この記事は『四阿山(あずまやさん)・根子岳(ねこだけ)お花見ハイキング(その③)』の続きです。
(地図をクリックすると大きくなります。)
昼食が終わり一息ついたところで、ザックにコンロや水筒などを仕舞い、立ち上がった。
今度は頭をぶつけるようなものはない。ゴミを落としていないことを確かめて歩き出した。
地図でお分かりのようにここから数百mの間は急坂が続く。岩や木の枝をつかみながら慎重に下った。
途中ツマトリソウ、マイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、イワカガミを観たが、ほとんど写真を撮る余裕はなかった。
・ツマトリソウ(褄取草、Trientalis europaea 、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草)
・マイヅルソウ(舞鶴草、Maianthemum dilatatum、キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)
あらかた下り終わった所で、根子岳がきれいに見えていた。
ここが鞍部の底で、ここから170mほど登る。途中見晴が良さそうなピークが見えた。
そのピーク(地図に2039mの記載がある)まで登って来て休憩した。今回行動食に持ってきたハニーバターアーモンドが美味しかった。
ここで20分あまり休憩して、再び根子岳への登りに取りかかった。
歩き出してしばらくしてクロマメノキが観られた。
・クロマメノキ(黒豆の木、Vaccinium uliginosum var. japonicum、ツツジ科スノキ属の落葉低木)
岩の間にハナニガナが咲いていた。
・ハナニガナ(花苦菜、、Ixeris dentata var. albiflora f. amplifolia、キク科ニガナ属の多年草)
日本全国に分布する。茎の高さは40~70cmほどになり、茎葉は茎を抱く。茎の上部で枝分かれし、多数の頭花をつける。花期は5〜7月。頭花は舌状花だけで構成されており、ニガナの小花が5個であるのに対し、7~11個程度ある。シロバナニガナ(白花苦菜、Ixeris dentata var. albiflora)の花が黄色のものをいう。
11時53分に根子岳山頂に到着した。四阿山が少し遠くなっていた。
根子岳の山頂は広く、西を向いて祠が建っていた。
遠足で来ていた50人ほどの小学生が、ばらばらに座って食事を摂っていた。
深田久弥氏は「日本百名山」の中で根子岳についても記しているので、引用しよう。
「菅平へ雲集するスキーヤーで根子岳へ登る人は多いが、四阿山まで足を伸ばす人は千人に一人くらいしかいないという。根子岳なんて四阿山の附録みたいなものである。私たちは附録では満足できない」。
ずいぶんひどい書き方である。
50人ほどの小学生の一行が、そろそろ出発しそうだった。彼らが下りる前に行った方がよいだろうと、先へ進んだ。
先に書いたとおり、根子岳は田中澄江氏が選んだ「花の百名山」の一つである。登山道脇にたくさんの花が観られた。しかしそれらは四阿山で観たものと同じだった。
レンゲツツジも多く観られた。
・レンゲツツジ(蓮華躑躅、Rhododendron molle subsp. japonicum、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)
菅平牧場まで下ってきた。
振り返って観る根子岳は、確かにスキーで登るのに良さそうな山に見えた。
ここまで下るとこれまで観た花とは違った花も観られるようになってきた。お花の写真を撮りながら、ゆっくりと下山した。
・ウツボグサ(靫草・空穂草、Prunella vulgaris subsp. asiatica、シソ科ウツボグサ属の多年草)
・グンバイヅル(軍配蔓、Veronica onoei、オオバコ科クワガタソウ属の多年草)
・ハクサンフウロ(白山風露、Geranium yesoense var. nipponicum、フウロソウ科フウロソウ属の多年草)
・アヤメ(菖蒲、文目、綾目、Iris sanguinea、アヤメ科アヤメ属の多年草)
・オオヤマフスマ(大山衾、Arenaria lateriflora、ナデシコ科ノミノツヅリ属の多年草)
日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の夏緑樹林内、その林縁または草原に生育する。
茎は細く、高さ10~20cmになり、単一または多少分枝し、下向きの細く短い毛が生える。葉は対生し、葉身は広楕円形から倒披針形で、長さ1~3cm、幅3~10mmになり、先端は鈍頭から円頭で、縁は全縁となり、葉柄は無い。葉の両面に毛が生え、縁と裏面の葉脈上の毛が著しい。
花期は6~8月。花の径は約1cm、1~3個が茎先または葉腋につき、花柄は細く下向きの短毛が生える。萼片は5個、卵形になり長さは2~3mm、背面の中肋に毛が生える。花弁は白色で5個、長倒卵形で長さ5~8mmになり、萼片の2倍の長さとなる。雄蕊は10個あり、花糸の基部に毛がある。子房の上に3個の花柱がある。
