日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
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<漢字の学習の大禁忌は作輟なり> <一跌を経れば一知を長ず>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級190点台復活(あわよくば200点満点) ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ☆☆☆
★★★今年のスピリット:<
百尺竿頭一歩を進む> <
百里を行く者は九十を半ばとす> <
為さざるなり。能わざるに非ざるなり。(孟子)>★★★
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<偶然は準備のできていない人を助けない>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<30-1向け模試>(その13)配信中:猫姐さんのブログには、体裁の整った本模試がアップされています・・・(余裕のある方は)ぜひお取り組みください。(今まで通り)おひとりでもコメントいただければ次に進んでいきます・・・。
・以下、気になった設問の補足・・・DSに限界あり(複数解答はないし、当該1級漢字の熟語として設問しているので無理もないのだが・・・)
●漢検DSの“書き練習”のお浚いもこれが最後・・・設問形式のほうが記憶に残りやすいと思うので、最後は設問形式で・・・ただし、設問の後の解説のほうが重要だと思うので、解説のほうもお読みください・・・“気づいたこと”、“調べたこと”等を記載してありますので・・・。
●本問題にかぎらず、漢検DSで“書き練習”で設問されている書き問題には、熟語の説明をしている設問も多いので、
“語選択問題”にもなりうるので、そういう視点で記憶しておくと、さらに力がつくと思います・・・。
(問題)
①
ゲキキョクとは、心ならずも他人の意に従うことである。
②海は
コウヨウとして偉大である/
コウヨウとは水の広々として深い様子のことだ
③
ロウジョウとは草木がぼうぼうと茂っているさまをいう。
④
ショヨとはヤマノイモのことだ
⑤
シコウとは、心身を労して得た収益のたとえである。(おまけの問題:漢検DSとは無関係 *広辞苑、漢検2掲載熟語)
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(解説)
①郤曲:(DS)ゲキキョク:心ならずも他人の意に従うこと。 *広辞苑ナシ。漢検2ナシ。
郤曲(ゲキキョク):(大字源)斜めに曲りくねって行くこと。他人に従う意。 *“ゲッキョク”と読んでいる辞書、ブログ有り。
・「漢字の正しい書き順(筆順))音訓(読み)」では、「 ゲキ キャク ケキ すきま くぼ(み)) ・・・「郤曲(ゲッキョク)」」とあり、音に“キャク”もある。また、この熟語の読みは“ゲッキョク”とある。
・「郤」の現行読み :郤:ケキ、ゲキ、ひま、すき、すきま、なかたが(い) *“なかたが(い)”訓は漢検2には掲載ナシ。
(漢検2)郤 :ゲキ・ケキ ひま・すき・すきま
意味:①ひま。すき。すきま。 ②なかたがい。 類)①②隙(ゲキ) 下つき:内郤(ナイゲキ)
・他ブログ
(ブレイズム)郤曲・・・げっきょく:①曲がりくねって隙間が空いている。②不本意ながら他人の意に従うこと。
(注)この熟語を「きゃっきょく」と読んでるネット上の記事も幾つか散見されているが・・・無視・・・
・当ブログ既出・・・新釈漢文大系では“ケキキョク”と振ってあるが・・・これも無視・・・
「・・・吾行くに郤曲すれば、吾が足を傷(やぶ)る無かれ ・・・」(荘子) *この文節は、荘子・内篇「人間世第四」の中の一節。
<書下ろし>(手持ちの新釈漢文大系(明治書院)から抜萃・引用・・・)
「迷陽よ迷陽よ、吾が行くを傷(やぶ)る無かれ。吾(われ)行くに郤曲(けききょく)すれば、吾が足を傷(やぶ)る無かれ。 山木は自ら寇(こう)し、膏火は自ら煎(や)く。 桂(けい)は食す可し。故に之を伐る。漆は用ふ可し。故に之を割く。 人は皆有用之用を知るも。無用之用を知る莫し、と。」
○迷陽:ばらのこと (当方注:他の解釈もいろいろと書いてある)
