神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.357 マルクス=エンゲルス全集

2024-12-07 23:30:12 | 時評
(1)韓国の民衆の底力はすごいですね。ユン・ソンニョル大統領が3日夜に宣言した「非常戒厳」を4日未明に解除に追い込んで、しかも大統領にお詫びの演説をさせました。

(2)「非常戒厳」で、集会・デモなどの政治活動を禁止し、メディア・出版を制限しようとしました。軍隊が出動して国会でもみあいになり、国会の機能が妨害されました。
 これは、日本でいえば、立法機関である国会の権限(立法や審議の機会)を内閣が奪い、国民の権利などを内閣が定める「政令」で規制・停止できるようにしようとしたわけです。ですから、これを許せば民主主義は滅びてしまいます。圧殺です。ユン大統領は、自分や夫人の問題などもあり、政治的行き詰ってこのような横暴に走り、民主主義に敵対したわけです。

(3)ちょっと話がズレますが、選挙になると「議員数が多い」とか「議員を減らす」と大声でいう人や政党があります。
 ここで、「立法機関である国会」は、政府の政策や政治姿勢を審議の機会を通じて「行政機関である内閣」の姿勢を正しています。言い直すと、国会は、政府が日本国憲法の精神に基づいて国民の権利の実現や要望を適えることを求め、また自ら政策立案して提案し、立法化し、政府にそれを遵守して働くように求めるとともに、政府が無駄なく効率よく行政をおこなっているか監視しています。
 議員数は何人が適正かは難しい問題ですから、それはいま措くとして、議員数が少ないと行政に対する目配りが不足して、行政が野放しになり、政府のやりたい放題になります。

(4)つまり、議員定数削減をことさらに言う人や政党は、国民には「経費削減」を言って人気取りをし、実は議会の役割を軽視して、行きつくところは、「議論ムダ」、「議員無用」、「議員歳費はコスト」となり、少ない議員で審議は形式的におこない、審議が混乱してきたら「戒厳令」に飛びつくのかもしれません。そういう気配のある政党ありませんか?

    

【コレクション 130 マルクス=エンゲルス全集】
 現実生活の中では、正しいものをないがしろにしておいて不正解の中から正解を求めようとするという風潮が顕著です。たとえば、天動説と地動説です。地動説は誤りだ、天動説が正しい、といって、天動説の範囲内で天体の関係を説明しようとするようなことです。
 もちろん、今日では天動説が正しいということでは成り立ちません。しかし、地動説が正しいことを理解したうえでも、天動説が役立つところがあります。
 昔の話では地主と小作の話があります。地主は小作人がいなければただの土地持ちです。小作人が土地を借りてくれ、収穫物の一部を小作料として払ってくれるから土地所有者は地主として生活ができるのにも関わらず、「自分の所有する土地が小作料をもたらす」と考えます。
 マルクスやエンゲルの著作をあれこれと解釈するだけで生涯を終わっていくだけの「研究者」が多いですが、その多くは紙くずです。私が知っている大学教授の中には、自分の在職中はマルクスのことを専門として飯を食っていたのに、その大学を停年になって別の大学に転職する段になったらにわかにマルクスは間違っていると本を書いた人もいます。
 大事なことは、マルクスやエンゲルスをできるだけ理解するように努め、現在の問題に生かすことです。
 これは、大きさはB5判8㌻です。B5判4枚分の横長の用紙を、最初に左右から4分の1を折り込み、できたものを二つ折りするとできます。推薦文などはありません。
 全体は、
 1㌻ 下に掲載
 2㌻と7㌻ 下に掲載
 3~6㌻ 内容目次
 8㌻ 刊行案内と関連宣伝 略    
       1㌻


        2㌻


        7㌻


 以上です。
 
 1.山茶花の来客
    

 2.公園のけやき
    

 3.つかの間の夕焼け
    

 4.月を見落とし 代わりに金星
    

 今日はここで。
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No.356  すがも新聞

2024-12-07 00:37:20 | 惜別
(1)今日は、皆さんがこのブログを開けるかどうか、5回試してみました。いずれも思い通りに開くことができました。
 そこで、この「神足勝記を追って」を使って続けることにします。

