SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

残念!見逃した!

2019-02-16 23:51:04 | アメリカ生活
今日、ニコニヤを車に乗せて近所のワイルド公園に行った時のこと。

駐車場に停めたら、ニコが窓の外に向かって強く吠えたので「どうした?」と外を見たら
スマホを構えてあっちを向いている女性がいて「何だ?」と思いながら降りました。

そうしたらその女性が興奮した様子で「今そこにボブキャットがいたのよ!」と教えてくれました。

カリフォルニアボブキャットという野生の猫がいることは知っているのですが
いまだに保護施設以外では見たことがないので、残念!

こういう猫です。かっこいいでしょう?

(photo by skeeze )
これはお借りした写真。

このニコの後ろの辺りに走り去って行ったらしい。

「あの人、ネコさんはニコと同じくらいの大きさだったって言ってたよ。」

うん、言ってたね。ちょっと盛ってるかなって気がするけどね(笑)
でも普通でも8〜10kgくらいらしいから、大きいよね。


「そんな大きなネコにあたしが襲われたらどうするの!早く安全な所に行こう」

ボブキャットが人間やペットを襲った記録はないらしいよ。
ニコと同じくらいの野生動物には、ニヤは獲物としちゃデカすぎでしょう。


この公園からはこんな山も見えてるからボブキャットどころか
マウンテンライオン(ピューマ)が出ても不思議じゃない雰囲気ですよ。

「あの山にそんなのが住んでるんだ〜」

マウンテンライオンと鉢合わせは流石に遠慮したいけど
ボブキャットは野生の子を見てみたいなあ。


「おかーさんて、見たことない動物見たら喜ぶよね。あれ、よくわからない。」

そうだろうね。ニコもニヤも見慣れない動物を見たら背中の毛を立てて警戒しまくるもんね。
生き物としてはそれが正しい姿だと思うよ。

おまけ、カリフォルニアボブキャットの動画です。可愛いよ。





人気ブログランキング
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミールが使われているペットフードを与える時に気をつけたいこと

2019-02-15 00:41:45 | ドッグフード原材料シリーズ

「また、あんまりおもしろいお話じゃないんだけどね〜」

ペットフードについて解説をしている書籍やサイトはたくさんあります。
ミールや副産物と表記されているものが、どんなに酷いものかを強い調子で書いているものもあります。

私はできる限りショッキングな表現は使わず、公的なサイトで公表されていることだけを書きました。
それでも「ミールの原材料となる動物の規定に”屠畜由来”という言葉が書かれていないこと」は
十分に衝撃的なことだと思います。

2017年と2018年には、殺処分に使われる麻酔薬がドッグフードから検出されるという事件があり
事故や病気で死んだ動物だけでなく、殺処分した動物も使っているという事実が確認されてしまいました。


ドッグフードの原材料を一つ一つ見ていく時に「乾燥チキンなのかチキンミールなのか」に
私がこだわっている理由には、そういう背景があります。

重ねて書きますが、ミールの全てが4Dミート由来というわけではありません。

とは言え原材料にミールが使われている場合、実際に含まれるものが何なのか分かりにくい点は欠点です。

けれども前回書いたように、ミールにはたんぱく質が凝縮された形で含まれているので
動物性のタンパク質を効率よく摂取できるという利点もあります。
 また、ミールを使うことでフードの価格が抑えられるのも利点と言えるでしょう。

ミールが含まれるフードを使う場合、信用できるメーカーを見つけることがポイントです。
信用できるメーカーと一口に言っても、簡単なことではありませんよね。

「〇〇と××をチェックしてこう書いてあれば信用できる」というようなものでもありません。
色々なメーカーを見比べて、リコールの履歴なども調べ、その時の対応も見て
企業としての姿勢を自分で判断しなくてはいけません。

