少し前に映画「夜の河」のことを書いてから、誘惑に勝てず増村保造監督・若尾文子主演「青空娘」という作品を見ました。
「夜の河」も100分強の中に一年の物語りがテンポ良く展開されることに感心しましたが、こちらは88分と更にコンパクトで、やはり当時の方々の職人気質を感じます。
とてもスピーディーで無駄がなく、とっさの言葉と思われるセリフさえよく練られ過ぎてる、なんて思うくらいテンポをキープします。
観終わった後は、新鮮で後味の良い果物を食べたような気分でしょうか。
主人公が、生母と再会する場面。
せっかくの画像ですが、これから観る方がいらっしゃるといけないので、お顔を隠させて頂きました。
この時の若尾文子さんは23歳くらい、再会できた母の懐でまるで幼児のような表情を見せます。
増村・若尾コンビというともっとエグ味のある作品のイメージですが、これは一作目だそうでストレートな青春映画です。
1957年作と生まれる前の作品でも、私だけでなく初めてご覧になる方はきっと、気がつくと若尾文子さん演じる小野有子を応援してることでしょう。