blog Donbiki-Style

筆者:どんびき(地域によりカエルの意)

ガマンしすぎない

2018-12-06 20:21:55 | 日記
新しい職場を得て働き始めて1ヶ月あまり、私の役割は早くも当初の予定とは違うものになっている。
本来であれば、やや特殊な車両を用いて現場を自由自在に走り回り、ひっきりなしにやって来る大型車に積み込む製品を運搬する役割を担うはずであった。
しかし、1ヶ月現場を眺めていて、単純に「これは自分では間に合わない」と感じるようになっていった。
特殊であるが故、いわゆる教科書通りの運転では仕事にならないと悟ったこと、また性格上「がんばる」が「無理をする」につながってしまいがちなことも、超重量級のモノが猛スピードで行き交う現場にあって、やがて取り返しのつかないことを起こしかねないのではないかという心配の方が先に立つようになってしまった。

入社する際に期待された役割を果たせそうにないと感じたことはもちろん大きいが、さしあたり与えられた、特に何かに乗る必要のない仕事を淡々とこなす中でも、結果的に危険な動きになってしまうことが多々あって、挙げ句の果てには人の腰の高さくらいから落下するという経験までして、これでは車両の運転どころか、私が現場にいること自体が危ないのではないかと思い詰めるに至って、せっかく縁をもらった会社だけど肝心の仕事でこれでは…と、方向転換の伺いも添えて相談を持ちかけた。

しかし、会社の思いは「もったいないから辞めるな」というものであった。
仕事は現場を離れ、書類の作成やチェックが中心の仕事が急遽用意された。
車両の運転要員として入ったのに、それがかなわなかった人間を残してくれることについては、何と礼を言っていいのか分からない。
また全く新しいことを覚える段階からスタートすることになるし、車両の運転をする人よりは実入りもグッと下がる。
それでも「現場よりは合ってるだろう」と会社が判断して残してくれたので、頼まれること、与えられることについては素直に誠実にあたりたいと思うし、そうしなくてはならない。

最近も書いたが、野球の世界なら投手で入って野手に転向する選手などいくらでもいる。
車両の運転手としては失格(半分は自らあきらめ)という形で事務方に回ることになったが、ややもすると殺伐とした空気のあった元の現場よりは雰囲気はずいぶんマシになり、より話のしやすい環境に変わった。
元の現場の人は、突然離れていった私にいろいろ思うところはあるかもしれないが、自分では元の現場にガマンして居続けて何かが良くなるとか花が咲くとかの前向きなイメージがどうしてもわかなかった。

私の人生も折り返しはとうに過ぎた。
そう思えば、どうせなら、泣いてばかりいるより笑っている時間を増やしたい。
ガマンしすぎず、ダメなものはダメと、短い時間でもサッサと踏ん切りをつけ、よりよい人生になるよう、変わることを恐れず、これからも過ごしていきたい。

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