また原材料の表記は、ミールとか副産物とか分けて書くのが本来ですが
「肉類」「チキン等」という書き方をしているような場合は企業としての姿勢が問われる部分です。
ビタミンミネラル類の表記も、どのような種類のサプリメントか分かるように書いているかどうか
そういう部分にも企業の姿勢は出ると考えます。

最終的には自分の嗅覚を信じるしかないのですが
嗅覚を研ぎ澄ますためにも、情報を得て勉強することが大切です。

あいまいな結論で恐縮です。


上記のような原材料としての透明性の他に、ミールには栄養面の欠点もあります。

前回「ミールの製法」の箇所で書いたように、最初のレンダリングの段階で
材料に含まれる油脂が溶け出すくらいの高温での調理がされています。

その後、乾燥させる際にも高温の加熱処理が行われます。

そしてドライフードの場合、最終工程でローストして仕上げます。
缶詰フードの場合は、缶に詰めた後に缶ごと加熱調理がされます。

このように、ミールの入った製品は3回の高温調理が行われているので
 原料に含まれるアミノ酸(タンパク質)が変質して消化吸収がされにくくなるという欠点があります。

(詳しくは過去記事 タウリンの吸収をジャマするもの2 をご覧ください)

この欠点はメーカー自身が対策を立てている場合もあります。
原材料にメチオニン、タウリン、リジンなどアミノ酸が添加されている製品は
ミールでは消化吸収しにくいアミノ酸類を補って不足しないように調整されています。

栄養上の相談ができる獣医師がいる場合は相談の上でタウリンのサプリメントなどを
プラスするというのも良いと思います。

また、フードに一手間かける余裕がある場合には、肉や魚をトッピングすることで
自然な形でアミノ酸を補うことができます。そんなに沢山でなくてOKです。

さっと茹でた手羽先や手羽中をキッチンバサミで小さく切ったものや
無塩サバ缶を骨と一緒に加えると、リンとカルシウムのバランスも大きく崩れません。


「工夫の方法は、過去記事でも紹介してますよ〜」


ミールという食材は動物にとって最高に理想的とは言えません。

けれどもミールがあることで、フードの価格は買い求めやすいものになっています。
また、人間用の食肉を取った後に残った部分を利用することは食資源の有効活用という点で大切なことです。

「私はミールが入っているフードは利用しない」という判断をするのは良いことです。
それは個々の飼い主さんが決めることでもあります。

けれども、ミールが入っているフードはダメなフードと断言することは、私はしたくありません。
ミールの欠点を補う方法を考えることで、新しく学ぶこと、気づくこともあるかと思います。

私は人様に指導するというような大それたことはできません。
けれども、自分の犬のために勉強したり考えたりすることで得た情報をシェアして
「それぞれにできる範囲のベストフード」を探すお手伝いができればいいと思っています。


dog actually の過去記事を再掲しているブログ「Dogs in the U.S アメリカの犬たち」にも
フードに使われている肉の定義などを書いた記事があります。

よかったらご覧になってみてください。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペットフードに使われる『ミール』について

2019-02-14 01:27:01 | ドッグフード原材料シリーズ
《最初に》
バレンタインデーなので、去年「犬のココカラ」に書いたチョコレートに関する記事を貼っておきます。


高級チョコはカカオ含有量が高い場合が多いので、犬が届くところにおかないようにね〜。

「代わりに何かおいしいものちょうだーい!」

**************************************

今年に入ってドッグフードの原材料をひとつひとつ見ていきましょうという記事を書いていますが
次の記事を書く前に、「ミール」というものの立ち位置をクリアにしておこうと思います。

ミールは「チキンミール」「ラムミール」「フィッシュミール」などのように表記される場合が多いのですが
表記についてのルールは無いので、メーカーによって他の名で書かれている場合もあります。