13時13分にスタート地点と同じ、菅平牧場の駐車場に戻って来た。牧場で新鮮な牛乳を飲んで帰路についた。
合計時間:7時間6分(うち休憩:1時間19分)、距離:9.6km、累計標高差:974m。
四阿山(あずまやさん)・根子岳(ねこだけ)お花見ハイキング(完)
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昼食が終わり一息ついたところで、ザックにコンロや水筒などを仕舞い、立ち上がった。
今度は頭をぶつけるようなものはない。ゴミを落としていないことを確かめて歩き出した。
地図でお分かりのようにここから数百mの間は急坂が続く。岩や木の枝をつかみながら慎重に下った。
途中ツマトリソウ、マイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、イワカガミを観たが、ほとんど写真を撮る余裕はなかった。
・ツマトリソウ(褄取草、Trientalis europaea 、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草)
・マイヅルソウ(舞鶴草、Maianthemum dilatatum、キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)
あらかた下り終わった所で、根子岳がきれいに見えていた。
ここが鞍部の底で、ここから170mほど登る。途中見晴が良さそうなピークが見えた。
そのピーク(地図に2039mの記載がある)まで登って来て休憩した。今回行動食に持ってきたハニーバターアーモンドが美味しかった。
ここで20分あまり休憩して、再び根子岳への登りに取りかかった。
歩き出してしばらくしてクロマメノキが観られた。
・クロマメノキ(黒豆の木、Vaccinium uliginosum var. japonicum、ツツジ科スノキ属の落葉低木)
岩の間にハナニガナが咲いていた。
・ハナニガナ(花苦菜、、Ixeris dentata var. albiflora f. amplifolia、キク科ニガナ属の多年草)
日本全国に分布する。茎の高さは40~70cmほどになり、茎葉は茎を抱く。茎の上部で枝分かれし、多数の頭花をつける。花期は5〜7月。頭花は舌状花だけで構成されており、ニガナの小花が5個であるのに対し、7~11個程度ある。シロバナニガナ(白花苦菜、Ixeris dentata var. albiflora)の花が黄色のものをいう。
11時53分に根子岳山頂に到着した。四阿山が少し遠くなっていた。
根子岳の山頂は広く、西を向いて祠が建っていた。
遠足で来ていた50人ほどの小学生が、ばらばらに座って食事を摂っていた。
深田久弥氏は「日本百名山」の中で根子岳についても記しているので、引用しよう。
「菅平へ雲集するスキーヤーで根子岳へ登る人は多いが、四阿山まで足を伸ばす人は千人に一人くらいしかいないという。根子岳なんて四阿山の附録みたいなものである。私たちは附録では満足できない」。
ずいぶんひどい書き方である。
50人ほどの小学生の一行が、そろそろ出発しそうだった。彼らが下りる前に行った方がよいだろうと、先へ進んだ。
先に書いたとおり、根子岳は田中澄江氏が選んだ「花の百名山」の一つである。登山道脇にたくさんの花が観られた。しかしそれらは四阿山で観たものと同じだった。
レンゲツツジも多く観られた。
・レンゲツツジ(蓮華躑躅、Rhododendron molle subsp. japonicum、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)
菅平牧場まで下ってきた。
振り返って観る根子岳は、確かにスキーで登るのに良さそうな山に見えた。
ここまで下るとこれまで観た花とは違った花も観られるようになってきた。お花の写真を撮りながら、ゆっくりと下山した。
・ウツボグサ(靫草・空穂草、Prunella vulgaris subsp. asiatica、シソ科ウツボグサ属の多年草)
・グンバイヅル(軍配蔓、Veronica onoei、オオバコ科クワガタソウ属の多年草)
・ハクサンフウロ(白山風露、Geranium yesoense var. nipponicum、フウロソウ科フウロソウ属の多年草)
・アヤメ(菖蒲、文目、綾目、Iris sanguinea、アヤメ科アヤメ属の多年草)
・オオヤマフスマ(大山衾、Arenaria lateriflora、ナデシコ科ノミノツヅリ属の多年草)
日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の夏緑樹林内、その林縁または草原に生育する。