○郤曲:うねりくねって歩き、まっすぐに進まないこと。集釈は、心を虚しくし、物の性に随順する意と説く。
・・・以下略・・・ ***新釈漢文大系では「郤曲(けききょく)」と振ってあるが・・・***
②滉瀁 *漢検2掲載熟語
滉瀁・滉漾(コウヨウ):(大字源)①波の揺れ動くさま。②水の深く広いさま。 同)滉洋・洸洋・(以下、対象外漢字熟語なので略)
*滉漾・滉洋・洸洋も「同)」のようだが、忘れた方が良いかも・・・漢検2には同熟語はナシ・・・でも、漢検2には、「洸:意味①水が広く深いさま。 ②いさましいさま。 ③ほのか。かすかなさま。」で、①の意味も書いてあるので「洸洋」は〇になるかもしれない・・・。「滉洋」も△ぐらいかも・・・「滉“漾”」はちょっと〇になるかどうか🔺(微妙)か・・・
(参考)
滉(コウ、ひろ・い):意味:ひろい。水の広く深いさま。「滉瀁(コウヨウ)」
瀁(ヨウ):意味:水がみちて果てしなく広がるさま。「瀁瀁」
③蘢茸(ロウジョウ)*漢検2ナシ。広辞苑ナシ。
蘢茸:(ブログ既出)多くの物があつまっているさま。 *(大字源)多くの物が集まり合っているさま。「叢以蘢茸兮」・・・出典の原文の前後を読むと、“ほこややじりが蘢茸としている状態”のようだから、この意味で良いのだろうが、“草木がぼうぼうと茂っているさま”の解説はナシ・・・。
*ネット上の各種説明では、
蘢茸(ろうじょう)(1)草木の茂っているさま。(2)集まり合うこと。 蘢茸(ろうじょう)①草木がぼうぼうと茂っているさま・・・。蘢茸:草木が一面を覆い尽くすさま。
とある。・・・漢検公認?のDSにも設問のような説明があるので、そちらの意味(草木がぼうぼうと茂っているさま)でも理解しておいたほうが良いと思う。
④薯蕷(ショヨ) *漢検2掲載熟語
*「藷蕷」は✕か・・・大字源では「同)」だが、漢検2にはナシ・・・ただし、「薯」のところで、類)とか「もと、異体字」とかの表記あり・・・
たぶん〇にしてくれるだろう・・・。
藷蕷(ショヨ):(大字源)野菜の名。やまのいも。ながいも。同)薯蕷
薯蕷(ショヨ):(大字源)やまのいも。ながいも。同)藷蕷
(参考)
蕷(ヨ、やまのいも):意味 ヤマノイモ科のつる性多年草「薯蕷(ショヨ)(やまのいも)」に用いられる字。じねんじょ(自然薯)。
薯(ショ、ジョ、いも):意味 いも。いも類の総称。「薯蕷(ショヨ)」 類)藷(ショ)
藷(ショ、さとうきび、いも):意味 ①さとうきび。イネ科の多年草。「藷蔗(ショショ)」 類蔗(シャ) ②いも。「甘藷」 類)薯(ショ) (参考)もと、「薯」の異体字。
〈薯蕷〉(とろろ):①ヤマノイモやナガイモなど、とろろ汁にするいも。トロロイモ。 ②①をすりおろして、調味料を加えた料理。とろろ汁。 季)①②秋 ①「やまのいも」とも読む。
⑤脂膏 *漢検2は下つき熟語のみ、設問の意味は、広辞苑と大字源のみに記載あり(中日辞書などでもそれに類する説明はアリ)
(DS学習で、祗候・・・伺候・・・を調べていて見つけた熟語)
(漢検2)下つき:硬膏(コウコウ)・
脂膏(シコウ)・石膏(セッコウ)・軟膏(ナンコウ)
(広辞苑)脂膏(シコウ):①動物のあぶら。獣脂。脂肪。②心身を労して得た収益のたとえ。
(大字源)脂膏(シコウ):①動物の脂。脂肪。
②豊かな物質のたとえ。富貴な生活。
③体からにじみ出る脂。転じて、苦労して得た収益のたとえ。
④灯火のあぶら。
*②の出典「身処脂膏、不能以自潤(自作書下ろし:身を脂膏に処すも、以て自ら潤す能わず?)」(後漢書)
*③の出典「煎天下之脂膏(自作書下ろし:天下の脂膏を熬る?)」(後漢書)
(その他)
デジタル大辞泉 :脂膏:動物のあぶら。獣脂。
中国語辞書:1.脂肪 2.(比喩的に、人民の)血と汗の結晶、膏血。
中日辞書(中国語の脂膏とは)1. 脂肪 2.膏血
*大字源②の出典は、前後の文をさらに見ると「身処脂膏、不能以自潤、徒益苦辛耳・・・」(後漢書・孔奮伝)とある・・・“富貴な身にありながら自らを潤す(自潤)ことをしなかったので、徒に辛苦を益すばかりであった”とでも意訳できるか・・・要・継続調査・・・
*ネット検索すると、「出たらいいね諺故事成語」さんには、「脂膏にも潤わず(後漢書):意味:あり余る物資の中にいても、自分を利することがない。」とあったが・・・。
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