月初にイタリア出張に行った人が、無事帰って寄ってくれました。
まだその時点では、新型コロナウイルスの影響は緩やかだったそうですから、マスクしてるのも展示会に来ている東南アジアの人だけで、イタリア人でしてる人は見なかったそうです。
(ペストの時代の影響で、一緒の皿を分けたりしないし、マスクしてたら不審がられるという説を昔聞いたことがあります)
その後移動さえ困難になるとは予見出来ませんでしたが、タイミングよく帰れたとのこと。
今はまず価格があって、当然それに合わせて素材が決まってくる、と言います。
質は二の次、三の次という扱いで、「値段から入るからいいもの作ろうって方向に行かないし、モノ作る人は皆んな疲弊してるね」
バンチを繰りながら、「ポリばかり触ってるから手がそうなっちゃって、でもやっぱりウールっていいね、ほっとする」
笑わせるためではないと思いますが、英国のミルに相手が作らないような薄くて安いものをリクエストしたら、イヤな顔をされた話とか、次々面白い話を聞かせてくれました。
せっかく来てくれたので、滅多に見られない生地を並べると、「いいねェ」「いいじゃない!」と褒めてくれましたが、
「これいくらなの? ふざけるなよー、そんな高い生地使った事ないよ!」
「でもそんなに変わらないのに、こういうモノ扱えるから店やってるんじゃないですか!」
と、相手は先輩ですが昔から遠慮ありません。
もともと量産と仕立服では使う生地の量が比較になりませんが、大手はどこも利益にシビアですから、聞く話はことごとく私の行き方と逆でしだいに可笑しくなりました。
ちなみに今春夏用に購入予定なのは、某ショップのポリエステル・スーツだそうです。
さっきの話と辻褄が合いませんが、昔から話題のものが好きなのを知っているので、あえて突っ込みませんでした。
商売がら相手に合わせて、そういうものにも理解があるという姿勢を示す必要もあるかも知れませんが、私だったらポリ100のスーツに6万出すなら、足してでもウールを探すでしょう。
貰っても着ませんが、これもまた見事に逆を行っててナイスです!
化学繊維の優れた機能性も出尽くした感があります。
それでもやはり、その人が好きだというA.フラッサーの本にあるように、
「スーツの生地を選ぶ時の原則はただ一つ、今も昔も変わりません。生地は自然繊維でなくてはならないということです。
(中略)
自然繊維をまとうことの一番のメリットは、何といっても肌を優しく刺激するその感触の良さにあるのではないでしょうか。自然繊維は柔らかでぜいたくな感じがします。第二の肌のように体に馴染み、暑い時には汗や体の熱を外に出し、寒い時には熱を外に逃しません」
私としては、こちらを尊重したいと思います。
読んだという話はまだどなたからも聞きませんが、A.フラッサーの最新刊はラルフ・ローレンについて書いたものだそうです。
画像はRizzoliから出ている"Ralph Lauren"から。
きっとアパレル・アーツで上のイラストを穴の開くほど眺めていたら、胸にフラップを付けたくなったのかも知れません。
先日の話の続きのようですが、ちょうど写真の向かいのページにR.ローレンの言葉でこうありました。
"Classic to me means things that are timeless and enduring, the things that never go out of style"
まだその時点では、新型コロナウイルスの影響は緩やかだったそうですから、マスクしてるのも展示会に来ている東南アジアの人だけで、イタリア人でしてる人は見なかったそうです。
(ペストの時代の影響で、一緒の皿を分けたりしないし、マスクしてたら不審がられるという説を昔聞いたことがあります)
その後移動さえ困難になるとは予見出来ませんでしたが、タイミングよく帰れたとのこと。
今はまず価格があって、当然それに合わせて素材が決まってくる、と言います。
質は二の次、三の次という扱いで、「値段から入るからいいもの作ろうって方向に行かないし、モノ作る人は皆んな疲弊してるね」
バンチを繰りながら、「ポリばかり触ってるから手がそうなっちゃって、でもやっぱりウールっていいね、ほっとする」
笑わせるためではないと思いますが、英国のミルに相手が作らないような薄くて安いものをリクエストしたら、イヤな顔をされた話とか、次々面白い話を聞かせてくれました。
せっかく来てくれたので、滅多に見られない生地を並べると、「いいねェ」「いいじゃない!」と褒めてくれましたが、
「これいくらなの? ふざけるなよー、そんな高い生地使った事ないよ!」
「でもそんなに変わらないのに、こういうモノ扱えるから店やってるんじゃないですか!」
と、相手は先輩ですが昔から遠慮ありません。
もともと量産と仕立服では使う生地の量が比較になりませんが、大手はどこも利益にシビアですから、聞く話はことごとく私の行き方と逆でしだいに可笑しくなりました。
ちなみに今春夏用に購入予定なのは、某ショップのポリエステル・スーツだそうです。
さっきの話と辻褄が合いませんが、昔から話題のものが好きなのを知っているので、あえて突っ込みませんでした。
商売がら相手に合わせて、そういうものにも理解があるという姿勢を示す必要もあるかも知れませんが、私だったらポリ100のスーツに6万出すなら、足してでもウールを探すでしょう。
貰っても着ませんが、これもまた見事に逆を行っててナイスです!
化学繊維の優れた機能性も出尽くした感があります。
それでもやはり、その人が好きだというA.フラッサーの本にあるように、
「スーツの生地を選ぶ時の原則はただ一つ、今も昔も変わりません。生地は自然繊維でなくてはならないということです。
(中略)
自然繊維をまとうことの一番のメリットは、何といっても肌を優しく刺激するその感触の良さにあるのではないでしょうか。自然繊維は柔らかでぜいたくな感じがします。第二の肌のように体に馴染み、暑い時には汗や体の熱を外に出し、寒い時には熱を外に逃しません」
私としては、こちらを尊重したいと思います。
読んだという話はまだどなたからも聞きませんが、A.フラッサーの最新刊はラルフ・ローレンについて書いたものだそうです。
画像はRizzoliから出ている"Ralph Lauren"から。
きっとアパレル・アーツで上のイラストを穴の開くほど眺めていたら、胸にフラップを付けたくなったのかも知れません。
先日の話の続きのようですが、ちょうど写真の向かいのページにR.ローレンの言葉でこうありました。
"Classic to me means things that are timeless and enduring, the things that never go out of style"