「蝉しぐれ」といえば、藤沢周平さんですが.........
日本人には風情あるように聴こえる秋の虫の音も、大方の外国人には騒音に聴こえるらしい、という話を以前書きました。
脳波によって、心地良いと捉えているか、否と認識するかという実験です。
だとすると、蝉しぐれなんか気が狂っちゃうでしょうね。
普段は大丈夫ですが、子供の頃取り過ぎたバチか、家の網戸にとまって早朝から鳴くヤツには困ります。
早くどっか行ってくれないかなーとか思いつつ、うつらうつらしていることが先日もありました。
今年京都に行った頃は、大繁殖の年に比べればクマゼミはおとなし目です。
唯一、大阪の淀屋橋脇の植え込みに集中しているのを聴きました。
関東ではアブラゼミやミンミンゼミが中心ですが、気候の変化に伴ってクマゼミは東へ東へと進んでいるようです。
京都を歩きながら、
「日本にはアブラゼミがたくさんいるけど、世界的に見ると色のついた羽根の方が希少らしいよ」と妻が言います。
「へーぇ、じゃもっとアブラゼミ有難がらないといけないね。やったアブラだーみたいに。で何で見たの?」
「○○さんが言ってた、調べたって」
「変ったこと調べる人がいるね。でも世界っていっても、イタリアで鳴いてるの聴かなかったね」
「カプリにもいなかったね」
「トカゲばっかりで」
「世界ってどこだろう」
「きっとそれ以外ってことだね」.......世界が狭いもので。
ある日、恵さんの目の前をトンボが通り過ぎました。
「あっ、ムギワラトンボ!」というので、
「何で知ってるの」と都会の真ん中で育ったはずなので尋ねました。
「親戚の子たちと、夏に田舎の方にいって虫取って遊んでたから」
「へーぇ」
「セミの羽根とって、ごきぶりとか言ってた」
「それで、大人になってからは男の羽根をムシっちゃったり」
「ふふふ」
コワイですね、コワイですね、コワイですね。
でも、とても無邪気なかんじで言うので、コワクないどころかチャーミングなのがまた面白いところです。
知恩院参道のクマゼミ。
こんなこと言ったら叱られそうですが、こちらの朝の御回向でとても声の良い方がいらっしゃいます。
輪番で全国から来られる方にも素晴らしい音声をもつ方がいらっしゃいますが、久しぶりにレギュラーのその方に当たって聴き惚れていました。
帰りに振り返ってみると他に残ったのは全部外国人で、眩暈にやられて放心したように聴き入っています。
読経に緩急がつき始め、鉦が連打されテンポが最高潮をむかえる頃、ちょっと蝉しぐれみたいに聴こえます。
日本人には風情あるように聴こえる秋の虫の音も、大方の外国人には騒音に聴こえるらしい、という話を以前書きました。
脳波によって、心地良いと捉えているか、否と認識するかという実験です。
だとすると、蝉しぐれなんか気が狂っちゃうでしょうね。
普段は大丈夫ですが、子供の頃取り過ぎたバチか、家の網戸にとまって早朝から鳴くヤツには困ります。
早くどっか行ってくれないかなーとか思いつつ、うつらうつらしていることが先日もありました。
今年京都に行った頃は、大繁殖の年に比べればクマゼミはおとなし目です。
唯一、大阪の淀屋橋脇の植え込みに集中しているのを聴きました。
関東ではアブラゼミやミンミンゼミが中心ですが、気候の変化に伴ってクマゼミは東へ東へと進んでいるようです。
京都を歩きながら、
「日本にはアブラゼミがたくさんいるけど、世界的に見ると色のついた羽根の方が希少らしいよ」と妻が言います。
「へーぇ、じゃもっとアブラゼミ有難がらないといけないね。やったアブラだーみたいに。で何で見たの?」
「○○さんが言ってた、調べたって」
「変ったこと調べる人がいるね。でも世界っていっても、イタリアで鳴いてるの聴かなかったね」
「カプリにもいなかったね」
「トカゲばっかりで」
「世界ってどこだろう」
「きっとそれ以外ってことだね」.......世界が狭いもので。
ある日、恵さんの目の前をトンボが通り過ぎました。
「あっ、ムギワラトンボ!」というので、
「何で知ってるの」と都会の真ん中で育ったはずなので尋ねました。
「親戚の子たちと、夏に田舎の方にいって虫取って遊んでたから」
「へーぇ」
「セミの羽根とって、ごきぶりとか言ってた」
「それで、大人になってからは男の羽根をムシっちゃったり」
「ふふふ」
コワイですね、コワイですね、コワイですね。
でも、とても無邪気なかんじで言うので、コワクないどころかチャーミングなのがまた面白いところです。
知恩院参道のクマゼミ。
こんなこと言ったら叱られそうですが、こちらの朝の御回向でとても声の良い方がいらっしゃいます。
輪番で全国から来られる方にも素晴らしい音声をもつ方がいらっしゃいますが、久しぶりにレギュラーのその方に当たって聴き惚れていました。
帰りに振り返ってみると他に残ったのは全部外国人で、眩暈にやられて放心したように聴き入っています。
読経に緩急がつき始め、鉦が連打されテンポが最高潮をむかえる頃、ちょっと蝉しぐれみたいに聴こえます。