森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:脳にきく麻薬

2010年08月28日 07時50分43秒 | 日記
昨日は夏休み明け、最初の講演を近隣の病院で行いました。
テーマは「学習」ですが、かなりゆっくり進行しており、
昨日は「教師あり学習」だけとなりました。
11月にはパート2で教科学習、教師なし学習を示したいと思います。
秋は学会のエントリーが目白押しなので、興味ある者に対して、
うちのスタッフを含めて、参加していただいているセラピストに援助したいと思います。

概して、臨床に研究は必要ないという方がいますが、
それも我々の問題ととらえたいと思います。
「臨床は研究そのものである」
その視点を、学生時代に教育できていないのが最大の問題でしょう。
目の前の現象をとらえようとする、その意図的行為そのものが研究であり、
私たち人間の発達の源です。
知る必要がないと思えば、もはや発達を止めてしまう。
赤ちゃんのように、知ることがいかに楽しいか、
そして自分の目で見て、聞いて、触って確かめることがいかに大切か、
すなわち、人から受け売りでないことが大切なのか、
そういうことを思えば、臨床での知らないことを知ろうとする行為そのものは楽しいはずだし、わからないことの事実を楽しめると思う。

しかし、研究というのものは、あるものを究めようとするものでもあります。
だから、自分の興味(最初は一つでよい)を早く見つけることが大切です。
ただし、時代の流れを読む力も必要でしょうね。



さてさて、今週は研究室の院生の所属先の驚くべき話を聞きました。
様々な大学・養成校がありますが、目に見えないところで、いろんな問題があるようです。
ホームページ上で表しているのは、所詮、目に見えるところ。
そこでは、きれいごとだけが並べられています。
高校生はそれを知らず、入学します。
むろん、オープンキャンパスなどで目で見て確かめようとしますが、
そこでも言葉できれいごとが並べられます。

教員はまじめにコツコツやろうとしても、経営者次第では、教育的に考えられない事実もあります。
そのような学校はいずれ淘汰されていくでしょう。
それが自然の流れです。
人間は自然ですから、人間がつくりあげていくものも自然です。
自然淘汰の波は早いかもしれません。

先のことを読み、あらゆる仮説を生み出し、最善の方法を選択し続ける。
そのような脳行動をとらない学校は10年後には消えてなくなっているかもしれません。
これはどの世界でも同じです。
商売なんかは、もっと早い波できます。
先を読む力と、そして毎日のことを反省しつつ、きちんとすること。
それにつきます。




昨日は痛みの脳内機構の1章分がやっと完成しました。
引用文献が99になり、その文献をうつだけで、1日かかりました。
8月31日までに4章分書くと豪語しましたが、結局は1章。
9月に2章、10月~11月に3章・4章を仕上げ、なんとか、皆さんに迷惑をかけずに、
5月のPT学会には間に合わせたいと思います。


前帯状回吻側部と前部島皮質は面白いですよ。
それと、なんといっても前頭前野、慢性痛の問題の所在はここですから、
ここの細かい機能を知る必要があります。
最低でも外側部、内側部の機能的差異を知ることで、
前頭前野のどの部位を活動させることが痛みの緩和につながるか、
とっても意義深い仮説が浮かびました。

それを実証してくれる施設があればよいのですが・・・
実力を若いセラピストにもつけてもらいたいです。
もっと深く!もっと賢くをモットーに。

知恵は賢者になることで得られます。
賢者になり続けようとする姿勢が、プロフェッショナルなんでしょう。


今日は広島で講演です。
ホテルはいつでもとれるだろうとタカをくくっていましたが、
8月最後の土日。
とれずに往生しました・・・
しかし、なんでこの程度のホテルにこんな金額を払わないといけないのか・・・と思い、
1か月前に見た時に予約しておけばよかったと後悔する自分と、
それでもとれてよかったね、と前を向く自分が、この同一人物のなかに存在しています。

脳はある意味麻薬そのもの。
痛みもそういう効果は大いにあるのしょう。
それが科学的に実証されているわけですから、揉む、さする、のばすだけの時代を早く終焉させなければならないと思います。
残った人生でそれが提案できるか、正念場かもしれません・・・



ベーシックコースの応募ありがとうございます。2日間で定員に達しています。
けれど、もう少し多くの方に受講してもらいたいので、まだお受しますので、応募よろしくお願いします(まだ受け付けますので、お早めに!!!)



武市の夢

2010年08月28日 01時08分59秒 | よさこいと高知
遅ればせながら帰省した際には、はやりにのり、
武市半平太先生と岡田以蔵氏のお墓に手をあわせにいってきました。
岡田以蔵氏のお墓は知らなかったのですが、
私が高校時代にすんでいた場所の目と鼻の先でした。
墓のすぐそばには、リハビリの学校時代の親友、公文氏の家がありました。
毎週よく来たものです。




武市半平太先生の邸宅

ついでに中央公園でパチリ。
板垣死すとも自由は死せず