陶子の心の窓

今日わたしの心の窓は開いていたかな?あなたはいかがでしたか?

晩秋の晴天に。

2020-11-25 15:55:17 | 暮らし

まだ4時前だっていうのに、もう夕暮れの風景です。灯りをつけました。

今日は風もなく気持ちのいいお天気だったので、久しぶりにベランダ掃除をしました。
床にへばりついた枯れ葉を片づけた後、おふろの残り湯を流して細かい砂埃を洗い流しました。スッキリ。

リビング側と寝室側、両方の窓を開け放して換気もできました。
こまめな換気を、とわかってはいるものの、寒くなるとなかなかできないものです。
和室側から見えるお向かいさんは、日中いつも窓を10㎝ほど開けています。えらいなぁ。。
まぁ、大人数で暮らしているわけではないので、換気に関してはあまり神経質にならなくてもいいかなとも思っています。とにかく、これまで通り、外出時はマスクをし、帰宅後は丁寧に手洗い。抵抗力を落とさないように夜更かししない。その繰り返しです。

話は戻り…。
寒くなる前は、毎朝ベランダ掃除をしていましたが、今は朝6時でもまだ暗い。そこで、最近は朝日記を書くようになりました。
起き抜けの、頭の中が理屈っぽくなる前の状態で、思いついたことをただ書いていくだけのものです。書きだしてみると、この出だしからこんな風に発想がつながっていくなんて☆と自分でも面白い発見があります。

これは、使いかけのノートやボールペンを消費してしまおうキャンペーンでもあるんですが、この1週間ほどでボールペンは2本使い切りました。これで心置きなく捨てることができます。
ノートの方もすべて書きつくしたら、ちょっと読み返して、あとは破って捨てちゃうつもりです。

掃除をして達成感を得るようになったら、たくさんの持ち物に意識が向くようになり、それらのものをうまく使い切ったり、循環させることがおもしろくなってきたように思います。プチ充実感とでもいうのかな。

と同時に、物を補充して使い切るまでの時間(日数)は思うよりず~っと長いんだということにも気づかされます。
もう十分持ってる。たくさん持ってる。そう自覚することで、思考回路が変わってきたように思います

 

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空腹感

2020-11-17 23:04:46 | 食べること

このひと月ほど、夕食でご飯を食べないようにしています。ご飯というのは、日本語では食事全般を指すことが多いですが、この場合はお米、米飯です。

通勤・通学をする必要がなくなって、家にいる時間が圧倒的に多くなりました。公共交通機関を使って、荷物をもって移動することは基礎代謝を上げるものですね。通勤・通学(特にラッシュ時間)がなければ、ストレスは減りますが、体重は増加傾向の一途となってしまいます。

とりあえず、単純に摂取カロリーを減らそう☆

というわけで、「夜は寝るだけ」。ですから、夜は野菜を中心にたんぱく質を摂る、シンプルなもので済ませるようにしました。例えば今晩は、白菜と鶏肉の水煮をゴマとポン酢をかけたものと、じゃがいもと仙台麩の煮物です。
仙台麩は先月宮城・山形を旅行した時にスーパーで買いこんだものです^^



ちなみに、「仙台麩」というのは、株式会社山形屋商店さんの登録商標となっております。通称は「あぶら麩」というもので、小型のフランスパンのような形状をしています。

この仙台麩を使う分だけ切って、20分ほどぬるま湯に戻して水気を切っておきます。
煮物で使いたい場合は、鍋で煮込んだ材料が柔らかくなったら、戻した仙台麩を加えて煮込むだけ。
私はパッケージの裏に記載されていた「お麩じゃが煮」というのを作ってみたんですが、このお料理のイメージとしては、肉じゃがを仙台麩に置き換えた感じです。
食べてみると「あぶら麩」というだけあって、煮崩れしないし、何と言ってもコクがあって美味しいのです。

あまりにも美味しいので、山形屋商店さんのHPをのぞいてみました(商品の画像はHPからお借りしています)。

麩の歴史についての記述もあり、なかなか面白いです。
麩は鎌倉室町時代に中国より伝わったといわれ、当時は肉食を禁じられていた禅僧たちの貴重なタンパク源だったそうです。なるほど。お肉はお肉なりの栄養素がありますが、あっさりいただきたいときは、麩に置き換えてみるのもいいですね。

