたので、並べてご覧いただきたい。
この植物をシロバナコイワカガミと紹介している記事もあるが、コイワカガミの葉には鋸葉が両側に8個あるので、これはヒメイワカガミだと思う。




さて、まだどこの山にも登っていないうちから植物の名前で頓挫してしまった。

剣が峰の巻き道を過ぎると片側が崖のトラバースとなる(写真は帰路に撮影)。鎖に頼らずバランスをとって歩く。
 

トラバースを過ぎたところで先行者に追いついた。朝日の肩で彼とは別れ、ここからは再び一人旅となった。
 

ガスで視界は10mほどしかない。メガネについた水滴を拭いてもすぐにまた曇る。
風は一向に収まらない。
ここから先は歩いたことのない道だ。はたして無事に歩けるのだろうか。

那須岳(三本槍岳、朝日岳、茶臼岳)ハイキング - その②に続く。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2022-06-15 06:24:35
那須、何度か旅行に行ったぐらいで、
勿論、登山したことはなく、こうして見せていただくと、
那須連山の茶臼岳と朝日岳、三本槍岳、
片側が崖のトラバースなど、風景から、険しい山なのを知りました。
そして、イワカガミ、高い山の花、shuさんが、立ち止まってしまうこと、分かりますよ^^
続き、楽しみにしています^^
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attsu1さん おはようございます (shu)
2022-06-15 06:37:02
早速、コメントをいただき、ありがとうございます。
久しぶりの山歩きでしたが、脚の方は快調でした。
咲いていた花の名前を調べるのに時間がかかり、ブログアップが遅くなりました。
ブログを小分けにしているのも、そのせいです。

出かけたときは広い駐車場に車がポツポツでした。ところが、下りてきたら満車になっていてびっくりでした。
月曜日なのにたくさんの方が登っておられたのですね。
貴重な梅雨の晴れ間、皆さん山に行きたくて、うずうずされていたように思いました。
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Unknown (なつみかん)
2022-06-15 06:57:25
おはようございます。
梅雨の晴れ間を待ちかねて出かけられたのですね。
記事を拝見すると、風が強くガスがかかり、とてもいいコンディションには思えませんが、それでもみんな山に行きたくてうずうずされているんですね〜
片側が崖のトラバースなど、写真を見てるだけで足がすくみます(><)
帰ってきておられるのでご無事なのはわかっていても、続きがどうなるのかドキドキします。

ヒメイワカガミが見られたのは良かったですね!!
区別も教えてくださったので、どこかで出逢ったらわかりそうな気がします。
(なかなか機会はなさそうですが)
見せてくださってありがとうございました!
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なつみかんさん おはようございます (shu)
2022-06-15 07:19:36
コメントありがとうございます。
この日は、栃木県の降水確率がゼロパーセント!
ところが山の上は風が強く、ガスもかかっていて、登山日和とはいえませんでした。
確かに天気図を見ると、日本海に高気圧があり、本州の東には低気圧があり、東日本は等圧線が混んでいました。
恐らく午後には風が止み、ガスも晴れると思いながらの出発でした。

この山にイワカガミとヒメイワカガミが混在して群生していると、知らないでいました。
火山の山なので植物はあまり期待していなかったのですが、それなりにいろいろと楽しめました。
名前が分からないものがまだあり、ブログも先に進めません。
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風は難敵です。 (fukurou)
2022-06-15 08:36:56
shu様
おはようございます。
たくさんの登山者が風がやむのを待つ中、上られたのですね。
飛ばされた防止の様子で強風の様子が想像できます。
大昔、登山中に強風の恐怖を体験したことがあります。
何かにつかまらないと吹き飛ばされそうでした。さりとて尾根筋にはつかまるものが何もないので、腹ばいになり風を避けたことがありました。
山には危険がつきものですが、風も侮れませんね。
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山を愛する人のマナー (ninbu)
2022-06-15 08:49:57
shuさん、おはようございます。
強風の中、三本槍岳の登頂、お疲れさまでした。
私は写真で見るだけで足のすくんでしまう、片側が崖のトラバース。
shuさんは鎖に頼らずバランスをとって歩いたわけですね。
まるで、映画の1シーンを見ているようでドキドキしました。

途中、帽子が強風で飛ばされたという話。
「危うく山にゴミを残すところだった」
というコメントを見て、感心しました。
私だったら、「大切な帽子を無くさなくてよかった」とコメントします。

さすが山登りをする人たちは、山を愛するがゆえに、山にゴミを残さないよう、配慮するのだと思いました。

途中で出会ったイワカガミ、ヒメイワカガミ、シロバナコイワカガミの
違いについての考察、登山中の余裕を感じさせますね。(^.^)
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Unknown (山歩き)
2022-06-15 09:55:18
 shuさんこんにちは。那須連山への山行お疲れさまでした。
 私の場合はロープウェイを利用して楽に登れそうだと、不純な動機からですが、いつか登りたいと思っていましたので、参考にさせていただきます。

 また、イワカガミについての詳しい解説も、ありがたいです。続きを楽しみにしております。
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那須岳登山 (さざんか)
2022-06-15 11:00:15
13日は良い天気でしたね。
でも山の天気は分かりませんね。
強風の中を歩かれてお疲れ様でした。
ninbuさんも書いておられますが、帽子が飛ばされた時のお気持ちに感動しました。
山にゴミを残さなくて良かった…。
登山帽ってゴム紐は付けないものなんですか?
イワカガミもヒメイワカも美しいですね。
花をめでるのも登山の楽しみですね。
片側が崖のトラバース、鎖に頼らず歩かれたとは凄いです。
見るだけでも怖いです。
随分ガスがかかっていますね。
この先どうなるのでしょうか。
続きを楽しみにしています。
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fukurouさん こんにちは (shu)
2022-06-15 11:53:01
コメントありがとうございます。
風は怖いです。バランスを崩すと転倒や滑落の危険があります。
この日も何度か風を避けてしゃがみました。
一度歩いた道なので、それほどの危険はないと判断して出かけました。

避難小屋があると知っていたのもよかったです。
時間に余裕があったので、さらに待機していてもよかったのですが、先行者のことも気になり出かけました。
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ninbuさん こんにちは (shu)
2022-06-15 12:20:13
コメントありがとうございます。
もちろん必要に応じて鎖を持つことがあります。しかしできるだけ鎖に頼らないようにしています。
5年前に歩いた時に怖いと思ったところも、今回はすいすい歩けました。慣れだと思います。

今回は風が強くガスも出ていたので、写真はあまり撮りませんでした。
ブログ作成時に、写真を選ぶ手間がなくて楽です。
今思うと、もっと撮っておけばよかったと思います。
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