「あらやだ、なんだかたいそうね〜」

ミールはね、すごく奥が深くて、知っといた方がいいことが多いんだよ。



ミールの製法

まず最初に、ミールというものがどんな風に加工されているのかを簡単に説明します。

ミール製造の最初の工程はレンダリングと呼ばれるものです。
ミールの材料になるものを巨大な釜に入れて加熱し、油分を溶かして搾る工程です。
ここで採れた油は、飼料の「チキンファット」「アニマルファット」という脂肪原料になります。

油分の抜けた原材料は、高温で乾燥させて細かく挽いて粉末になります。
油分と水分が抜けているので、タンパク質が凝縮された形になります。

フードの原材料一覧の最初に「鶏肉」次に「チキンミール」と書かれている場合
先に書かれている原材料が重量では多く使われています。
けれども実際には水分を多く含む鶏肉よりもチキンミールの方が少量でもタンパク質含有量が高いため
そのフードのタンパク源は鶏肉よりもチキンミールがメインになっていると考えられます。


ミールの原料

原材料一覧で見ると「チキンミール」「ラムミール」と同じように見えても
実はその内容は国によって違います。

まずはアメリカ

アメリカ食品医薬品局(FDA)が定めた定義に沿って
米国飼料検査官協会(AAFCO)が詳細なガイドラインを発表しています。
そこで定義されているミールの定義は以下のようなものです。

ラム、ビーフなど家畜肉のミール
「レンダリングした後、細かく挽き乾燥させた哺乳類の組織。
 血液、毛、ひづめ、角、皮、胃腸とその内容物は含まない。」

チキン、ターキーなど家禽のミール
「レンダリングした後、細かく挽き乾燥させた家禽の肉、皮、骨。
 羽、頭、足、内臓は含まない。」

ミールに含まれない内臓肉などはバイプロダクトや副産物という名の原材料になります。
副産物の定義は
「屠畜された哺乳類由来のレンダリングされていない部位。
 肺、脾臓、腎臓、脳、血液、骨、脂肪組織および胃、内容物を含まない腸が含まれる」
副産物をレンダリングして乾燥加工したものは副産物ミールと呼ばれます。


ここで大きなポイントはミールの定義には「屠畜された哺乳類由来」という言葉がないことです。
この言葉がないことはメーカーが「屠畜で死んだのではない哺乳類」を使うことの抜け穴になっています。
つまり事故や病気で死んだ動物の肉(4D)をミールの原料にすることができるということ。

誤解のないようにして欲しいのですが、全てのミールに4Dミートが使われているわけではありません。
だからこそアメリカ産のフードでミールが使用されているフードはメーカーのチョイスが特に重要です。

※参照


次にEU基準

アメリカのAAFCOに相当するEUのFEDIAFによると
ミールとは、加熱乾燥して水分と油分を取り除いた肉および動物の派生物としています。
動物の派生物=骨や内臓類ですね。
つまりEU基準ではミールと言えば、AAFCOで言うところの副産物も含まれます。
またメーカーによってはミールと書かずにバイプロダクト(副産物)と書く場合もあります。

内臓肉は各種ビタミンやミネラルの貴重な供給源ですから、きちんと管理された副産物は
決して粗悪なだけの原材料ではありません。

また「屠畜の時点で人間の消費に適していると獣医師によって査定されていること」が
ペットフードの原材料としての適格要件に定められています。
事故や病気で死んだ動物の肉は使うことは禁止と明記されています。

※参照
fediaf_Animal proteins used in EU pet food.pdf


そして日本

日本でペットフード用のミールに当たるものは肉骨粉と肉粉です。
肉骨粉の原材料として認められているのは豚・家禽・イノシシのみです。
なぜなら牛や羊などの反芻動物では骨がBSEの危険部位であるためです。
肉骨粉は肉と骨だけでなく、臓器、ヒヅメ、羽などほとんど全てが含まれています。
肉粉または肉骨粉の原料となる動物は屠畜場から回収したもののみとされています。

