緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

あけましておめでとうございます

2015-01-04 19:17:59 | 患者さん

 あけましておめでとうございます。
 


 「よいお年を」と同じく…、仕事がすでに始まっているポンは今日もご挨拶をいっぱいしました。



 さてはて。



 お正月なので、病院で年末年始を過ごしている患者さんには、普段、なかなか会うことのできないご家族の面会もあります。



 今日は、ひょっとしたら、これからの自分の目標になるかも?な出来事があったので、そのお話を披露させていただきます。





 ある患者さんのご家族がイギリスからおいでになってました。お孫さんだそうです。かわいいお顔をしたメンズー。
 

 イギリスにいる患者さんのご家族と患者さんはスカイプでお話をされていました。盛り上がっているようでした。

 お孫さんは、日本語は話せません、英語だけです。
 患者さんは英語を話せません、日本語と台湾語を話されます。
 イギリスにいるご家族は、日本語を話せません、台湾語と英語を話されます。

 (ややこしい)


 じゃ、このお二人はどうやってコミュニケーションをとっているのかというと、身振り手振り+スカイプで台湾語の話せるイギリスのご家族が英語でお孫さんに伝える、というやり方でお話されていました。


 この患者さん、どうしても毎日、排便処置(坐薬や浣腸を使って便をだすこと)をしないといけないお方。

 でも、今日はお話が盛り上がっているので、排便処置をするいつもの時間を、ちょっとずらすことにしました。



 午前中に処置をしないと夕方遅くまでずれこむこともあるので、できれば昼近くの時間には処置をさせていただきたいと思っていました。


 そのあたり、心得ておられて、ナースコールが鳴り、「お願いしまーす」と言われたので、準備をしようと思いました、が。




 彼にいったん、退室していただこうと思いました。

 さて。
 さて。



 どうやって、お孫さんにスカイプでのお話の中断の理由を説明しようかしら…。



 うーーーーむ。


 
 こんな時に、いい言葉が思い浮かばないっ!そこそこ、英語を読むことはできても、英会話のボキャブラリーは相当ひどい。
 あらためて、自分の情けない英語力を自覚。



 困ったー。



 排便=defecationとか、stoolとかの言葉が思い浮かびましたが、お孫さんに対して「べん」という言葉を使いたくなかった。
 別に、ありのままに伝えたらよかったのかもしれないけど、もしかしたら、もしかしたら、英語の使い方を間違って「くそをだすのだ」みたく、失礼な言葉になったらどないしよ、どないしよ、とか、一瞬のうちに考えあぐねました。



 
 で、とっさに言いました。





 「She will have a very important event from now!!!!」

 




 お孫さん、「OK!!!!」と言って、お部屋から出て行ってくださいました。




 やたーーーっ。

 何とか通じたー。



 
 使った言葉や文法がどうとか、しらん、しらん。でも、通じたからよかった。


 

 こんな些細なやり取りでどきどきしててどないすんねん!ほんま、情けないなぁ…。


 実は、今の病棟でこんなことを感じたのは初めてのことじゃないんです。
 
 話せる?チャンスはいっぱいあったのに、ボキャブラリーの貧弱さと勇気のなさでちーっとも話すことができなかった…。






 そう。

 この体験で思ったこと。




 英会話、やってみよ。




 でした。



 


 今年もよろしくお願いいたします。