9月18日 NHKで夜7:30から北斎、お栄のドラマが放送されるのを
計算して、午前中に美術館へ行ってきました。
眩(くらら)~北斎の娘~
写真はテレビから
ドラマのプロローグは、ロンドンの大英博物館で、2017年、22年ぶりに
日本人画家の大規模な展覧会が開かれていて、テンポよく会場へ入って
いく宮崎あおいさんの姿から。
北斎の娘・お栄に扮した宮崎あおい 筆を握れば生き生きとする生来の絵描き
お栄の作品
色彩豊かな絵です。お栄は、「影と光」に悩みながら修練をつみ、
北斎を凌ぐともいわれた絵師でした。
北斎最晩年の作品 富士越龍図
北斎は、90歳で、亡くなる直前、「あと5年命を呉れたなら、真の絵師に
なれたのに~~~」と言ったそうです。
観終わって、最近の映画、テレビドラマの中で、最高水準の作品であり、
最高の感激をもらった作品だったな~と思いました。
映画「百日紅Miss Hokusai」
2年前、杉浦日向子のまんがを映画化したものを、見ました。
杏さんが、はじめて長編アニメの声優に挑戦した作品で、向こう気の強いお栄を
品よく表現していたと記憶しています。
写真はHPから
9月7日 雨なので、映画に行ってきました。
Bunkamuraル・シネマで、「セザンヌと過ごした時間」が上映されています。
11時からの第1回に間に合うように45分前に到着しましたが、
大勢の人が待っていて、最終的には満席のようでした。
フランスの画家、ポール・セザンヌは、ゴッホ、ゴーギャンとともに
ポスト印象派を代表する画家として、《近代絵画の父》として有名です。
物語は、誰もが名を知る芸術家二人(少年時代に出会ったセザンヌとゾラ)
を主人公としながら、人生の歩み、創作の悩みなどを美しい故郷
エクス・アン・プロヴァンスを背景にして、描かれる作品・・・かと
イメージして行ったのは間違い。驚くほど人間臭く、不器用な男たちの
互いを傷つけあいながらの、男の友情(と別れ)の物語でした。
もっと、冷静で哲学的な人かな?…と、思っていましたけど。
強烈な個性を持つセザンヌの姿が描かれていました。
南仏、エクス・アン・プロヴァンスは、17~18世紀の街並みが残る
美しい街。世界遺産に指定されています。5年前に、この町とセザンヌの
アトリエ、サント・ヴィクトワール山を訪れましたが、その総決算として
もう少しやさしい、セザンヌの光に満ちたシーンを見たかった・・・
と思うばかり。
9月1日雨なので映画に行ってきました。
戦国史上最大の合戦「関ヶ原の戦い」は、これまで映画やドラマに
何度も取り上げられてきた天下分け目の決戦ですが、
今回は、司馬遼太郎原作、原田真人監督で、キャストが、
岡田准一、役所広司、有村架純、東出昌大、平岳大など豪華版。
見なきゃいけない映画だと、待っていました。
石田三成の岡田准一 映画のポスター 初芽(くの一)の有村架純
石田三成は、「純粋すぎる武将」と言う役柄で、不器用ながら
人間味のある、新たな三成が誕生し、岡田さんは馬術も殺陣も
完璧で好演していました。
徳川家康には、役所広司、太ってメタボでしたが、家康のイメージ
には、ピッタリでした。
初芽は、三成に仕える忍び。朝ドラのみねこちゃん、しっかり、かわいく
時代劇も好演していました。
合戦シーンは、大迫力で圧倒されました。キャストの熱気は充分
伝わってきましたね。ただ、台詞が早い、方言だし、(耳が遠いのか)
聞き取れなくて残念な思いをしました。
もっとこの映画の予備知識をもって行った方が良かったと思いました。
帰りにパンフレットを買ったので、今、勉強中。
分かってくるともっと面白くなってきました。
8月24日 渋谷のBunkamuraで映画「パッション・フラメンコ」を見ました。
スペイン映画で、スペイン生まれの世界最高峰のフラメンコダンサーと
