SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

認知機能低下予防の成分をプラスしたドッグフードに関する調査についてボヤきます。

2020-09-22 23:18:09 | 食餌・健康
先週のことですが、オープンアクセスの科学論文サイトPLOS ONEにある論文が発表されました。
オーストリアのウィーンにあるメッサーリ研究所の科学者によるドッグフードの栄養成分に関するものです。

「え?いきなりどうしたの?全然あたしたちに関係ない話じゃない!」

うん、どこに書こうかなと思ったんだけど(実際かなり抑えた真面目なのは他に書いた)
なんか思い切りボヤきたい内容なので、自分ちのブログに書くことにしました。
小難しい話じゃないから、ぜひ読んでみてください!

どういう内容かと言いますと...。

アンチエイジング、中でも脳の老化を予防するというのは人でも犬でも大きな関心事ですよね。
脳の老化予防つまり認知機能の低下防止には、様々な栄養成分が「有効である」と証明され
各種サプリメントが販売されています。ペットフードにこれらの成分が添加されているものも少なくありません。

認知機能低下防止のための成分が強化されたフードを食べている犬のグループと
そういう成分が添加されていないフードを食べている犬のグループを比較して
これらの栄養成分はどの程度有効なのかを検証するというのが研究の内容です。


「別にボヤくようなことじゃなくない?ごはん食べるだけでしょ?」

ニコは出されたごはんを食べるだけだけど、犬のごはんは皆さん色々悩みが尽きないことなのよ。

過去の複数の研究では栄養強化されたフードが犬の認知機能低下防止に効果があることが示されているそうです。
けれどそれらの研究では実験用に飼育されている犬が対象になっており、均一な環境や条件の下での結果なので
普通の家庭犬ではどうなのか?ということを調査したんですって。

で、一般から募集した119匹の犬(雑種を含めて30犬種)を2グループに分けて
一方には強化フード、もう一方には普通のフードを支給して1年間それだけを与えてもらい
フード支給前とフード完了後に認知機能テストをして結果を比較したそうです。
比較の結果、2つのグループに大きな違いは見られなかったということで
「これらの成分の効果は見られなかった」と結論づけてるの😒 

「あ!おかーさん、何か裏があると思ってるんだ!」

調査参加者に支給されたフードというのがひどいんですよ!
原材料の主なものは「米、家禽および家禽副産物、小麦、トウモロコシ、家禽脂肪、コーングルテン、肝臓加水分解物、ビートパルプ、ミネラルおよびビタミン、小麦グルテンおよびオオバコ」

小麦とトウモロコシばっかりじゃないですか!ご丁寧にグルテンまで入ってる!

これが基本のフードで、強化フードの方はこれをベースにして抗酸化物質としてビタミンCとEと緑茶ポリフェノール
オメガ3脂肪酸としてドコサヘキサエン酸、そしてホスファチジルセリン(脳神経細胞の活性化、神経伝達物質の産生促進)を添加したもの。

オメガ3脂肪酸なんて強化成分じゃなくて必須成分じゃないですか!
リサーチに参加した基本フードを支給された犬は1年もオメガ3無しで過ごすのか!

私がもしリサーチ参加に応募して、こんなフード提示されたら
「うちのニコちゃんにこんなもの食べさせられないざます!」って帰って来ちゃいますよ。

それでね、このフードを支給して研究に協力したのがマース社でフードはロイヤルカナンなんですよ。

うがった見方かもしれないけど、色々成分を強化したプレミアムフードを買っても
あんまり効果ないから無駄だよって印象操作するためのリサーチじゃないの?って思ってしまう。

だって実験用の犬を使った過去の研究では強化成分の有効性が認められてるんですよ。
「条件の違う家庭犬で調べてみる」って、条件違うと意味がないから実験用の犬使ってるんじゃないの?
なんかもう、色々こじつけたような、納得のいかん調査だなあと思うわけですよ。

だいたいこんな内容のフードにプレミアムフードの値段つけて売ってるところが気に入らない😡 

大手メーカーが研究している内容は、役に立つものも沢山あります。
実際に恩恵を受けている消費者も多いのは事実です。

でもペットフードに関連する論文でメーカーが絡んでいるものの中には「え?」と思うものも結構あります。


「そうなのね。皆さん気をつけてね。」


ちなみに論文はこちら


コメント (2)
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