耳慣れない仕事

　古い友達が電話で「貴女は顔が広いから」と切り出してきた。
　「顔の表面積は広いけど人脈面は全然駄目」冗談で対応する。
　
　大阪在住の御子息が新規開拓で当地にしばらく滞在するとか。
　伝手があると助かるから協力して貰えまいかと言う事らしい？
　
　「何の仕事？」と聞くと「ISO、私は聞いても分からない仕事」
　初耳なのでネット検索する。ぼんやりと分かった気になる。
　
　でも具体的イメージが沸かないので息子さんに直に会った。
　結局「気にはかけますがお役に立てそうもないですねぇ」

　世の中には耳慣れない仕事がある！昔人間はついて行けない。

経費節減

　役所から「切手を貼って返送して下さい」と封書が届いた。
　福祉高齢課から私宛の「介護者援助金辞退の申込書」

　夫が介護３から２になったから介護援助金が打ち切られる。
　毎月５千円頂いていたが中止になるから辞退届を出せと言う。

　これは承知している事だから素直に署名捺印して封をした。
　しかし切手自前は癇に障る。役所の経費削減のつもりだろう。
　
　役所関係の往復書類は大抵切手代不要だったと思う。
　それなのに減額になる上に切手代まで負担せよとは不愉快。
　
　失礼な言い方だが切手代でも今回は「泥棒に追い金」の気分。

嬉しい勘違い

　知り合って10年以上にもなる４人組の友達と会う日だった。
　互いの家庭環境は話の端ばしに出るから理解しあっている。

　今回は「息子さんのお店に行ってみたい」と言ってくれた。
　店頭で待ち合わせをしていたら花を抱えた彼女たちが現れた。

　「おめでとう！」立派な植木鉢（ランの寄せ植え）を渡される。
　「頂く筋合いなど無いのに．．．」と恐縮しながらも手は出る。

　開店祝いと思った私はそれを当然のように店に置いて帰った。
　ところがそうではなく私個人をねぎらう為の贈物だったとか？

　後日取り戻しに行こう。勘違いでも店が華やぐのは嬉しい。

春の味

　毎年、春になると１、２度は土筆の卵とじを作っている。
　直売所に行けばパック入りで安い値で売られている。

　しかし家の近辺にも生えているから買ったりはしない。
　摘むのは楽しいが食べる為には袴を除かねばならない。

　これが意外に面倒で指や爪が黒くなるから好きでない。
　片手一杯の分量は約百本、袴を取るのに小１時間かかる。

　サッと茹でてオリーブオイルで炒め煮をして卵でとじる。
　３等分すると少し、でも春の味を楽しむのにはこれで十分。

　土筆は見ると摘みたくなる。無駄にしないために調理する。

認知症の本

　図書館の新刊図書の棚に興味のある本が並んでいた。
　「認知症かなと思ったらすぐ読む本」朝田隆監修

　私はこの手の実用本は滅多に読まないが題名に釣られた。
　最近、物忘れがひどく認知症ではないかと心配している。

　最初は「認知障害チェックテスト」があって早速兆戦した。
　結果はまだ大丈夫ライン！安堵したが予防が大事とある。

　運動、食事、睡眠が重要等々のアドバイスが載っている。
　今更目新しい事はなかったが平易な文なので読み易かった。

　良いと言われる事は頑張ろう。この気持ちを保ちたい。

3月１１日

　３月１１日は忘れてはならない東北大震災の起こった日。
　テレビでは今も癒えない災害の傷跡や復興の様子を報じる。

　今日ボウリングに行くと仲間が「震災は６年前よねぇ」と言う。
　そんな事は知っている「ボウリングの会員になった日よ！」

　そう言われれば初日、帰宅後に悪夢のような画像が流れ出した。
　福島の原発や津浪の様子は遠く離れていても恐れおののく光景。

　つい昨日の事のように思うがもう６年、復興はまだまだ山積み？
　今も積極的にボランテァを続ける知人がいる。心底頭が下がる。

　呑気にボウリングに興じるなんて、今日は少々後ろめたかった。

父親と息子

　今日話題にする父親は私の父ではなく息子たちの父（私の夫）の事。
　夫は昔から大の子煩悩で周りから親馬鹿ぶりを笑われていた人。

　幼い頃は別にして子供の方は有難迷惑がって父を敬遠したりした。
　息子二人が思春期を迎える頃に夫は大病を患って現役引退となる。

　それからの我が家は母子家庭みたいで夫も子供どころではなかった。
　しかし２年前に成人した次男がUターンしてから又、お節介が始まる。

　私は深夜帰宅の息子のためにお盆に夜食を並べてから寝ている。
　十分足りる分量なのに夫は蜜柑など追加する。そして翌朝、私に聞く。

　「食べていた？」気になるのなら直接係われば良いのに遠慮な様子。　

マチネの終わり

　某有名ブロガ―さんが以前「マチネの終わりを」を勧めていた。
　
　「物語の中にずっと音楽が流れているような心地よさがあった」
　読み応えのある作品で作者平野啓次郎を見直したとも評していた。