言われる、サラ・バラスのドキュメンタリー映画。
パコ・デ・ルシア、アントニオ・ガデス等6人の巨匠にオマージュをささげた
舞台「ボセス フラメンコ組曲」の世界ツアーの初演までの3週間の様子と、
世界各地で行われた公演に密着したドキュメンタリー。
「努力しない者には我慢できない」と言い、自身はたゆまぬ努力を続ける人。
ダンスシーンは、パッションが乗り移ったよう。
サパテアード(足さばき)の高速ステップには、全く驚いてしまいました。
昔、ニューヨークで、アントニオ・ガデスの舞台を見て、言葉のいらない
ずし~~んとした感動をもらってから、フラメンコが大好きになったンですが、
今回の映画で 本物のフラメンコをまた見せてもらいました。
サラ・バラス と 夫 ハビエル・バロン 美男美女の素敵なカップルですね
フラメンコダンサーとしての挑戦は、勿論。母や女性として生きる彼女の
奮闘する姿も映しています。
「この仕事で一番つらいことは、子供を残してくることよ」と、語っていました。
1月9日 バレエ 「白鳥の湖」 を見てきました。
古典バレエの名作 「白鳥の湖」 を見に行こう…と、娘が誘ってくれました。
芸術の古都・キエフから 名門バレエ団がやってきて・・・その中でも
一番華麗で有名、ポピュラーな 「白鳥の湖」ですので、期待が膨らみました。
物語は、森の湖畔で運命的に出会う、王子と白鳥の姿にされた囚われの姫オデット。
二人は永遠の愛を誓うが、王子は悪魔に惑わされる・・・
清純な白鳥と妖艶な黒鳥の2役をトップソリストが演じ分ける・・・ところが見どころ。
休憩40分(20分20分)を入れて約3時間は夢のような公演時間。
古典バレエの最高峰でした。
キエフバレエ団は、140年の歴史を誇るウクライナの劇団で、スターたちの美しいスタイルと
抜群のテクニック、ダイナミックな迫力ある舞台には息を飲みました。
同時に浅田真央さんの3~4年前の白鳥、黒鳥のフィギュアの舞いが思いだされました。
あのころの真央ちゃんよかったな~
12月22日 「海賊と呼ばれた男」 と言う映画を見てきました。
原作は百田尚樹、監督は山崎貴、主演は岡田准一、このトリオの前作
「永遠の0」は、大ヒットしました。
原作モデルは、出光興産創業者、出光佐三さん。主人公の一生と
企業を大きく成長させた過程を描いたのがストーリーです。
原作小説は、上下巻合わせて大ベストセラー。
主演が岡田准一ですから、面白くないわけはありません。楽しみに待っていた映画でした。
私が出光佐三さんに特に関心を寄せるのは、日曜日9:00からのテレビ
「題名のない音楽会」です。スポンサーが出光興産なのですが、番組途中でCMが入らない
のは、出光佐三さんが「芸術に中断はない」と、お考えだったからだそうです。
それから何よりも、「出光美術館」の存在です。
出光佐三さんが、長年にわたり収集した美術品を展示するため1966年に開館。
帝劇ビルの9階にあり、館内のロビーからは皇居外苑が一望できるのです。
日本、東洋の古美術が中心で、初代がコレクトした「板谷波山」の作品の数々は
見事なものです。門司の美術館は、2016年秋にリニューアルオープンしています。
映画では、妻(綾瀬はるか)は子を生せなくて身を引きます。「國岡鐡造」と、彼を支える
男たちとの壮大なドラマが繰り広げられるのですが、國岡さん95歳で亡くなるまで
独り身でした。映画では見られませんでしたが2番目の奥様との間に子だくさんだったようで
「國岡商店」は、「出光興産」として今に引き継がれています。
感動と勇気をもらえましたが、映画館は上映3日目だというのに、なんで?どうしたの?・・・
と、驚くほど入りが少ないんです。素晴らしい映画ですから、見に行ってくださいませよ。
