角田山お花見ハイキング(新潟県新潟市)(前編)からの続きです。
お待たせしました。後編では下山時に歩いた「桜尾根コース」で観たお花を、たっぷりご覧いただきます。
■カタクリ(片栗、ユリ科カタクリ属の多年草)
白花のカタクリも見つけました(4年前に見た場所と同じでした)。まだ蕾でした。カタクリの葉には暗紫色の模様がありますが、白花のカタクリは葉でも紫色の色素が欠如しているようです。4年間無事にいてくれてありがとうという気持ちになりました。
<参考>4年前に撮った白花のカタクリです。葯も白いです。
群生地の様子です。
■オオミスミソウ(大三角草、別名雪割草、キンポウゲ科ミスミソウ属の多年草)
撮影順にご覧いただきます。
■キクザキイチゲ(菊咲一華、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
こちらも撮影順です。数は少ないながら、薄青味を帯びた花も見かけました。
■オウレン(黄連、別名キクバオウレン、キンポウゲ科オウレン属の多年草)
日本固有種で、北海道南西部・本州・四国・九州の山地に分布します。薄暗い山林樹の落ち葉が敷き積もったような湿地に自生します。
雌雄異株または雌雄同株です。草丈は20cm内外で、地中に伸びる根茎の表面は黄褐色で内部は鮮やかな黄色をしています。根茎から黄色い細根を多数出し、早春の2~3月頃に花茎を伸ばします。
葉は根出状に出て、葉質はやや硬くてツヤがあります。
花期は2~4月です。花径はおよそ1cmで、白い小花を2~3個咲かせます。細長く白い花びらに見えるものは萼片で5~6枚つき、花弁はさじ形でより小さくて数が多いです。
雄花には雄しべが多数あり、両性花には雄しべと数個の心皮があり、心皮は花後に柄が伸びて、果実は車輪状の軸の先に袋がついたような形になります。先端部分は口が開いています。これは雌しべの段階から開いているもので、果実時に裂開するものではありません。
■ショウジョウバカマ(猩々袴、メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)
■ナニワズ(難波津、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉小低木)
ナニワズはオニシバリの亜種、カラフトナニワズ の変種です。日本では、本州(福井県以東・福島県以北の日本海側)、北海道の山地に分布し、山林中に点々と生育します。
同属のオニシバリより一まわり大きいです。葉の縁は全縁で、4~7対ある側脈があり、下部のものは長く整然と伸び、葉裏はやや粉白色を帯びます。葉柄はほとんどありません。オニシバリ同様、盛夏に落葉し、秋から新しい葉と翌春の花の蕾が生えます。
花は雌雄別株です。花期は4~5月とされています。花は黄色で、枝先に束生状に多数つけ、小花柄は極めて短いです。花に芳香があるようですが、今回は確認していません。花弁にみえるのは萼裂片です。雄しべは8個で、萼筒の内側の上部に4個、下部に4個あり、短い花糸の先の葯は内側を向きます。萼筒の底に無毛で狭長楕円形の子房が1個あります。
初めて見ました。
花の撮影に時間をかけたことと、次から次へと登って来る登山者を待つため、下りは2時間20分を要しました。
下山してみると、数百台が停まれるという駐車場がいっぱいでした。登り初めには十数台しか停まっていなかったので、びっくりです。
この後は福島県の猪苗代湖へ向かいました。
おまけの写真は、「角田岬灯台」と灯台コースから見下ろした「シーサイドライン」です。灯台の足元には、源義経が奥州平泉に逃れる際に、舟とともに身を隠したと伝えられる洞穴「判官舟かくし」もあります。
<角田山の公式HP(新潟市西蒲区)>
https://www.city.niigata.lg.jp/nishikan/about/kankou/kakudayama/index.html
<判官舟かくし(にいがた観光ナビ)>
https://niigata-kankou.or.jp/spot/7410
2022/03/29
角田山お花見ハイキング(新潟県新潟市)(完)
