Bjork - Human behaviour
目的論や
合目的な目標設定に
異を唱えるのが
進化論的な生態学なのかもしれない。
しかし
本会は
公益法人であり
純然たる純粋基礎研究
趣味の個人研究に
時間と労力を費やすわけにはいかない。
あくまで
林野庁様
県と市町村様の
政策に資する
応用研究でなければならぬ。
具体的に
公園、道路、河川、海岸の
防災防潮、土壌保全、雪や水を留める森林を早期に形成せねばならないのだ。
その上に
景観林であり
経済林であれば尚良いのである。
ただ優先順位から言えば
清浄なる水と空気を確保し
地域住民の命を守る
環境保全林や防災林を
相対的に重視せねばならない。
その意味で
素人ながら
植生調査や先駆的な緑化事例を学び始めたのである。
今後は
目的樹種の設定のため
さらなる植生調査を実施し
目標の極相林を目指す必要がある。
今の仮説として
富山県の平野部(標高300m以下)の
林分はウラジロガシ、アカガシ、スダジイ、タブノキ、ヤブツバキなどの常緑広葉樹が優占種となるようだ。
とは言え
洞杉周辺は
ミズナラ、トチノキなどの落葉広葉樹林であったし、宮崎鹿嶋樹叢のように北か南側かの斜面、乾湿の違いなど多様な要素によってころころと植生が変化することもある。
したがって
先駆陽樹の保全種を選定するのは
むしろ
その木を呼び水として
天然下種更新を惹起することが目的である。
今現在の私説として
コケ類や草や地域に自生する樹木の
種まきと植栽、挿し木を
並行して実施すれば良いのではないかと
思われる。
つまり
ポット苗の育苗工程はカットし
自然に委ねるのだ。
植栽草木は
ヒメヤシャブシ、ミヤマカワラハンノキ、ネコヤナギ、タニウツギ、ヤマアジサイ、ヤマブキ、ハギ、ススキ、ヒメシャガなどが想定される。
肥沃な土壌が形成され
日陰や防風によって湿潤が確保されれば
天然更新に委ねるのである。
すなわち
シェードとマントとソデを作る事である。
高橋(緑化事業)
参考資料
長谷川幹夫「ミヤマカワラハンノキの生活史」富山県森林研究所
亀山章監修「生物多様性緑化ハンドブック」地人書館