そして、お肉に置き換わる麩だからこそでしょう、パッケージにはこんな表示もあります。

(←この下手くそな画像は私が撮ったもの)

ハラールとヴィーガンの認証マークです。

ハラールとは一言でいうと、イスラム教で「許されている」ということ。
イスラム教では、豚肉やアルコールは禁止されています。でも、日本では豚肉由来の調味料やアルコールが含まれた食品が当たり前に食されていますので、イスラム教信仰者の方々は食べられないものも多いと聞きます。このハラール認証マークがあれば、安心して食べられるということですね。

ヴィーガンは完全菜食主義者。
麩は小麦粉とグルテンで練り上げ、植物油で揚げたものですから、動物性のものは使われていません。
なんとヘルシーな食材!

話がかなり逸れてしまいましたが、そんな風にご飯を食べない夕食をひと月ほど続けていたところ、体に少しずつ変化が出てきたように感じています。

やせた?

いえ、食べないくらいではやせません。
実は自分にとって久しぶりの感覚、「空腹感」を覚えるようになったんです。

空腹感!お腹がグゥ~~と鳴る感じです。
子どもの頃、お昼前の4時間目の授業は「お腹が鳴ったら恥ずかしい」などと、今思えばどうでもいいことで悩んでいたものですが、この数年「お腹空いたな」と思っても、胃がキュウキュウするような空腹感を味わったことがありませんでした。

空腹感を感じないことが良いことなのか悪いことなのか、よくわかりませんし、よみがえった空腹感に喜んでいる自分がかなり能天気な感じもするんですが、まあ忘備録です。

夜は寝るだけ。だから、この空腹感を抱えて今日はおやすみなさい、です。

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頼りがいのあるコートを手放しました

2020-11-16 15:10:09 | おしゃれ

毎年11月上旬に開催されているJRタワーの「買い替え応援、コート・ブーツ引き取りキャンペーン」。
今年はコロナの影響で開催されないのかと心配していましたが、今年も開催されました。

不要になったコート、あるいはブーツ1点ごとに、JRタワーで利用できる(一部店舗を除く)500円分の商品券2枚と交換してもらえるというものです。この商品券は、5000円以上の買い物につき1枚利用することができます。主催者側の意図としては、ぜひこの冬のコートやブーツの買い替えに利用してくださいね♪ということですね。

たしか、昨年はブーツ1点を引き取ってもらい、その後ショッピングセンター内にある服屋さんで服を買うのに使ったのでした。

今年は、結婚した年に購入したダッフルコートをこの機会に手放すことにしました。

買った当時はマキシ丈が流行っていたのですが、このダッフルは膝丈の長さ。形もすこしゆったりした作りで、あまり人目をひくものではありませんでした。が、しかしそれが幸いして、毎年何かと出番が多かったのです。ダッフルコートですから、フードも付いています。雪が降ったときはもちろん、風があるとき、ひどく冷え込む日もフードをかぶって暖かく外を歩けました。
でも、やっぱり経年劣化していきます。生地もこころなしかぺったんこ。ここ数年はふんわり空気をまとうような温もりがなくなってきたように感じていました。
さらに、北国の冬はその日の天気や出かけていく場所に応じて、コートを使い分ける必要があります。そんなわけで、平均2~3年に1着は新しくコートを買っていることになり、もう古いビミョーなコートは手放していかないと、クローゼットの中が大変なことになってしまうのです。
ダッフルコートは、真冬に本当に頼りがいのある1着でしたが、引退していただくことにしました。

もう一度羽織って鏡の前に立って見ました。
・・うん。いたってフツー。可もなく不可もなく、です。
でも、イマイチ暖かくなくなっちゃったからね。思い切らなくてはいけません。

今までよく私を寒さから守ってくれました。ありがとう!