お待たせしました。後編では下山時に歩いた「桜尾根コース」で観たお花を、たっぷりご覧いただきます。
■カタクリ(片栗、ユリ科カタクリ属の多年草)
白花のカタクリも見つけました(4年前に見た場所と同じでした)。まだ蕾でした。カタクリの葉には暗紫色の模様がありますが、白花のカタクリは葉でも紫色の色素が欠如しているようです。4年間無事にいてくれてありがとうという気持ちになりました。
<参考>4年前に撮った白花のカタクリです。葯も白いです。
群生地の様子です。
■オオミスミソウ(大三角草、別名雪割草、キンポウゲ科ミスミソウ属の多年草)
撮影順にご覧いただきます。
■キクザキイチゲ(菊咲一華、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草)
こちらも撮影順です。数は少ないながら、薄青味を帯びた花も見かけました。
■オウレン(黄連、別名キクバオウレン、キンポウゲ科オウレン属の多年草)
日本固有種で、北海道南西部・本州・四国・九州の山地に分布します。薄暗い山林樹の落ち葉が敷き積もったような湿地に自生します。
雌雄異株または雌雄同株です。草丈は20cm内外で、地中に伸びる根茎の表面は黄褐色で内部は鮮やかな黄色をしています。根茎から黄色い細根を多数出し、早春の2~3月頃に花茎を伸ばします。
葉は根出状に出て、葉質はやや硬くてツヤがあります。
花期は2~4月です。花径はおよそ1cmで、白い小花を2~3個咲かせます。細長く白い花びらに見えるものは萼片で5~6枚つき、花弁はさじ形でより小さくて数が多いです。
雄花には雄しべが多数あり、両性花には雄しべと数個の心皮があり、心皮は花後に柄が伸びて、果実は車輪状の軸の先に袋がついたような形になります。先端部分は口が開いています。これは雌しべの段階から開いているもので、果実時に裂開するものではありません。
■ショウジョウバカマ(猩々袴、メランチウム科ショウジョウバカマ属の多年草)
■ナニワズ(難波津、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉小低木)
ナニワズはオニシバリの亜種、カラフトナニワズ の変種です。日本では、本州(福井県以東・福島県以北の日本海側)、北海道の山地に分布し、山林中に点々と生育します。
同属のオニシバリより一まわり大きいです。葉の縁は全縁で、4~7対ある側脈があり、下部のものは長く整然と伸び、葉裏はやや粉白色を帯びます。葉柄はほとんどありません。オニシバリ同様、盛夏に落葉し、秋から新しい葉と翌春の花の蕾が生えます。
花は雌雄別株です。花期は4~5月とされています。花は黄色で、枝先に束生状に多数つけ、小花柄は極めて短いです。花に芳香があるようですが、今回は確認していません。花弁にみえるのは萼裂片です。雄しべは8個で、萼筒の内側の上部に4個、下部に4個あり、短い花糸の先の葯は内側を向きます。萼筒の底に無毛で狭長楕円形の子房が1個あります。
初めて見ました。
花の撮影に時間をかけたことと、次から次へと登って来る登山者を待つため、下りは2時間20分を要しました。
下山してみると、数百台が停まれるという駐車場がいっぱいでした。登り初めには十数台しか停まっていなかったので、びっくりです。
この後は福島県の猪苗代湖へ向かいました。
おまけの写真は、「角田岬灯台」と灯台コースから見下ろした「シーサイドライン」です。灯台の足元には、源義経が奥州平泉に逃れる際に、舟とともに身を隠したと伝えられる洞穴「判官舟かくし」もあります。
<角田山の公式HP(新潟市西蒲区)>
https://www.city.niigata.lg.jp/nishikan/about/kankou/kakudayama/index.html
<判官舟かくし(にいがた観光ナビ)>
https://niigata-kankou.or.jp/spot/7410
2022/03/29
角田山お花見ハイキング(新潟県新潟市)(完)
これですよ、これ!
私が見たい光景は‥
カタクリ群落に、オオミスミソウ群落。
蕾だったとはいえ、白花のカタクリまで‥
拝見して思わず朝からテンションが上がってしまいました😍
こんな場所にいつかは行ってみたいです!!