　ギタリストの男性が主人公で私の知らない曲が次々と出てくる。
　複雑な世界情勢を絡めながらの中年男女の恋愛を描いている小説。

　ロマンに引き込まれて読み終えたが私はあまり感動などなかった。
　音楽に疎いせいで音楽的な良さなどが分からなくて損をしている？

　話の筋は優れていると思うのに何かが私に中で引っかかる？
　多分恋愛の件だ、小説だからこだわる事は無いが考える。

森友学園

　国会では森友学園の国有地払下げ疑惑が取りざたされている。
　政治家が絡むのはよくある事だが、私は他の問題が気になる。

　それは教育内容が極右翼化している事、信じられない内容に驚く。
　思想の自由は認められているが学校教育で押し付けて良いのか？

　成人が対象なら問題は別だろうが子供に思想の刷り込み行為とは。
　そんな教育を喜ぶ保護者も居るのだろうから幼稚園もやっている？
　
　それとも知らずに通わせていたのかも知れない等、色々想像する。
　危険思想とは…議論は尽きないと思うが今回はどう考えても異常！

　教育方針は自由原則だろうが森友小学校は不許可であって欲しい。

後では駄目！

　以前はそんな事なかったのに近頃は物忘れがひどくしばしば慌てる。
　昨日、洗濯時に洗剤が終わりになったので補充を必要としていた。

　その時にすぐに新しいのを出しておけば良いのに後回しにした。
　そのまま忘れてしまって今朝、忙しい時に気付いて「しまった！」

　朝の１分は日中の１０分以上の値打ち。自業自得でも腹立つ。
　トイレットペーパの補充も同じで気付いた時にやっておくべき！　

　ちょっとの事で家事の流れが狂うので反省している。
　思うに年取ってからの物忘れはきれいさっぱり消え去るようだ？

　それでも原因に思い当たるだけでもマシかもと思ったりしている。
　

土筆

　昨日の夕方、家の前の川沿いで土筆を見かけた。
　土筆を見ると「ああ、春なんだなあ」と実感が湧く。

　散歩の途中なのでチラッと見ただけ、まだ沢山ではない？
　菜の花があちこちで咲きコブシの蕾も膨らんできている。

　真冬は一団に固まっている鯉たちも散らばって泳いでいる。
　名前は知らないがツバメに似た小鳥も川に遊びに来ている。

　今日は曇空だが暖かいので昼過ぎに土筆を摘みに外に出た。
　ところが予想外に少なくて、わずか10本位の収穫に終わる。

　近所の人の情報では今朝、先客が来て摘んで行ったとか！

ネット検索情報

　思いついて次男の名前を打ち込んでネット検索をしてみた。
　新規開店の情報、紹介記事でも出ているかなと思う好奇心。

　すると予想はしていたが平凡な名前だから息子の名はすぐ出た。
　同姓同名者は大勢いる。でも調べれば簡単に本人に辿りついた。

　インタビュ形式で大写しの顔写真まで出ていたのには驚いた。
　試しに私の名でも検索してみると同姓同名者は実に多くいる。

　有名人に紛れて私でないと分からない記事が数件出て来た。
　しかしアップされた記事は何を基準に掲載されたのか不思議？

　本人すらも知らない間に情報が流れるネットは気持ち悪い。

久々のパーマ

　後頭部の中央部分、つむじの周りが薄くなって気にしている。
　鏡を当てると円形脱毛症みたいで部分カツラが欲しいと思う位。

　若い頃は髪の毛が多過ぎてこれも困ったが少なくなるのも悩む。
　私より年配の友人がパーマをかけて良く似合って素敵！

　彼女に刺激されて私もパーマでもかけてみようかと思いつく。
　普段はカットのみでパーマなど久しくかけていない。

　髪の毛が痛むので敬遠していたが今回はつむじを隠したい。
　思い立ったが吉日で予約を入れて近所の美容院に行ってきた。

　ボリュームが出て少し華やぐ。後頭部も少しはカバーできた？

ひな祭り

　「灯りをつけましょぼんぼりに…」３月３日はひな祭り。
　我が家は娘がいないから当然雛人形など無く少々寂しい。

　しかし座敷の床に雛人形の掛け軸を掛けるようにしている。
　それは実家にあった物で母亡き後に貰ってきた言わば形見。
　
　私は戦中生まれだから、自分専用の雛人形など持ってない。
　無くて当たり前の時代だから別に何とも思っていない。

　しかし思い出すと子供の頃は陶器製雛人形が飾られていた。
　あれは長姉の物？母の里が清水焼の工房だったから焼き物。

　知らぬ間に行方不明、あの段飾りは今存在すれば値打ち物！？
　
　

蜜柑の花咲く頃

　スーパーへ行く道で長らく工事をしている場所がある。
　「一体いつになったら完成するのかしら？」と私はつぶやく。

　独り言みたいなもので同乗の夫の返事など期待もしてなかった。
　なのに珍しく夫が「蜜柑の花咲く頃だろう」と反応してきた。

　「エッ、蜜柑っていつ花をつけるの？」驚きながら質問する。
　「そんな事も知らんのか、５月」「へぇそうなの」

　話はそれで終わったが急に蜜柑が登場するから驚いた。
　夫の実家が昔からミカン栽培もしているからその方面は詳しい？

　それにしても思考経路が私とは全然違うと改めて思った。