丁寧にたたんで、トートバッグに入れました。
引き取り会場で係員にお渡しし、商品券と交換。
ちなみに、引き取られたコートやブーツは再利用されるとのことです。


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音声入力

2020-11-13 15:58:28 | 仕事

日本語レッスンの時に使用する練習問題を作ることがあるんですが、文字入力するより速くてラクチンかと音声入力してみました。

「滑舌よく、ゆっくり、正確に」を心がけて発音しているつもりですが、パソコンにはそうは認識されないようです。変換されたものを見て爆笑してしまいます。

例えば・・
 【おおまかな・おだやかな・ぜいたくな・ひきょうな・のんきな・でたらめな・なだらかな】
が、【お馬かな・ 穏やかな・ 贅沢な・ 卑怯な・ ドンキな・ でたらめな・ なだらかな】という具合。

漢字変換までやってくれるのはいいんですが、おおまかな、が、お馬かな(おうまかな)って…。
のんきな、は、ドンキな、になってしまいました。
これはちゃんとカタカナに変換してくれたんですね^^;

キーボードのタイプミスもビミョーな間違いをしたりして、見直すのが大変ですが、音声入力は思いっきり間違ってくれるので、見つけやすいと言えば見つけやすいんですけれど。
あと気を付けることは、句読点が付かないということですね。後から付け加えなければなりません。

職場でほかに人がいるところでの音声入力ははばかられますが、家にいるときは黙々と作業するよりも、こうやって声を出すのも気分転換になりますよ

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まずは「しまい切れる」量を認識すること

2020-11-12 15:23:08 | 暮らし

わが家は今日から数日間、プチ・リフォームをしてもらっています。

なぜかというと、わが家の上のそのまた上の階の住戸で排水管の水漏れがあったんです。発覚したのは、6月か7月のことでした。
水漏れがあった住戸のすぐ下の階のお宅はけっこうな被害だったようで、もうとっくに復旧工事は終わっていますが、うちはそんなにひどくなかったので、工事が今になってしまったというわけです。

本日の作業は、場所は廊下の天井裏の石膏ボードの貼り替えと私の部屋のドア枠の取り換え、それに伴う壁紙の貼り替えです。
廊下は養生のため、ビニールシートに覆われています。

昨日は私の部屋のものを寝室や和室など他の部屋へ大移動。タンスや小物入れとして使っている引き出しはすべて取り外しました。今日の工事を見据えて、というわけではなかったんですが、それらの中身は9月にだいぶ捨てて整理していたので、ものの移動はわりと楽でした。

今日は業者の方が出入りして作業しているため、自宅にはいるものの、リビングから出るのもなんとなくためらわれるのです。

ひまなので、洋服の入った引き出しを全出しして整理などしてみました。
いまだに、捨てるにはしのびないけれど、やっぱり着ないなぁ~と思う服もあります。でもまあ、とりあえずたたんで引き出しに収めました^^;
ほんとにもう着ることはないか、家にいることが長いこの時期に試してから考えようと思います。

…とまあ、まだまだ潔くスッキリと暮らすには程遠い私ではありますが、ちょっと進歩したなと思うのは、引き出しやクローゼットにきちんとしまい切れる量に落ち着いた、ということです。
以前なら、ちょっとクローゼットの取っ手にかけておいたり、ドレッサーの椅子の上にチョイ置きしたりしていたのに。
もちろん、今でもその日着た洋服をすぐにしまうことはしないので、ちょっとかけておくことはしますが、片付けようと思えばきちんと片づけられるというのは、私にとっては進歩です。

きっちりと整理し直した引き出しを見て、さらに進歩するために思うことは、しまう量をあと2~3割減らすことかな。
ということは、衣類はまだまだ買う必要がないということね。

洋服、アクセサリー、化粧品・・。
とかく女性は身に着けるものを選んでいるとテンションが上がりますが、あとが大変!
あのとき、あんなにワクワクして選んだものを手放さなければならないつらさを思うと、安易に買い物するのがコワくなります。
だからと言って、もう新しいものは買いませんっ!ってわけではありませんが。
もっと賢く”買い替え”ようと心に決めています。

そうじゃないと、古い人になっちゃうから。

ものは少なく、こざっぱりと暮らしていきたいものです

 

 

 

 

 

