どこへ向かっていくのか

歴史の転換点となりそうな事件を知ったのは、授業が始まる前の学生からの問いかけでした。

「先生、このニュース、知っていますか？」「安倍（元）首相が倒れました」
「えっ！本当ですか？！」

私はネットニュースはあまり見ませんので、最初は何のことかさっぱりわかりませんでした。
遊説中に安倍元首相が倒れたと聞いても、熱中症か何かかと思ったくらいでほんとにのんきなものです。

でも、学生たちがスマホを見せながら話していることを聞いているうちに、事件なのだということがわかってきました。

学生数15名の日本語クラスです。いろいろな国の学生が日本語を勉強しています。

このニュースにいちばん敏感だったのは韓国の学生でした。韓国でも大騒ぎになっていると言っていました。

夜、帰宅してニュースを見ていましたが、日本で要人が射殺されるなんて本当に衝撃です。警備は万全ではなかったのかしら。

ニュースでは、犯人の動機やそのほかもろもろの検証よりも、他の政治家のコメントなど「民主主義を揺るがすような暴挙、許されないことです」といった論調の方が延々と流されていて、正直ちょっと違和感を覚えます。

この事件が起こる前から、今回の選挙が終わったら改憲が加速するのではないかと危惧する声が上がっていましたが、これで流れが決まってしまったのではないかと心配です。

感情論に流されることなく、ひとつひとつ検証してよい答えを探さなくては。
今の憲法で対処できることも大事にしなくては。