肉粉の場合は、人間の食用油(牛脂など)を取った後の肉と獣脂カスが原料です。
骨は含まれず、内臓は含まれる場合もあります。

ただし、ペットフードのラベル表記では統一した規定がないため
肉骨粉や肉粉を使っていても「肉類」「肉など」と書いているメーカーもあるし
乾燥肉と表記されている場合もあって、残念ながらラベルでは不明なことが多いのです。

※参照


この後に、ミールの栄養上の問題で対策したいことなどを書くつもりなのですが
ちょっと長くなったので、ここで一旦切ります。


「続きは早めに書きます、だって!」


ミールの定義で、カナダやNZなどまでは手が回らず、追って調べます。
ちなみに、アメリカではラムミールとベニソンミールは輸入品が多いそうです。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロゼッタを授与されちゃった

2019-02-11 23:37:27 | ニコニヤギャラリー
ニコが「平成最後の可愛いわんこ」に
ニヤが「平成最後の小悪魔的わんこ」に選んでいただいたということで
素敵なロゼッタを授与していただきました〜。へっへっへ〜

「どう?似合うでしょ」「こうやってポーズするの?これでいい?」

可愛いロゼッタを贈ってくださったのは
ニコニヤイラストの作者のさち。画伯です。
ニコニヤを平成最後わんこシリーズに選んでくださったのもさち。画伯です。


ほら、ニコニヤ部分は羊毛フェルトです。可愛いでしょう?


ビーズの縁取りとか、リボンのかがり方とか、相変わらす綺麗なお仕事で惚れ惚れ。



こんなお洒落なフランス語が書いてあるラッピングでいただいたんですが
添えられた大仏テープがありがたや。



「さっちん、ありがとー!」「さっちん、後からLINEするわ〜」



人気ブログランキング
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドッグフードの原材料を見てみよう〜キアオラ

2019-02-08 15:39:06 | ドッグフード原材料シリーズ
ドッグフード原材料シリーズ第4回、今回は『キアオラ 』のフードです。

このフードは他の輸入フードとはちょっと違っております。
原産国はニュージーランドなのですが、レッドハート株式会社のオリジナル商品でもあります。

レッドハート株式会社は同じくニュージーランド産のフード『ジウィピーク』の日本総代理店です。
その会社がジウィと同じコンセプトで求めやすいフードをというテーマで作ったのが『キアオラ 』です。


「ニュージーランドって人気あるの?」

自然が豊かで良いイメージがあるよね。それについてはまた後ほど。


キアオラ のフードはビーフ、ベニソン、ラムの3種類があります。
3種類とも自然放牧で牧草で育てられた家畜の肉が使われています。

バックトゥベーシックス キア オラ ドッグフード グラスフェッドビーフ 2.7kg

バックトゥベーシックス


以下が表示されている原材料の一覧です。

ビーフ
ビーフ生肉、乾燥サーモン、えんどう豆、ポテト、全粒亜麻仁、鶏脂、乾燥ビーフ

キャノーラ油、天然フレーバー、フィッシュオイル、タウリン

ビタミン類(ビタミンEサプリメント、ナイアシン(ビタミンB3)

パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)、ビタミンAサプリメント

チアミンモノニトレート(ビタミンB1)、リボフラビンサプリメント

塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、ビタミンB12サプリメント

ビタミンD3サプリメント、葉酸(ビタミンB9)、塩化コリン)

ミネラル類(塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸鉄、炭酸カルシウム

硫酸銅、硫酸マンガン、ヨウ素酸カルシウム、硫酸コバルト、亜セレン酸ナトリウム)

 酸化防止剤(ローズマリー抽出物、グリーンティ抽出物、スペアミント抽出物)


ベニソン
ベニソン生肉、乾燥サーモン、えんどう豆、タピオカスターチ、全粒亜麻仁、鶏脂、
 ポテト、キャノーラ油、天然フレーバー、乾燥ベニソン、フィッシュオイル、タウリン
以下ビーフと同じ