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午後の珈琲

2020-11-11 14:34:49 | 日常

毎朝コーヒーをいれます。朝は朝食の支度をしながら流れ作業でコーヒーメーカーにお任せです。

昼間はお昼ご飯を終えてから、気持ちを切り替えるために自分のためのコーヒーをいれます。

インスタントコーヒーもあるんだけど、今すぐ飲みたいというよりは、気持ちを切り替えるための”儀式”でもあるから、お湯を沸かしてハンドドリップでじっくり作りたいのです。

しゅんしゅんお湯が沸いたら、できるだけ細くお湯を垂らして…と言っても、ありふれた薬缶だから、どうしても「ダダっ」と入ってしまうんだけど^^;
何とか土手を壊さないように…。

出来上がったら、テーブルへ運び、パソコンを立ち上げます。

 

コースターは、お気に入りのカフェのもの☆
しばらくご無沙汰になっています。

カフェでおしゃべりができるのは、いつのことか。。

ニュースでは期待できるワクチンができたようですが。ワクチンがすべてを解決してくれるのか・・。
世の中としては、ポジティブな方向に向かっているんでしょう。日経平均も29年ぶりの高値水準だとか。

さ、コーヒーもいただいたことだし、仕事しよ

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良いことできました

2020-11-10 14:32:35 | 日記

今日は午後からセキュリティシステムの点検があるので、午前中にスーパーへ買い物に行ってきました。
スーパーでの買い物は、チラシをチェックして、冷蔵庫&戸棚の在庫をチェックして、買うべきものをメモしていきますので、店内滞在時間は10分程度です。時々、たまにしか買わないものを探してウロウロすることもありますが、いつも行くスーパーは自分なりの順路が決まっているのです。

そんな感じで今日も回遊魚のようにするすると買い物を済ませた帰り道、路上に太陽の光に反射するものがあります。
ちなみに昨日、自宅エリアでも雪となり、路上は解けかかった雪がシャーベット状になったり、水たまりができたりとぐちゃぐちゃ状態です。
さて、前述の太陽の光に反射するものは…。どうやらICカードのようです。拾い上げてみるとサピカでした。


(↑サピカのHPより拝借した画像)

SAPICA(サピカ)とは・・
札幌圏の地下鉄・バス・市電で乗車券としてご利用いただけるICカードです。さらにSAPICAのロゴマークのある店舗や自動販売機などで電子マネーとしてご利用いただけます。
(HPよりコピペ)

拾ったサピカはバスの停留所名が明記されており、通学定期でした。持ち主の名前もしっかり印字されています。
このスーパーの近所には高校がありますから、たぶんそこの生徒さんのものでしょう。

ちょっと遠回りになるけど、事務所に届けておこう。

買い物の荷物がそれほど多くなくて良かったと思いながら、校門を抜け、生徒用玄関ではない出入り口を入り、窓口で中の職員さんに声をかけました。
「すみません、○○○○さんという生徒さんはいらっしゃいますか、定期券、拾ったんですけど…」
応対してくれた女性の職員さんがさっそくパソコンでその名前を打ち込み、確認したところ「はい、おりますね」とのこと。

よかった!持ち主の手に戻ります^^

「このご時世にすみません、拾ったままでキタナイんですけど…」と、シャーベット状の道路で拾ったサピカをお渡ししてきました。
近所のスーパーに行くだけなので、特別ティッシュも何も持ち合わせていなかったんです。

女性の職員さんに「お名前は・・」と聞かれましたが、本人に渡してもらえればそれで満足ですので、「いいえ~」といって失礼してきました。

いや~良かったなぁ。こんな風にとんとん拍子にうまくいくなんて。
他人に対していいことするチャンスってなかなかありませんよね(私だけ?)。
だから、すごく嬉しかったな



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だって予約したもの♪

2020-11-09 10:32:28 | 雑感

一昨日、美容室に行ってきました。いつもインターネットの予約サイトから1週間くらい前に予約をしています。
先週は北海道のコロナ新規感染者が過去最高を更新する日が続いていて、カットなんて不要不急かなぁ。。予約、キャンセルしたほうが賢明かしら。。なんて思いがよぎりましたが、今まで通り気を付けていれば大丈夫!と出かけたのでした。