3月14日映画 「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」を みてきました
13日から公開されている 夢枕獏のベストセラー小説の映画版
かねてから山仲間では評判で 是非見たかった映画です
冷たい雨の朝でしたから ソンナニ混まないだろう・・・との期待をこめて
世界最高(8848m)のエヴェレストは 中国と国境を接しています
中国では チョモランマ とよんでいます
エヴェレスト街道の交易の町 シェルパの町 ナムチェバザール
ホテル エヴェレスト・ビュー からのエヴェレスト山群
TBS「世界ふしぎ発見」から お借りしました
伝説のクライマー 羽生丈二を演ずる阿部寛
物語
ネパールの首都カトマンズ、日本人カメラマンの 深町誠(岡田准一)は
古めかしいカメラを店で見つける。それは イギリス人登山家
ジョージ・マロリーが 1924年6月8日にエベレスト登頂にはじめて
成功したか否かが、判断できるかもしれないカメラだった
カメラを追っていくうちに 孤高のアルピニストとして 名をとどろかせた
男(阿部寛)の人生に触れていく
氷点下 吹雪に見舞われた現地(5200m地点)での大規模ロケ
過酷な自然にぶつかっていく男たちのドラマ
最近では エべレストへの登山者は1年で700人以上いるそうです
あんな恐ろしい冒険をどうしてもいなきゃいけないんですかね~
「そこに山があるから 登る」 ではなく 「自分がいるから 登るんだ」
・・・そうですが
皇太子さまファミリーも公開前にご覧になったようです
登山とカメラが趣味だという岡田准一さんと皇太子さまは思いが
通じたかもしれません 愛子さまは岡田君のとなりでごらんになっ
いましたよ とてもうれしそうな笑顔で・・・
1月26日映画「フジタ」を見てきました。
画家・藤田嗣治の知られざる世界を圧倒的な映像美で描く・・・と言うもんですから
藤田フアンとしては、絶対見逃せないと思って雨の日に行ってきました。
新宿、武蔵野館のエレベーターの扉一杯の看板です。
左: 1920年代のパリ時代 「乳白色の肌」で裸婦を描き、ェコールド・パリの寵児となったころのフジタ。
中: 狂乱のパリを生きたが常に孤独でもあった。
右: 1940年代 日本に戻ったフジタは数多くの“戦争協力画”を描いた。5番目の妻となった君代と
疎開先の村で敗戦を迎えることになる。
ロビーに飾ってある「アッツ島玉砕」
パリが愛した日本人、あなたはフジタを知っていますか?・・・という添え書きが
ついていますが、 はい、東京近代美術館でフジタの作品を簡単に
拝見出きますし、その上、ギャラリートークで画の鑑賞の手引きになるお話を
聞くこともありますから、関心の高い画家です。
フジタを演じたのは、オダギリジョー。フランス語の猛特訓を受けたそうですが
映画の半分を占めるフランス語は素晴らしかったです。
5番目の妻になったのは、中谷美紀。乳白色の横顔のうつくしさにびっくり。
映画の画面は全体に暗く、音楽もほとんど流れない。物語性もなく、難解でしたが
映像詩という感覚で見ました。
フジタが好き、小栗康平監督が好き・・・と言う人には、おススメしますが、
誰にでも・・・という映画ではないかもしれません。
東近美では、今、特集「藤田嗣治、全所蔵作品展示」 を行っていて、
全作品25点と特別出品1点を 12月13日まで展示しています。
シニアは無料でした。
11月9日 映画 「愛と哀しみのボレロ」 を見ました。
10月17日~11月13日 4週間限定のロードショー
YEBISU GARDEN CINEMA (恵比寿)
「ボレロ」は大好きな曲目なので、映画も是非見たかったのです。
1930年代から、1960年代にわたり、パリ、ニューヨーク、モスクワ、
ベルリンを中心とする2世代4つの家族の人生を描いています。
モデルとなっている人物がスゴイ!