ラム
ラム生肉、乾燥サーモン、えんどう豆、ポテト、乾燥ラム、全粒亜麻仁、鶏脂
 キャノーラ油、天然フレーバー、フィッシュオイル、タウリン
以下ビーフと同じ


3種類全て一番最初の原材料は生の肉です。犬のタンパク源として理想的ですね。
生の肉とは言っても、ドライフードですから最終的にはローストされています。

ちょっと引っかかるのは2番目の乾燥サーモン。
最初に書いたように、外国産ではあるけれど日本法人のオリジナル商品なので
元の言語で書かれた原材料名がわからないんですね。
この乾燥サーモンというのが、以前に書いたオリジンのフードに使われている「ディハイドレート鶏肉」のように、
サーモンを温風で乾燥させたものなのか、それとも一般的なサーモンを加熱加工して挽いたサーモンミールなのかがわかりません。

ディハイドレートのような特別な製法のものなら、何かしら説明があると思うので
多分普通のサーモンミールなのだろうというのが、私の推測です。

サーモンミールの場合、これも以前に書いたフィッシュ4ドッグの記事で触れたように
ミールの状態でメーカーが仕入れたときにどんな酸化防止剤が使われているのだろう?という疑問があります。

アメリカではフィッシュミールには合成酸化防止剤エトキシキンの使用が義務付けられていますが
↑2022年9月5日追記
アメリカでは原材料の段階のフィッシュミールにエトキシキンまたはBHTまたはトコフェロール酸化防止剤の使用が義務付けられています。
EUではエトキシキンの使用は禁止されています。
この製品の原産国であるニュージーランド、またオーストラリア、カナダではエトキシキンの使用は認可されています。
つまりフィッシュミールのエトキシキン使用に関しては、アメリカ産は赤信号赤に近い黄信号
EU加盟諸国産は青信号、NZ/オージー/カナダは黄信号ということになります。

キアオラ の「乾燥サーモン」については、私が個人的にサーモンミールのことだと推測し
サーモンミールであればエトキシキンが使用されている可能性がある、という不確かなことですみません。

その次の原材料は、ビーフとラムではえんどう豆とポテト、ベニソンではえんどう豆とタピオカスターチです。
えんどう豆とポテトが生の状態のものか、乾燥した粉状なのかがわかりません。
生の状態なら重量に水分が含まれるので、調理後の実質の量は後に来る乾燥ビーフ・ベニソン・ラムより少ない可能性があります
しかし乾燥した粉状なら、えんどう豆とポテトが占める割合がより高くなります。
その場合、原材料一覧の上位に来る乾燥素材である乾燥サーモンとえんどう豆が
このフードのタンパク質源の実質のメインである可能性が出て来ます。
↑2022年9月5日追記
製品の粗たんぱくの割合などから考えると、えんどう豆もポテトも乾燥品ですね。
と言うか、一般的にペットフードの豆やポテトは乾燥した粉かフレークです。

ベニソンではタピオカスターチが使われています。
アジアンスイーツによく使われるあの丸い粒々がおなじみですね。
これはキャッサバという南米産の植物の根茎から取ったデンプン質です。
グルテンを含まないのでアレルギー対応食によく使用されます。

ベニソンではタピオカのいくつか後にポテトも使われているので、他の2つよりも炭水化物が1種類多いですね。

その次の全粒亜麻仁。フラックスシード とも呼ばれるものです。
植物性のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸と食物繊維が豊富です。
追記
αリノレン酸がオメガ3脂肪酸として活用されるためには体内でDHA、EPAに変換する必要があります。
犬はこの変換の能力が高くないので、犬にとって亜麻仁はオメガ3脂肪酸摂取源として適当ではありません。

次の鶏脂。その名の通りチキンの脂肪です。オメガ6脂肪酸とオメガ9脂肪酸を含みます。
何も書かれていませんが、ビタミンEなどで酸化防止がされていると推測します。
また不確かですみません。