私が美容室に行くのは、カットするため。滞在時間は約1時間です。美容師さんたちもマスクをしていますし、カットしてもらう私もほとんどマスク着用です。室内もときどき窓を開けて換気していますので怖がる必要はありません。

コロナ禍になってマスク着用が当たり前になってから、美容室に定期的に行くようになりました。
マスクをして顔の半分が隠れてしまうと、相手に表情を伝えるのがむずかしいですよね。目元、特に眉の動きがよくわかるほうがいいかなと、前髪は以前より短めに切ってもらっています。
具体的に言うと、前髪を厚めにとって、ザクザクとアシンメトリーに。長さは眉よりも上、on the 眉毛!です。

これで目元が相手によく見えて、表情が少しでも伝わるかなと。何かと不安がつきまとう世の中ですから、少しでもわかりやすく^^

帰りは、道庁をお散歩しました。
この日は曇りがちのお天気でしたが、そのおかげでコートはまだ必要ないくらいの暖かさ。

紅葉もそろそろ終わりかなぁ。。

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お散歩旅

2020-11-06 10:40:45 | 旅行

平凡なことを毎日平凡な気持ちで実行することが すなわち非凡なのである。(ジード/仏小説家)

今日の日めくりに書いてある言葉。

毎日のことに飽きてしまわないで、惰性ではなく、かといって即効果を求めるのではなく。冷静に平常心で。
ということかな。


旅に出ていつもと違った風景を見ると、無意識レベルで心が「滋味~!」と声を上げるよう。

そこが特別な観光地でなくても。その土地に住んでいる人たちが、ふらりと散歩に出かけたくなってしまうところほど、私にとっては滋味レベルが上がるんだ。

ベンチに座ってぼんやりするのが至福のひと時。

たくさん歩いて、くたびれるころには日も傾いて^^
おみくじを引くような気分で今晩の居酒屋さんを決めるのです。
定番の串焼き、海藻サラダ。
お酒のメニューに土地柄がにじみ出ている。ここでしか味わえないのが飲みたい。
聞いたことがない銘柄に挑戦。「酔いどれジョニー」。山形のお酒です。
軽いんだけど、まろやかで。美味でした~。

そんなことを思い出しつつ、今は平凡な毎日のなかにいます。
あ、「平凡な気持ち」ではないなぁ。。

私は非凡ではありません。残念っ!

 

 

 

 

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後味いいとは言えないけれど…

2020-11-05 15:16:58 | 

昨夜読み終えた『母の遺産 ー新聞小説』。

 

著者である水村美苗さんのことは、辻邦夫さんとの往復書簡『手紙、栞を添えて』で知っていましたが、作品を読んだことはありませんでした。先月本屋さんでたまたま見つけ、購入したわけです。

美津紀という50代の女性が主人公で、自らの更年期の不定愁訴に苦しみながらも母親の最後を看取るまでの様子がつづられています。最初はそれを通して人が年老いていくことは具体的にどういうことなのかを今の自分より先取りしてみているような感覚で読み進めていましたが、だんだん美津紀の母が結婚に至った顛末があったり、祖母が当時の新聞小説『金色夜叉』を読んだことで人生が変わったのではないかというエピソードがあったりして、ひどく考えさせられていきました。

『金色夜叉』は明治30年から讀賣新聞で連載されたそうです。当時まだテレビもなく、それほど娯楽もなかった時代でしたから、新聞小説は大きな楽しみだったでしょう。貫一とお宮の設定も「祖母」にとっては自分のことのように思われるものだったとのこと。

ちなみに、昔はお金持ちの家のご主人と妾や下女との間に子どもができることはよくあったんですね(現在再放送中NHK朝ドラ『澪つくし』でもそうです)。蛇足ですが、夫の母方の親せきの間では、自分のルーツを知りたいブームが起きており、戸籍を取り寄せていますが、子の欄に「認知」という言葉がよく出てきます…。昔のドラマで「どこの馬の骨だかわからない」なんて台詞がありましたが、こういう背景があるのかもしれません。

