「潜水服は蝶の夢を見る」「007 慰めの報酬」などの
フランスの名優、マチュー・アマルリックの監督作
第63回カンヌ国際映画祭にて最優秀監督賞受賞
フランスの女流作家シドニー=ガブリエル・コレットの原作「ミュージック・ホールの内幕」をベースにしている。
この方、NYのレストランで偶然会ってから その本物の目力と存在感に
気になる俳優へとなり。それまでなにげに観てた作品や過去作品を観なおし、
その俳優としての魅力に一気に好きになったのでした
これまでに短篇を含め手がけた作品は10作くらい、長編4作目。
マチューは本作で監督&脚本のほか、主演も務める。
共同脚本に フィリップ・ディ・フォルコ / マルセロ・ノヴェ・トレ / ラファエル・ヴァルブリュンヌ
元TVプロデューサーのフランス人ジョアキム・ザンド
アメリカで活動しているニュー・バーレスクの一座“キャバレー・ニュー・バーレスク”が、フランス国内でツアーをしている。
ダーティ・マティーニ、キトゥ ン・オン・ザ・キーズ、ジュリー・アトラス・ミュズ、ミミ・ル・ムー、イーヴィ・ラヴェルの女性5人と、男性のロッキー・ルーレットからなる6人組。
これが、スタイル抜群で美しい女性たちというより
グラマーでボリュームあるラインで肉感的で迫力ある女性たち。
でも逞しくパワフルに輝いて生きてる。
それこそが魅力
各々が魅せるショーも見所のひとつ。
ツアーはルアーヴルからナント、ラ・ロシェル、トゥーロンへと回る。
うまくいくように思えたが、パリでの公演が急に中止になって どうする事も出来ず
過去の友人や関係を持った女などのところをあたってみるも
誰からも相手にしてもらえず、そればかりか殴られたりする始末。
離婚した妻との間の二人の息子にも途中会いに行き合流して連れて行く、、、。
といった
さして途中大きなアクシデントや引き込まれるほどのエピソードが展開するわけではなくて
ロードムービーの趣。
男のまわりにはいつも華やかな女(ダンサー)たちがいて、彼を元気づけている。
セクシーでゴージャスな舞台を繰り広げるショーダンサーたちのグループ、ニュー・バーレスクを引き連れ、
落ちぶれたテレビプロデューサーの男が再起を図ろうとパリを目指して巡業していく姿をちょっと切なく描く。
マチューは、口ひげをはやし いい加減でインチキ臭そうなところがぴったり。
でもスーツ姿は相変わらずキマッてて素敵
実はやらせたらシャーロックホームズなんかも似合うかも★
6/10(68点)
ショーのメンバーを率いてロードムービーとして見せながらも、
マチュー・アマルリックの映画愛、そして女性讃歌を感じずにはいられない作品
なんというか、面白い!と手放しでいうような映画ではないんだけど
スティーヴン・タイラーなどのRockが意外と流れたり、選曲と映像と全てにセンスを感じる。
ラスト近く、どういう展開で終わるのかなと見守っていると、
ジョアキム(マチュー)とメンバーの一人 ミミは、オレロン島の潰れたホテルにいた。
そこに、ボルドーに行ったはずのメンバーもやってきて
ジョアキムは叫ぶ。「イッツ・ショータイム」
普段わたしはあまり起伏のないストーリーは好みじゃないけど
なんだかいい。それはやっぱりマチュー・アマルリックから すべてに対する前向きな愛をみてとれる作品だから
としかいえない。
トラブルを起こし業界から干されてしまったTVプロデューサーのジョアキム。
子供も友人も恋人も捨て渡米した彼は、数年後、華麗なショーダンサーたちのグループ〈ニュー・バーレスク〉を引き連れ、意気揚々と凱旋。
フランスの港町を巡業し、次々と観客を沸かせてゆく。
しかし、最終目的地であるパリでの公演が 決まらない!?昔のつてをたどり奔走するが、“過去”がそれを許さない。
焦りがつのり、次第に自暴自棄になってゆくジョアキム・・・。
果たして、彼らの旅 はいったいどこへたどり着くのか─?
Tournee 2010年 フランス 111min
9月24日より、公開中~
2010年 カンヌ映画祭にて