こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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在宅呼吸ケアセミナー報告4

2010-08-08 22:46:17 | 訪問看護、緩和ケア
木曜日から家族でいくキャンプの準備で、落ち着いてPCの前に座れません。
夕方から、つきみ野サティにあるスポーツオーソリティに行たり、物置ひっくり返したりしていました。

ついでにサティのケーキ屋さんで美味しそうなスウィーツ買ってきました。



生ドーナツって書いてありましたが、要はスポンジ生地の上にババロアが乗っているドーナツ型のケーキです。
日向夏とチョコバナナとストロベリーとブルーベリーです。
日向夏は適度な酸味で美味しかったですよ~。


結構ひっぱていますが、呼吸理学療法についてです。


その前に、呼吸器の話って、PC関連と同じでやたら専門用語が出てきます。
めっちゃ分かりずらいと思いますが、だからと言って日本語で書いても難しいんですよね・・・。
たとえば、VTは一回換気量をさしますし、SPO2はパルスオキシメーターで測定した動脈血酸素飽和度 の事です。

で、面倒なので「呼吸器関連用語集」をみて、ご確認くださいませ。

コンディショニング:

リラグぜーション
呼吸補助筋の活動を抑制させるなど十分な弛緩をはかる。

これは、大きな枕を抱えて前傾し、身体を預けるようにしたり、半座位でもたれかかるようにしたり、呼吸が楽な姿勢をとります。

呼吸法トレーニング


横隔膜を動かす腹式呼吸:仰臥位で、上胸部と上腹部に介助者の手を置き、上胸部の動きを抑制しながら横隔膜の動きを促通させる。まず膝を軽く立てるか、膝の下に枕を入れ腹筋を弛緩させる。介助者の手を上腹部に軽く当てる。口から呼気より開始し、呼気を誘導するように上腹部を静かに圧迫し十分呼出させる。吸気は鼻から行い、吸気の始まる瞬間に横隔膜に軽く圧迫を加えるこの圧迫に抗して吸気を行わせる。このとき胸の手が動かないことを確認する。吸気相の間に軽い断続的な圧を加えることにより効果的である。

    吸気補助筋の活動が抑制し、横隔膜の活動が増加する。
    一回換気量が増大し、換気効率が改善し、呼吸仕事量が軽減する。
    下側肺の換気が改善し、換気血流比が改善する。
    Paco2が減少し、Pao2が上昇し、息切れが軽減する。
    長期訓練により、MMV(最低分時換気)が改善する。
    運動耐容能改善する。

口すぼめ呼吸:鼻から吸った息を、蝋燭の火を口をすぼめて吹き消すように、細く長く息を吐く。

    気道内圧の上昇による気道虚脱を防ぐ。
    RR、VE、FRCが減少し、VTが増大する。
    肺局所不均等換気が改善し、Sao2が改善する。
    呼気流速、非弾性抵抗がが減少し、呼吸仕事量が改善する。
    呼吸困難感が改善する。
    運動耐容量が改善する。

 と、難しいことが教科書には書いてありますが、とにかく呼吸が楽になるし、動けるようになるよ。ということです。

コンディショニング:

胸郭可動域トレーニング


シルベスター法:背臥位で膝を軽く立てさせる。一側の手で対象者の両前腕を持ち、他側の手は下胸部全面に置き固定する。深呼吸をさせ、両腕を頭上に上げ、呼気時に下制する。
要は吸うときに万歳させ、吐くときに下げるというわけです。

肋骨の捻転:仰臥位で術者が肋骨をねじるようにストレッチする。

呼吸筋ストレッチ:首や肩や肋間筋などをストレッチする。

体幹の捻転:呼吸体操など

棒体操

コンディショニング:排痰法

以前は肺の区域ごとに12体位が設定されていましたが、現在は基本となる5体位を覚えておけば、体位変換が難しい患者さんでも大丈夫です。

ずっと仰臥位で寝ている患者さんは、重力で痰が肺の下側に溜まります。
つまり背中側に溜まった痰を出すためには、ひっくり返せばいいわけで、腹臥位や側臥位、シムス位などが有効になります。
ただ側臥位も20度の角度で左右交互にすることが好ましく、合間に仰臥位は入れないほうがよいそうです。

また、仰臥位では、なるべくベットアップをして、起こしておくことも重要です。(でも、褥瘡には十分気をつけてくださいね。)

体位:背臥位(仰臥位)、腹臥位、側臥位、シムス位(前方へ45度に傾けた体位)、後方へ45度傾けた体位。

Squeezing:排痰体位をとり、気道分泌物の貯留する胸郭を呼気時に圧迫し、吸気時に圧迫を開放する手技。
痰の貯留が多い時や浅い呼吸、胸郭可動域が少ない時に有効。
肋骨骨折のある人、手術創がある人、不整脈のある人は注意。

ということで、スクイ―ジングの手技については、次回にします。

ちなみに、この辺は看護職の方のおさらい目的で書いています。
スクイ―ジングは、呼吸筋の動きに合わせ、胸郭を圧迫していく手技なので、医療職でない方は実際にはしないでくださいね。
腹式呼吸や、口すぼめ呼吸は一緒にやっていただいて問題ないです。