ルドルフ・ヌレエフ、ヘルベルト・フォン・カラヤン、エディット・ピアフ、
グレン・ミラー・・・・超有名な芸術家ばかり。
第二次世界大戦をはさみ夫々困難を潜り抜けてきた彼らたち、
作中の親子を同じ俳優が一人二役で演技していたり、
外人の顔が似ていて、同じような顔がいっぱいいて、
3時間の映画でしたが、わからないところが多かったです。
クライマックスのフランスのチャリティー公演で一堂に集結したようでした。
最後のバレエのボレロはとにかく素晴らしかったです。
もう一度、そこだけ見たい気持ちです。
「ジョルジュ・ドンによるボレロの振り付け」は、日本で初めて、
パフォーマンスとしての知的財産権を獲得しており、許可なく
この振り付けで踊ることは許されないのだそうです。
8月に見た映画・演劇・音楽などをご紹介します。
ニューシネマ歌舞伎 「三人吉三」
シネマ歌舞伎と言うのは、歌舞伎の舞台を撮影し、映画館で上映するものです。
昨年6月、渋谷シアターコクーンで上映されたものを、映画館で見たのです。
節分の夜、同じ「吉三」の名を持つ三人の盗賊が出会い、義兄弟の契りを結ぶのです。
僧侶くずれの和尚吉三(中村勘九郎)、女として育てられた振袖姿のお嬢吉三(中村
七之助)、浪人のお坊吉三(尾上松や)。がむしゃらに命を賭けて生きる三人。
若手三人のエネルギーがスクリーン上で暴れまわって、迫力満点でした。
一緒に行った友達たちは、七之助フアンが多くて、その美しさにホレボレしたようでした。
フィナーレは桜吹雪 七之助 松也 勘九郎 HPより
迫力があったから ★★★★☆
ジュニア・フィルハーモニック・オーケストラ
8月9日 東京芸術劇場で、ジュニアフィルの演奏会がありました。
ジュニア・フィル・オーケストラとは、ある商社が 音楽を楽しむ子ども達の
すそ野を広げるために、次世代の人材育成に協力している団体です。
年に数回コンサートがあり、小学生~大学生まで住む地域も学校も
異なる男女が集まって、純粋に、真剣に音楽にとりくんでいる若い姿が
見受けられました。
ヨハン・シュトラウスⅡの「皇帝円舞曲」
ラヴェルのラ・ヴァルス などでした。
これは、サントリーホールでしょう HPより
10月24日に、「秋の名曲コンサート」が、第一生命ホールで
行われるようです。
映画、「春琴抄 お琴と佐助」 「お遊さま」
小説を、観る。「文豪作品が原作の映画特集」の第二回目は
谷崎純一郎の作品でした。
「春琴抄」は、80年前(1935年)の白黒映画。
田中絹代と高田浩吉の主演でしたが、何しろ古いので、霧がかかったような
映像。声も早口で、はっきり聞こえない。場面が時々切れたり、暗くなったりで
イマイチ物語に没頭できませんでした。
原作を読んで行ったけど、映画はそれを越えてはいませんでした。ザンネン!
「お遊さま」の原作は、「蘆刈」で、これは65年前の白黒映画。
田中絹代、乙羽信子でしたが、新劇を見ているような感じで、やはりザンネン!
画面が古すぎて ★★☆☆☆
「恋におちたシェイクスピア」 借りてきたDVD
渡辺祥子さんが、「迷えるあなたのために」と、映画をいくつか紹介してくれた
中で、歴史好き向きにと、この映画を推薦してくれました。
芝居好きの娘が、若き日の劇作家シェイクスピアと恋仲になる様子を
通して、英国エリザベス王朝を見せてくれました。
当時の室内や街並み、人々の佇まいはすばらしいと思いましたが、
シェイクスピアの台詞の意味がよく理解できなかったのですが、
「それは、シェイクスピアの作品に出てくる言葉で、読んで、理解してないと
無理だよ」…と、夫に言われてしまいました。
エリザベス1世は、見事なほど似てましたネ。
難しすぎて ★★★☆☆