以下、ネタバレになります。

美津紀の祖母の母親は芸者で、祖母は生まれたときから芸者になるように育てられました。19歳で金満家の妾となったと思ったら、その妻が結核で亡くなり、妻の座を得たのです。だから、美津紀の母親は多額の遺産を二人の娘(美津紀とその姉)に残せたのでしょう。

受け取った遺産。
美津紀は夫と離婚し、これからの自分のために使うことにしました。夫が浮気をしているのを知ったから、というのが直接の理由であり、引き金ですが、本当は新婚旅行でのちょっとした違和感がずーーっとしこりのように頭から離れなかったんですね。これは違う環境で育ってきた人間同士、必ずあるものとも言えますが。

母の遺産でこれから生活するための住居を用意し、自分の体調と折り合いを付けながら仕事をしていく。
数千万円という遺産もこの先何十年生きるのかと計算していくと、決して多い金額ではないのです。
それでも、違和感を抱えながら生きていくことより、きちんと決着をつけた美津紀に清々しさを感じます。

だけど、やっぱり重くのしかかるのは「老いていくこと」です。
美津紀の夫は浮気している女性と一緒になり、一緒に年を重ねていくことができるでしょう。
でも、彼女は一人です。それが渋い後味となって残りました。

この小説は、いろんな要素が詰まっていて、それぞれを独立させてまた別の小説を書いてほしいくらいでした。また、日本語の表現の幅がとても広く自在なので、本当に引き込まれました。私は普段日本語を教えているので、できるだけ短く・易しい言葉を使ってということを心がけています。そうすると、なんとなく自分の日本語が安易で幼稚なものに思えてしまうことがあるんです。特に今は人と会っておしゃべりする機会が減っていますので、それに関しては危機感を持っています。だからとにかく本を読もうと、目についた本を購入しています。
本、スペースとりますけどね。服を買うよりずっといい。

 

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朝散歩~国分町から仙台城跡まで

2020-11-04 11:44:15 | 旅行

旅先でその土地をよく知りたければ、歩くに限ります^^

素泊まりでしたので、朝食を買いに行きがてら散歩に出かけました。
ホテルをでてすぐのアーケード街で、毎日散歩しているような二人組が私の少し先を歩いていました。

この人たちについていってみるっていうのはどうかな☆

そんな考えが浮かびましたが、同じ信号を渡ったところで心変わり。
早っ!

お二人はまっすぐ進んでいき、私は右に曲がりました。

 朝の国分町。
国分町を右に見ながら進みます。
すると、ちょっと面白い看板を見つけました。

 シルバーゾーン。
スクールゾーンはよく見ますが、シルバーゾーンというのは初めて見ました。

まだ朝の7時というだけあって、すれ違う人もまばらです。すれ違う人たちは少し早めに出勤するサラリーマン風の人たち。それから、ジョギングしている人もよく見かけました。
仙台市の歩道って道幅がゆったりしているんですよね。ジョギングしやすいだろうなぁ。。

さらにまーっすぐ歩いて行くと、かっこいいビルを見つけちゃいました。

 そんなに大きなビルじゃないんですけどね、このビル、歴史好きにはたまらないだろうな。

 ね!!伊達政宗の兜のデザインですよ☆
いつ見てもこのデザインはシンプルでありながら、目が釘付けになります。現代建築にもすんなり馴染んでいます。見る人からすると右肩上がりになっているのも気分がいいですよね。

いくつか信号を渡り、国道48号線の歩道橋まで来ました。

歩道橋の幅も広くて、やはりジョギングしている人たちがちらほら。私も上がってみました。

朝陽を浴びた紅葉がきれいです。

青看板に観光名所の文字が見えてきました。行って見ようか☆
だって、昨夜の〆に食べた肉もやしラーメンを消費しなくちゃね。歩け、歩け。

歩道橋を降り、公園を横切り、橋を渡って。いよいよ坂道を上ります。

「こっちでいいんだよね…」と看板の矢印を確認。

初めて歩く道で行ってみようモードになれるのは、やっぱりいいお天気のせいでしょうか。

 池のかめさんもひなたぼっこ。

 

