《最初に》
バレンタインデーなので、去年「犬のココカラ」に書いたチョコレートに関する記事を貼っておきます。
高級チョコはカカオ含有量が高い場合が多いので、犬が届くところにおかないようにね〜。

「代わりに何かおいしいものちょうだーい!」
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今年に入ってドッグフードの原材料をひとつひとつ見ていきましょうという記事を書いていますが
次の記事を書く前に、「ミール」というものの立ち位置をクリアにしておこうと思います。
ミールは「チキンミール」「ラムミール」「フィッシュミール」などのように表記される場合が多いのですが
表記についてのルールは無いので、メーカーによって他の名で書かれている場合もあります。

「あらやだ、なんだかたいそうね〜」
ミールはね、すごく奥が深くて、知っといた方がいいことが多いんだよ。

まず最初に、ミールというものがどんな風に加工されているのかを簡単に説明します。
ミール製造の最初の工程はレンダリングと呼ばれるものです。
ミールの材料になるものを巨大な釜に入れて加熱し、油分を溶かして搾る工程です。
ここで採れた油は、飼料の「チキンファット」「アニマルファット」という脂肪原料になります。
油分の抜けた原材料は、高温で乾燥させて細かく挽いて粉末になります。
油分と水分が抜けているので、タンパク質が凝縮された形になります。
フードの原材料一覧の最初に「鶏肉」次に「チキンミール」と書かれている場合
先に書かれている原材料が重量では多く使われています。
けれども実際には水分を多く含む鶏肉よりもチキンミールの方が少量でもタンパク質含有量が高いため
そのフードのタンパク源は鶏肉よりもチキンミールがメインになっていると考えられます。

原材料一覧で見ると「チキンミール」「ラムミール」と同じように見えても
実はその内容は国によって違います。

アメリカ食品医薬品局(FDA)が定めた定義に沿って
米国飼料検査官協会(AAFCO)が詳細なガイドラインを発表しています。
そこで定義されているミールの定義は以下のようなものです。
ラム、ビーフなど家畜肉のミール
「レンダリングした後、細かく挽き乾燥させた哺乳類の組織。
血液、毛、ひづめ、角、皮、胃腸とその内容物は含まない。」
チキン、ターキーなど家禽のミール
「レンダリングした後、細かく挽き乾燥させた家禽の肉、皮、骨。
羽、頭、足、内臓は含まない。」
ミールに含まれない内臓肉などはバイプロダクトや副産物という名の原材料になります。
副産物の定義は
「屠畜された哺乳類由来のレンダリングされていない部位。
肺、脾臓、腎臓、脳、血液、骨、脂肪組織および胃、内容物を含まない腸が含まれる」
副産物をレンダリングして乾燥加工したものは副産物ミールと呼ばれます。
ここで大きなポイントはミールの定義には「屠畜された哺乳類由来」という言葉がないことです。
この言葉がないことはメーカーが「屠畜で死んだのではない哺乳類」を使うことの抜け穴になっています。
つまり事故や病気で死んだ動物の肉(4D)をミールの原料にすることができるということ。
誤解のないようにして欲しいのですが、全てのミールに4Dミートが使われているわけではありません。
だからこそアメリカ産のフードでミールが使用されているフードはメーカーのチョイスが特に重要です。
※参照

アメリカのAAFCOに相当するEUのFEDIAFによると
ミールとは、加熱乾燥して水分と油分を取り除いた肉および動物の派生物としています。
動物の派生物=骨や内臓類ですね。
つまりEU基準ではミールと言えば、AAFCOで言うところの副産物も含まれます。
またメーカーによってはミールと書かずにバイプロダクト(副産物)と書く場合もあります。
内臓肉は各種ビタミンやミネラルの貴重な供給源ですから、きちんと管理された副産物は
決して粗悪なだけの原材料ではありません。
また「屠畜の時点で人間の消費に適していると獣医師によって査定されていること」が
ペットフードの原材料としての適格要件に定められています。
事故や病気で死んだ動物の肉は使うことは禁止と明記されています。
※参照
fediaf_Animal proteins used in EU pet food.pdf

日本でペットフード用のミールに当たるものは肉骨粉と肉粉です。
肉骨粉の原材料として認められているのは豚・家禽・イノシシのみです。
なぜなら牛や羊などの反芻動物では骨がBSEの危険部位であるためです。
肉骨粉は肉と骨だけでなく、臓器、ヒヅメ、羽などほとんど全てが含まれています。
肉粉または肉骨粉の原料となる動物は屠畜場から回収したもののみとされています。
肉粉の場合は、人間の食用油(牛脂など)を取った後の肉と獣脂カスが原料です。
骨は含まれず、内臓は含まれる場合もあります。
ただし、ペットフードのラベル表記では統一した規定がないため
肉骨粉や肉粉を使っていても「肉類」「肉など」と書いているメーカーもあるし
乾燥肉と表記されている場合もあって、残念ながらラベルでは不明なことが多いのです。
※参照
この後に、ミールの栄養上の問題で対策したいことなどを書くつもりなのですが
ちょっと長くなったので、ここで一旦切ります。

「続きは早めに書きます、だって!」
ミールの定義で、カナダやNZなどまでは手が回らず、追って調べます。
ちなみに、アメリカではラムミールとベニソンミールは輸入品が多いそうです。