富山きのこクラブの皆様へ
植物園の橋屋です。
9月に有峰西谷で行った観察会の帰り、車を停めた際に、武田先生がシラカンバの幹に黒くてゴツゴツしたものが吹き出ているのを見つけられました。
栗林さんと武田先生、橋屋でその木の下へ行きましたが、その姿はどう見ても「カバノアナタケ(の菌核)」に違いありません。橋屋はきっと有峰にもカバノアナタケがあるはずと考えていましたので、ようやく見つかったと喜びました。しかし、その「カバノアナタケ」は高さ6mほどの場所にあり、かつシラカンバは足がかりにする枝もありませんので、きのこ部会一番の木登り名人?である池田さんでもどうにもならないと思われました。
ところが先日、岩森さんが2つ折の脚立と枝切りにノコギリを付けたもので採取のチャレンジをしていただきました。この結果、切り落とされたものは黄褐色をした菌糸の塊(菌核)ではなく、表面が黒い樹皮に覆われた「木のコブ」でした。シラカンバの幹には時にこのようなコブができるようです。
有峰のカバノアナタケは幻と消えました。
しかし、有峰に近い山の村ではきのこ部会の山田さんがカバノアナタケを見つけておられ、橋屋もその採集に立ち会いました。これから想像しても有峰にカバノアナタケが生育しているであろうことはほぼ確実と思われます。
シラカンバの幹で傷口(枝が枯れ落ちた場所など)に黒くて硬いものが噴出していましたら、ぜひナイフなどで切っていただき、中が黄渇色をしているか確認ください。
ぜひ皆さんの力でカバノアナタケを探してください。
_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/
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