毎月最終日はその月を振り返る。
公私ともに大きなトラブルはなく順調ではあったが、こと仕事に関しては日頃ひとり部署でもある関係からかある種の疎外感を感じる日々であった。
自分の仕事が終われば他エリアの手伝いにはできるだけ行っていたつもりだが、よくよく考えれば他エリアのアタマカズとして私は数えられていないし、日頃何かを気にかけてもらえることもほとんどなく、ごく最近ではあからさまに手伝いを拒否されてしまうこともあって、それならと一時的に他エリアとの関わりをやめていた時期もあった。
全員が少なくとも私よりはベテランという中で、本来なら私の力などなくともスイスイと日々を終わらせてほしい気持ちはある。
私自身は常に定時を意識した上でそこから逆算して作業量に応じて休憩時間を調節(時には切り詰め)してでも定時内に終わらせるように努めている。
仕事量や人繰りクルマ繰りなどの外的要因で終了時刻には差が出て当然とは言っても、こういつもいつもたかが新人のひとり仕事に遅れを取るというのは本来はおかしいと言いたくもなる。
取っていいと言われるだけの休憩時間を当たり前のように取り、その結果定時に間に合わず遅くまでアクセクと仕事をして、とっくのとうに仕事が終わった人間を巻き添えにするのはいい加減にやめてほしいものだ。
そんな10月の最後の方に来て、会社が大きな節目を迎えることになった。
正式な形になるのはあとひと月ばかり後になるため詳細は省かざるを得ないが、会社にとっては何とも複雑としか言いようがない節目であり、しかし客観的に見ればそうなったのも仕方がないと思える。
私自身だけなら悪いことは何一つないとはいえ、毎朝当たり前のように顔を見ているメンバーの一部とはもうわずかのお付き合いとなってしまうことが確定しているのでその寂しさはある。
もともと一体感なるものなどまるでなかった職場ではあるが、朝礼の輪の中の半分以上は師走になればもう会うことができないというのはまだ実感としては湧いてこない。
幸か不幸か様々な職場現場を経験してきた中でも「会社の一部がなくなる」瞬間に立ち会うことは初めてである。
繰り返しにはなるが会社にとっては大きな節目と言っても私自身には悪いことは何一つない。
働き方がキツくなるわけでも、ましてや仕事がなくなるわけでもない。
11月は誕生月だ。
誕生月をいいものにするため、10月のアレコレを引きずることなく日々を悔いなく乗り切ることに改めて集中したいと思う。