養老孟司著「真っ赤なウソ」(PHP文庫)電子書籍版を、本日、読了した。
この本の、アマゾン側のレビューにもあったが、実に、「宗教論」、そのものであり、この「真っ赤なウソ」のタイトルは、本文章にはそぐわない、合わないと私自身も、思った。
この日本社会も、キリスト教的、一元論社会に染まりつつ、染まり切っている事を指摘して、少し、著者も、心配気味だが、実際の所、著者の養老先生は、高校が、キリスト教系、カトリックの修道会の、ミッション系の学校の出身者だったとは、この本で、他でも読んでいたかも知れないが、初めて知った。
そうして、仏教的世界観の大事さも、よーく先生は、御説き遊ばされる。仏教のこの日本に於いての活動の役割の重要性を、養老先生程、良く認識なさっている先生は、得難い存在だ。
とにかく、仏教の豊饒さ、世界観の素晴らしさ、日本国憲法第九条の、問答無用で、戦争放棄を説く、その矛盾点、悪質さも書き、豪快に論を進めている。
養老先生の、歯に衣着せぬ、論調の素晴らしさに、こちらも唸った次第。
以上。よしなに。wainai