そして、着きましたよ。

 伊達政宗の騎馬像。う~~ん、やっぱり仙台に来たからには、ここに来ないとね。

政宗の目線の先には仙台市内が一望できます。

気分爽快~!もう一仕事終えた気分になってしまいました。

あとはゆるゆると下りつつ、ホテルへ戻ります。

天気が良くて乗らなかった地下鉄。

 大町西公園駅です。正面は四角いものの、屋根の部分の曲線が斬新ですね。思わずカメラに収めてしまいました。

部屋に戻って時計を見ると、9時を回っていました。

大満足の朝散歩でした。

 

 

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旅の記録~仙台

2020-11-03 11:02:10 | 旅行

10月のある日。

私はちょこっと旅に出ることにしました。

ご存知のようにコロナの影響で、今期は非常勤講師のお仕事もなしに…。でも、その分時間がたっぷり増えました。
世の中は withコロナで動き始めています。

また忙しくなる前に、楽しまなくっちゃ☆

今やりたいことは後回しにしてもできるとは限らない。パタパタと日程を決め、晴天を祈りつつ荷造りをし、いざ出発!

格安航空に乗って、行ってきま~す!

いつもの通り、窓側の席に座って。

1時間15分のフライト。

特に何をする、というメインイベントも設定しない旅。
ただ遠くに行って、いつもと違う風景を見たいなぁ…。ただそれだけです。

ここを訪れたのは20年前にもなるかな。その時は車で、フェリーで行ったのでした。
だから、移動はほぼ車。いろんな所に行ったけれど、ドアtoドア。
車は楽だけれど、ともすれば土地の雰囲気よりも行った場所の方に意識が向きがち。
それがちょっと物足りなく感じる私としては、今回、街歩きが楽しみなのです。

仙台空港に着陸。

空港からは 仙台空港アクセス線 が出ていて、約25分で仙台市に行けちゃう。とっても便利。
YouTubeで予習していたせいもあるけど、電車の改札までの道のりもわかりやすくてgood!
電車の本数は1時間に2~3本と、タイミングを逃すと少々待つことになるけれど、旅人にはこのくらい余裕があるほうがちょうどいいと思います。

仙台空港から7駅で仙台です。車窓からの眺めは特別珍しいものではないけれど、無駄な…と言ったら失礼か。何といったらいいのかな、廃屋があるとか、この車、不法投棄?みたいなネガティブな光景が視界に入ってこないんですよね。街が整頓されている感じです。

仙台駅に到着して、降りてみると空港よりも賑わっていました。新幹線が乗り入れているからですね。
改札を抜け外に出てみると、そこは2階です。幅のある歩道橋が張り巡らされて、車と歩行者が完全にすみ分けられています。安心して歩けます。

天気が良く、風もないので、国分町にとったホテルまで歩いて行きました。もちろん、もう地上です。

写真が全然出てこないけれど、この時はもう写真を見るよりホテルの方向を確かめながらスタスタと歩くのみ。信号を渡って、要所要所で街角にある周辺地図を確認。
天気がいいと、何もかも余裕をもって動けます。

ホテルにチェックインして荷物を置いたら、ひとまず持参したドリップコーヒーを飲んで一休み。
晩御飯はどこ行こう。その前にどこ歩こう。そんな考えを巡らせるのです。

仙台と言えば、牛タン。

でも、結局牛タンは食べなかったなぁ。

ちょっとこぢんまりした居酒屋さんで食べたいものを少しずつ。。

お酒が入っておしゃべりを楽しんだら、何を食べたか思い出せな~い!!妙に芋煮が美味しかったのを覚えています。ちょっぴり柚子が入っていて、ほのかにいい香り。地元の人は柚子を入れて食べたりしないそうですけど。お店だからお洒落にしているのね。

そういえば、里芋っていろんな種類があるんですね。ジャガイモでも男爵、メークイン、きたあかり、とうや、インカのめざめ・・。ちょっと思い出すだけでもこれだけあるんだから、里芋の産地に行けば、やはりそれなりにありますよね。どんな種類があって、どんな料理に合うのか、すごく興味がわきました。

仙台市の飲み屋が集まる街、国分町。楽しいお酒でした。

 

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