ビーフではこの後に乾燥ビーフが記載されています。
ラムでは乾燥ラムは亜麻仁よりも前に記載、ベニソンでは乾燥ベニソンはもっと後ろ。 
これらは乾燥して水分を含まないので、一番最初に記載されているそれぞれの生の肉よりも実質のタンパク質は多い可能性があります。

フードの原材料一覧は重量が多く含まれる順に記載されているので
これら3種のフードは、含まれる動物性タンパク質の量は同じではないことがわかります。

ベニソン(鹿肉)はビーフやラムよりも高価ですから、仕方ない部分もありますね。
そしてこれらの乾燥ミートも乾燥サーモンと同じく、ミールなのか乾燥肉なのかが分かりません。
多分ミールなんだろうな〜、という曖昧さがここでも残ります。

その後に続くキャノーラ油とフィッシュオイル はオメガ3とオメガ6脂肪酸の摂取源ですね。

少し前後しますが天然フレーバー。これはちょっと「なぜ?」な部分です。
肉と魚で犬にとって魅力的な風味は十分な気がするのですが......。

そしてタウリン。
タウリンについての詳細はこちらの記事をご参照ください。
肉に含まれるアミノ酸であるメチオニンとシステインから合成されるアミノ酸です。
心臓の働きに大きな関係があります。

その後に延々と続くビタミンとミネラル類。
原材料に内臓肉の記載がないので、ビタミン&ミネラルの添加は多くなりますね。
ちょっと意外だったのは、ミネラル類の吸収を高めるための加工方法が
アミノ酸との複合体ではなくて「硫酸銅」「硫酸亜鉛」などのように
硫酸との化合物が多く使用されていること。
どれも飼料への食品添加物として日本で認可されているもので、もちろん安全ですが
アミノ酸との複合体に比べて、胃腸などにやや刺激が強い場合があります。
直接サプリメントとして摂るわけではないし、少量なので神経質になる必要はないですが
ちょっとだけ「ほぉ」と思ったということです。

これも私見ですが、ビタミンやミネラルについてどんな種類のものを添加しているのかを
このように具体的に記載しているのは良心的で良いことだと思います。
(一般には単純にビタミンBとか鉄とか亜鉛などの元素の名前を並べただけというものが多いです。
酷いのになると元素記号が並んでいるだけという場合もあります。)

最後の酸化防止剤は3種類の植物由来の抽出物というのはプラス面ですね。
↑2022年9月5日追記
一般的に植物由来の酸化防止剤は安全だけど効果が弱いという欠点があります。
3つの違う種類のものを使うことで、弱い部分を補い合う効果が期待できます。

「ふ〜ん。それでキアオラ のフードをまとめると?」


キアオラ のフードはシンプルなレシピで使いやすく良いフードだと思います。
本文中で書いたように、原材料のうち乾燥素材について曖昧な部分が残念ですが
それでも、やはり高品質で良心的な製品だという印象です。

ハーブ類や野菜、果物が使われていないので、トッピングなどのアレンジがし易いのも良いですね。

ジウィピークの総代理店が販売しているフードなので
「ジウィの価格に躊躇する方は、ジウィと混ぜてお使いください」とも説明されています。

またこの製品の大きな安心点は、輸入代理店のオリジナル商品なので
輸入の窓口が1つ=並行輸入品の心配がないというところです。


それからひとつだけ。この製品はNZ産の高品質な肉類が使用されていますが、
NZというと「自然が豊かで食も安全」という漠然としたイメージを持つ人が多い印象があります。

けれども上でサーモンミールの箇所で書いたように、エトキシキンの使用基準などについて知っておきたい点もあります。
家畜の成長ホルモンについても、全面的に禁止されているEUと違ってNZでは一部認可されています。
(肉牛には使用可。乳牛、羊には使用不可。)

「ニュージーランド産だから」というだけでは安全の理由にはならない、ということは消費者として気をつけておきたい点です。


次回はナチュラルパランスを取り上げたいと思います、



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする