自他共に認める遅読者の私。
その証拠に漫画も読むのが遅いです。
一字一句ゆるがせにせずに読むのでコミックも案外疲れます(汗)。
最近ブームになっている『探偵ナイトスクープ』のテレビ脚本家でもある百田尚樹氏の『モンスター』。
たぶん早い読み手なら2時間ほどで読んでしまえるでしょうね。
4日ほどかかったなんて、私がどれだけじっくり読む人なのかわかりますよね。
母国語でもこうなら外国語の英語の書いたものなんてもっと時間がかかります。
だから仕方ないのでタスクを自らに課すことになる。
たとえば一日10ページで半月で終わらそう、とか予定を組むのです。
論理的に読むということも1級の長文読解で満点をとりたいと思ったことから
自分に習慣づけを心がけました。
というのも、語学の4つのスキル、聞く、話す、読む、書くのうち
私が一番欲しかったのは、「深く読む」だったからです。
独りでどんどん知識を深めたり広げたりできるのは自問自答できる「読む」ことでしょう?
TIMEを1週間で読み終える課題をやっていたときのことです。
書いた記者のTS、topic sentenceは、一つの段落のどこにあるのか探しました。
こんな作業を3年ほどやると、早くは読めないのも当然ですよね?
でも、深く読めるようにはなったので悪いことばかりじゃないです。
日本語の参考文献に下線を引くように、大切だと思える箇所に同様に下線を引けるようになる。
そうすると、一通り読み終わってからその部分だけを合体させれば
要約、アブストラクトが見えてくるという面白さが味わえます。
あっ、面白くないでしょうか(汗)。
翻訳者の作品を読ませていただくと、自分の世界がすこし開かれるようで
これも地味に楽しい。
たぶん資格試験にパスするためのゲートをくぐった後だから
見えてくる世界が異なって見えるようになったのかな?
ある程度の量を負荷をかけて、熟読or精読したおかげだと思います。
次なる「翻訳者で読む」の翻訳家は中里京子氏。
彼女は先生になるために教育学部社会学科地理が専攻だった方です。
ひょんなことから英会話クラスに通い始めて、そこからイギリスへ留学。
そこで御主人のイギリス人と出会い結婚→来日、現在に至るという具合です。
なんとフェローの先輩にあたります。
とても謙虚で前向きなすてきな女性です。
「煎じつめればご縁と運」
http://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/221.jsp
彼女は私が大好きな小説(映画もすてき!)『ピアノレッスン』の翻訳者でもあります。
彼女のご主人との二人三脚の翻訳方式は、そうだよな、そうしなきゃムリだよな、と
うなづくことばかりです。
というのも、5回目の課題文(NYTからユーロの失業率について)で
どうしても文脈から自分の拙訳が文意に沿わないので悶々としていたある日。
塾の仕事の前に英会話の講師でもあるオージー男性講師に尋ねたのですね。
そうすると、いとも簡単に雲が晴れて、まるでミステリーの謎解きのような経験でした。
『あぁぁぁ~、だからか!』という具合です。
こういうのが病みつきになる第一歩なんでしょうね。
熟読の極みまでいかないと味わえない体験でしょうか。
何せ一字一句訳してみても、どうしても訳せない箇所がある。
まぁ、そういうところは普通の読書ではネチネチこだわったりしませんやん??
そこをスルーせずに、解決を図ってみると次に同じ言い方に出くわしたら
いともたやすく読めるようになる訳です。
気分爽快ってこういうこと?
話を戻しましょう。
中里京子さんのこの本は2年前に出版された翻訳本です。
この不死細胞HeLA細胞(ヒーラ細胞)がデジタル定期購読しているNature誌で
最新ニュースに取り上げられていることから検索して読むことにしました。
労働者階級の黒人女性だったHenrietta Lacksが、子宮がんになることから
物語が始まるのです。
癌細胞を研究室で培養しようと当時1950年代、研究者たちはしのぎを削っていました。
彼女から採取されたがん細胞だけがなぜか培養に成功したのです。
そこから名づけられたのが名前と苗字からとった「ヒーラ」。
倫理的な問題がクローズアップされだしたのは、最近のことです。
人種差別的な匂いもありそうなだな。
http://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/221.jsp
ところで中里さんの師匠にあたる方、田口俊樹氏は元・高校英語教師です。
https://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/bk_1.jsp
田口氏は私と同じやり方で読解力を上げたんだ、と納得しました。
そうなんです!
熟読して、その内容が語れないときちんと読んだことにならないのです。
それともう一つ大切なことは、日本語力の大切さ。
かなり日本語の文献も読まないとそれと比例して英語力は上がらないのですね?
塾生にもいつも話してることズバリです。
そしてもう一つ大切なことは、翻訳家として世の中に作品を出すようになっても
中里さんは田口ゼミにずっと通う生徒でもあるということです。
臨床心理士をしている友人も同じように大学の心理学科の教授から
いまだにスーパービジョンを受けています。
たぶんそうやって妙にぶれそうになるのを
客観的に教えて軌道修正してもらえる「場の力」が必要なのでしょう。
謙虚にかつ大胆に。
そして母国語の力も英語力と同様に磨いていく職人をめざす。
ふぅ~む。
縁の下の力持ちってのは、自分に向いていそうだけど
問題はかなりの分量を毎日こなさないとその高みにいけそうもないってことですね。
とりあえずポピュラーサイエンスのこの『不死細胞~』の中里さんの作品を
じっくりお盆過ぎまで読んでみようと思います。
その証拠に漫画も読むのが遅いです。
一字一句ゆるがせにせずに読むのでコミックも案外疲れます(汗)。
最近ブームになっている『探偵ナイトスクープ』のテレビ脚本家でもある百田尚樹氏の『モンスター』。
たぶん早い読み手なら2時間ほどで読んでしまえるでしょうね。
4日ほどかかったなんて、私がどれだけじっくり読む人なのかわかりますよね。
母国語でもこうなら外国語の英語の書いたものなんてもっと時間がかかります。
だから仕方ないのでタスクを自らに課すことになる。
たとえば一日10ページで半月で終わらそう、とか予定を組むのです。
論理的に読むということも1級の長文読解で満点をとりたいと思ったことから
自分に習慣づけを心がけました。
というのも、語学の4つのスキル、聞く、話す、読む、書くのうち
私が一番欲しかったのは、「深く読む」だったからです。
独りでどんどん知識を深めたり広げたりできるのは自問自答できる「読む」ことでしょう?
TIMEを1週間で読み終える課題をやっていたときのことです。
書いた記者のTS、topic sentenceは、一つの段落のどこにあるのか探しました。
こんな作業を3年ほどやると、早くは読めないのも当然ですよね?
でも、深く読めるようにはなったので悪いことばかりじゃないです。
日本語の参考文献に下線を引くように、大切だと思える箇所に同様に下線を引けるようになる。
そうすると、一通り読み終わってからその部分だけを合体させれば
要約、アブストラクトが見えてくるという面白さが味わえます。
あっ、面白くないでしょうか(汗)。
翻訳者の作品を読ませていただくと、自分の世界がすこし開かれるようで
これも地味に楽しい。
たぶん資格試験にパスするためのゲートをくぐった後だから
見えてくる世界が異なって見えるようになったのかな?
ある程度の量を負荷をかけて、熟読or精読したおかげだと思います。
次なる「翻訳者で読む」の翻訳家は中里京子氏。
彼女は先生になるために教育学部社会学科地理が専攻だった方です。
ひょんなことから英会話クラスに通い始めて、そこからイギリスへ留学。
そこで御主人のイギリス人と出会い結婚→来日、現在に至るという具合です。
なんとフェローの先輩にあたります。
とても謙虚で前向きなすてきな女性です。
「煎じつめればご縁と運」
http://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/221.jsp
彼女は私が大好きな小説(映画もすてき!)『ピアノレッスン』の翻訳者でもあります。
彼女のご主人との二人三脚の翻訳方式は、そうだよな、そうしなきゃムリだよな、と
うなづくことばかりです。
というのも、5回目の課題文(NYTからユーロの失業率について)で
どうしても文脈から自分の拙訳が文意に沿わないので悶々としていたある日。
塾の仕事の前に英会話の講師でもあるオージー男性講師に尋ねたのですね。
そうすると、いとも簡単に雲が晴れて、まるでミステリーの謎解きのような経験でした。
『あぁぁぁ~、だからか!』という具合です。
こういうのが病みつきになる第一歩なんでしょうね。
熟読の極みまでいかないと味わえない体験でしょうか。
何せ一字一句訳してみても、どうしても訳せない箇所がある。
まぁ、そういうところは普通の読書ではネチネチこだわったりしませんやん??
そこをスルーせずに、解決を図ってみると次に同じ言い方に出くわしたら
いともたやすく読めるようになる訳です。
気分爽快ってこういうこと?
話を戻しましょう。
中里京子さんのこの本は2年前に出版された翻訳本です。
この不死細胞HeLA細胞(ヒーラ細胞)がデジタル定期購読しているNature誌で
最新ニュースに取り上げられていることから検索して読むことにしました。
労働者階級の黒人女性だったHenrietta Lacksが、子宮がんになることから
物語が始まるのです。
癌細胞を研究室で培養しようと当時1950年代、研究者たちはしのぎを削っていました。
彼女から採取されたがん細胞だけがなぜか培養に成功したのです。
そこから名づけられたのが名前と苗字からとった「ヒーラ」。
倫理的な問題がクローズアップされだしたのは、最近のことです。
人種差別的な匂いもありそうなだな。
http://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/221.jsp
ところで中里さんの師匠にあたる方、田口俊樹氏は元・高校英語教師です。
https://www.fellow-academy.com/fellow/pages/tramaga/backnumber/bk_1.jsp
田口氏は私と同じやり方で読解力を上げたんだ、と納得しました。
そうなんです!
熟読して、その内容が語れないときちんと読んだことにならないのです。
それともう一つ大切なことは、日本語力の大切さ。
かなり日本語の文献も読まないとそれと比例して英語力は上がらないのですね?
塾生にもいつも話してることズバリです。
そしてもう一つ大切なことは、翻訳家として世の中に作品を出すようになっても
中里さんは田口ゼミにずっと通う生徒でもあるということです。
臨床心理士をしている友人も同じように大学の心理学科の教授から
いまだにスーパービジョンを受けています。
たぶんそうやって妙にぶれそうになるのを
客観的に教えて軌道修正してもらえる「場の力」が必要なのでしょう。
謙虚にかつ大胆に。
そして母国語の力も英語力と同様に磨いていく職人をめざす。
ふぅ~む。
縁の下の力持ちってのは、自分に向いていそうだけど
問題はかなりの分量を毎日こなさないとその高みにいけそうもないってことですね。
とりあえずポピュラーサイエンスのこの『不死細胞~』の中里さんの作品を
じっくりお盆過ぎまで読んでみようと思います。