茎は細く、高さ10~20cmになり、単一または多少分枝し、下向きの細く短い毛が生える。葉は対生し、葉身は広楕円形から倒披針形で、長さ1~3cm、幅3~10mmになり、先端は鈍頭から円頭で、縁は全縁となり、葉柄は無い。葉の両面に毛が生え、縁と裏面の葉脈上の毛が著しい。
花期は6~8月。花の径は約1cm、1~3個が茎先または葉腋につき、花柄は細く下向きの短毛が生える。萼片は5個、卵形になり長さは2~3mm、背面の中肋に毛が生える。花弁は白色で5個、長倒卵形で長さ5~8mmになり、萼片の2倍の長さとなる。雄蕊は10個あり、花糸の基部に毛がある。子房の上に3個の花柱がある。
13時13分にスタート地点と同じ、菅平牧場の駐車場に戻って来た。牧場で新鮮な牛乳を飲んで帰路についた。
合計時間:7時間6分(うち休憩:1時間19分)、距離:9.6km、累計標高差:974m。
四阿山(あずまやさん)・根子岳(ねこだけ)お花見ハイキング(完)
この表現は、なんだかなあですね。
有名な人が書かれている言葉で、印象づけられて
しまうことってあると思います。
「花の百名山」
まさに花の百名山なのが伝わってきました。
色々な花が、ハイキングを楽しくしてくれますね
ゲンノショウコ
見ると嬉しくなる母の一つ、もう咲いていたんですね。
四阿山・根子岳お花見ハイキング、
美味しい牛乳で終わったんですね。
お疲れさまでした。
今日も、暑くなりそうです。
熱中症に気をつけましょう~
「四阿山まで足を伸ばす人は千人に一人」と、深田久弥氏が書いたのはとうの昔です。
『日本百名山』が1964年に出版され、四阿山が百名山に選ばれて以降、この山は人気の山になりました。
一方根子岳は『花の百名山』です。しかも登りやすいので、花好きのハイカーには打って付けだと思います。
もう一つの根子岳の魅力は北アルプスの展望です。空気が澄む秋以降は絶景が楽しめるでしょう。
冬にスキーで登る人が多いのもうなずけます。
牛乳は新鮮さが命ですね。是非普段から、地元の新鮮な牛乳を飲みたいものです。
今の季節はお花の種類が少ないみたいですね。その中で気になったのがゲンノショウコです。2019年に私はこれも含めてハクサンフウロとしていたかもしれません。
なにしろ、チシマフウロとハクサンフウロ以外のフウロソウ科フウロソウ属を知らないのです。グンナイフウロ、アサマフウロなど様々あるようですね。
先ずゲンノショウコと書いたものを、ハクサンフウロに直しました。
その理由は、花の径が3cmほどあったこと、花色がピンク色だったこと(菅平周辺のゲンノショウコは主に白色)です。
ご示唆いただき、ありがとうございました。
山を歩いていると学校登山に出会うことがあります。
これまで白山では岐阜県の小学校の学校登山に、赤城山では埼玉県の幼稚園年長組の登山に出会いました。
筑波山ではしょっちゅう小学生や幼稚園の集団登山に出会っています。
白山の時は、雪渓をロープを張って渡っていました。
幼いときから登山の魅力に接することができるのは、素晴しいことだと思いました。
最後の牧場の牛乳はおいしかったでしょう。私も、美ヶ原高原に行った時は、途中で牧場の牛乳を飲みました。
私、きのうはお気軽に六甲高山植物園に行ってきました。(^^)
コメントありがとうございます。
登り始めが1600mほどあったので、涼しいはずなのですが、けっこう汗をかいて途中で着替えたりしました。
根っからの汗っかきのようです。
汗をかいた後の牛乳は美味しかったですね。最高でした!
ところでタイトルの『4回』はなんでしょう?
こんな記事を4回にも分けて引きずるなということかもしれませんね。
ごめんなさい。
今日はもう一つの山、根子岳ですね!
急なくだりというのは、聞いているだけでもこわいです。
登りも苦手ですが、下りは恐怖。
膝の踏ん張りがきかないことも理由です。
shuさんに私が行けない山の花を今日も見せていただきました。
ほぼ知っている花でしたが、グンバイヅルだけは未見です。
いかにもクワガタソウの仲間ですね。
アヤメが咲くのですね。
ノミノフスマは近所でも咲きますが、オオヤマフスマはそれより花が大きいようです。
なぜこの名前になったかご存知ですか?
ノミノ・・・の方は、蚤のお布団のように小さい葉と言う意味だそうですが、どういう発想やねん、ですね(笑)
根子岳にもお花は多くありました。しかもこの山は歩きやすいので、子供でも安心して出かけられます。
グンバイヅルは私も初めて観ました。
その①でも上げましたが、全体が分かる写真がここで撮れてよかったです。
とても小さな花でした。
オオヤマフスマの名前の由来は分かりません。
ウィキペディアには次のように書かれています。
「オオヤマフスマは、「大山衾」で、田中芳男の命名であるが、牧野富太郎は「語源は不明」としている」。
田中芳男さんは、大日本山林会会長、日本園芸会副会長をなど歴任された方で、「日本の博物館の父」として知られています。
そうだったのですね。
来週から北海道の山を歩いて来ます。
恐らく連載は10回ほどになりそうです。