今回は、うちの病院の事務長のお話。
うちの事務長さんは、病院にある庭園をこよなく愛する人です。
どれくらい愛しているかって、きっと、事務長さんは、私が思う以上に、庭園を愛しているのだと思います。
事務長は、出勤しているときには、毎日、昼休みになると、庭園を偵察?しながら歩きます。
雨の日だって、傘をさして歩いています。
庭園に面するところに緩和ケア病棟があるので、患者さんやご家族も、少し長く入院していると、「庭を歩いている人がいる」と気づきます。
庭の話をしている事務長さんの表情や口調を見ていると、目を細めたくなります。
それで、私は、事務長さんを、「番人さん」と呼んでいます。
ええ、ええ。ひっそりとニックネームをつけているのではなく、当の本人を目の前に、「番人さーん」と呼ばせていただいています。
これって、結構、「えらいこっちゃ」みたいですが…。
ええんです、ホンマに、庭を愛していることを心から認め、庭の最高責任者として、立派ですぅ!という尊敬の意を込めての呼び方ですから…。
私、本当に、番人さんをすごいなーと尊敬しておりますから。
先日も、患者さんとご家族とともに、とても素敵な桜吹雪を堪能させていただきました。
仕事をしながら、お花見なんて、なんて素敵なんでしょ。
私も…。
番人さんが庭を愛しているように、私も庭を愛してみようと決心しまして、ある試みをしております。
いつかは、その試みを、番人さんにプレゼントしようと考えてます。
庭の藤棚の藤が、「さあ、活躍しまっせ~」といわんばかりに、素敵な姿を見せてくれています。
藤棚を作ろう!と提案したのは、番人さんだそうです。
何とか、余裕を作って、藤棚の下で佇んで、素敵な景色を楽しんで、それを番人さんに報告することで、それとなーく、感謝の気持ちを伝えたいと思います。