朝からテンションが高いですね。こちらもつられて高くなりそうです。
さて、私が下山に使った「桜尾根コース」なら、無理なく登れると思いますよ。
登山口から10分ほどで、オオミスミソウとカタクリの群落が始まります。
そこから山頂近くまで、お花が絶えることがありません。
白花カタクリがある所は、ちょっと離れたところですが、登山口からそう遠くではありません。
駐車場に停まった車を見ると、関東各地から観に来られているようですね。
関東でもカタクリの群生地は多いですが、これだけのオオミスミソウの群落が見られるところは知りません。
東北へ行くと、さらにたくさんの群落があるかもしれません。
同じところに咲いているのに、出会えて良かったですね。
私もいくつか毎年見に行く花があり、
咲いていてくれると嬉しくなります。
そんな出会いって、思い出にもなります。
そして、見事なスプリングエフェメラルたち、
オオミスミソウ~、可憐な中に、冬を超えて、
咲き出したのを感じます^^
灯台、海、シーサイドライン、
こちらも絵になりますね~
角田山は春の花がいっぱい咲いているところですね。見ごろの時でよかったですね。
私は夏に新潟に行った時、弥彦山に登りました。アジサイが見頃でした。
今回、白花のカタクリを見て安堵しました。この花の咲いている所を覚えていました。
そこには何の案内もなく、見過ごしてしまいがちなところです。
植物園とは違いもともとなんの案内も標識も名板もありません。
そこが山の良い所でもありますが、初めての方にとっては戸惑うかもしれません。
仮に「この山で白花のカタクリが観れますよ」と聞いていても、分からないかもしれません。
できれば詳しい方と一緒に行かれるのが良いでしょうね。
オウレンの説明を加えました。
山野草ファンにとってはお馴染みかと思いますが、カタクリやオオミスミソウと違い、マイナーな植物です。
ある意味、カタクリやオオミスミソウよりも貴重なのかもしれません。
私のブログに、ミツバオウレン、セリバオウレンは出ていましたが、(キクバ)オウレンは初登場でした。
角田山は弥彦山のすぐ隣にあります。
今回、私は弥彦山の麓で1泊して、早朝に角田山へ出かけました。
残念ながら弥彦山には登れませんでした。今思うと、前日赤城自然園に寄らずに、弥彦山へ行けばよかったと思います。
そうすると、違ったお花も観られたかもしれず、また日本海へ沈む夕日も観られたでしょうに。
機会があれば、弥彦山にも登ってみたいです。
おはようございます。
こんなところがあるのですね。
角田山お花見ハイキング、行ってみたくなりました。
カタクリの群生、オオミスミソウの群生、素晴らしいですね。
新潟遠征されるだけの価値があります!
白花カタクリはいまだ見たことがありません。
同じ場所に咲くと言うことは、遺伝的に固定されているのですね。
角田山へは関東から出かけやすいので、この時期に多くの登山客(観光客)が行くようです。
今回は平日のやや寒い日に出かけたのですが、それでも大勢の人が来ていました。
新潟の今日の天気は晴れ、明日は晴れで気温も上がるので、さぞかし混雑すると思います。
白花のカタクリは、シロバナカタクリとして一つの品種に扱われているようです。
学名は右の通りです。Erythronium japonicum f. leucanthum
殆どが保護されて居ますので、
シロバナのカタクリの確認をするのが難しいです。
人間の眼はアバウトで・・・
ましてや葉の斑の確認など、近くでないと判りませんネ。
さすがです。
スプリングエフェメラルの群生は見事ですネ。
小さな花々が春を謳歌している印象を受けます。
オウレン類やイチゲ類は私もまず葉から見て居ます。
オウレン類は花の咲き方にも色んなパターンがありますネ。
ショウジョウバカマも沢山見られたのですネ。
やはりこれだけの春の花が見られる場所であれば、行ってみたい気になります。
実行力と体力の在るshu様にも感嘆!
沢山のスプリングエフェメラルが見られましたね。
目を覚まして花弁んが反り返ったカタクリ、透明感があって美しいですね。
白花もあるんですね。
オオミスミソウ、色んな色がありますね。
沢山の花に見とれました。
キクバオウレンも凄い数。
ショウジョウバカマも薄紫色が素敵です。
これだけの花の群落がある所はなかなか無いのでしょうね。
実際に見たら、さぞ胸が躍ったことと思います。
義経が船を隠した場所の話は読んだことがあります。
ここから奥州へ落ち延びて行ったのでしょうか。
素敵な投稿、有難うございました。