(2)といって、何を書こうかと考えていたところ、ニュースが中山美穂さん(54歳)の死亡を報じていました。まだ若い人で、私よりも2世代も下の人です。

(3)私は、年末のNHK紅白歌合戦なども、もう20年どころか、30~40年くらいは見ていないのではないかと思うほど縁がありません。ですから、歌謡界・芸能界のことはとんとわかりません。もちろん、バラエティ―番組やクイズ番組などもまず見ないので、見るとしたら、チャンネルを切り替える時に気掛かりのことが見えると1~2分間を止めるくらいのものなので、世間ではよほど知られた人でも、顔も名前も誰なのかほとんど知りません。

(4)そもそも、役者でもお笑い芸人でも、芸で身を立てているはずのものですから、芸や話術に厚みや深みがあってしかるべきなのに、出たがり屋や顔を売ろうとする人が勝手に騒いでいるだけとか、くすぐって笑わせているだけとか、ひどすぎるように思います。そして、そういう人がテレビ映画などに登場しても、ふだんのことが透けて見えてきて面白くありません。ですから、そう思うなら見なければいい、みない、となるわけです。
 これには、民放のコマーシャルがひどいというのが加わります。やたらと売らんかな式で、酷いのになると、夕飯時に「お通じ」とか「夜の頻尿」とかの説明が始まって、さらには、効きめがあるかどうかわからないものを「初回限定で・・・」とか、「いまから30分以内にお電話を・・・」などと大声でせかします。オット、話がズレだしました。
 
(4)中山美穂さんについても、顔と名前が一致する程度です。どんな歌を歌ったのか、まったくわかりません。でも、ニュースを見ていたら、訃報を聴いて驚く人、悲嘆のあまりむせび泣く中年男性、などが映し出されていましたから、それなりの人だったんでしょうねえ。

(5)今年もずいぶん多くの人の訃報を聴きました。しかし、私は子供の頃に父親を亡くしたこともあり、誰かの訃報を聴いても動じません。これは、ハラが座っているというよりも、「死んだら、さっと片付けてやればいい」というように覚めているからです。
 たいぶ前に、インドのガンガ川の河岸で沐浴をしている人のすぐ脇で火葬しているのをテレビで見ました。あれは、終わるとすべてを川に流してそれでお仕舞いです。この是非はともかく、骨を拾うというようなこともありません。最初は驚きましたが、あれが正に理想的。死者が生者を悩ませない、それが大事、そう思います。

(6)死者には静かに対処するのがベスト。目下、睡眠中なのです。
 これを騒ぐのは、生者が自分の都合で死者をダシにしているにすぎません。儲かるとか、世襲のためとかあるからです。

    

【コレクション 129 すがも新聞】
 日本の先の戦争はまだ終わっていません。たとえば、先日の宮崎空港での不発弾の自然爆発にみられるように、不発弾があちことで発見されています。その処理費がこの先いくらかかるかわかりませんから、終戦処理費が確定しません。つまり、こういうことでもわかるように、ひとたび戦争がはじまると、いつ戦争が終わるかは言えないということになります。
 それだけでなく、戦争犯罪人の裁きも、A級戦犯でさえ不十分なままですから、全体となると永久に未解明となる音が普通です。ましてや、BC級の戦犯問題になると、ほとんどわからないままです。その中で重要な手掛かりとして残されたものが『すがも新聞』です。



 この大きさは、B5判6㌻です。B5判3枚分の横長の用紙3枚分を、最初に左から3分の1を折り込み、次に右から3分の1を折り込んでできています。
 大きさは、
 1㌻ 上掲
 2~4㌻ 推薦文 粟屋健太郎 立教大学教授 BC級戦犯の重要な証言 *下に掲載
          幼方直吉 愛知大学教授 日本人の戦争責任の問題
          茶園義男 国立阿南高専教授 戦争犯罪の認識を
          茶本繁正 評論家 「スガモ」を知る不可欠の資料
 5㌻ 『すがも新聞』創刊号第1面 *下に掲載
 6㌻ 刊行案内と〔既刊〕関係資料
    体裁:A4判 850㌻ 定価:28000円 1985年 不二出版

     2㌻


        4㌻


 以上です。
 今日はここまでです。

1.今日の雲
    

2.今日の月
    


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