ラサに近づくにつれ、タルチョやチベット族の民家・集落が目立つようになる。人々は牧畜や農作業に勤しみ、子供たちはそのまわりをはしゃぎまわっている。のどかな風景が続く。そして列車は徐々にスピードを落とし、ラサ川の鉄橋を渡ると間もなく終点のラサ。19時50分、列車は定刻より10分早くラサ駅へ到着。標高は3,650M。北京から2泊3日の長旅も無事終了。移り変わる車窓、ダイナミックな景色そして快適な車内装備が長時間乗車も飽きさせない。長いようで短いように感じられた今回の乗車だった。
荷物をまとめてホームへ降り立つ。駅は想像以上に大きく近代的。
余談で、北京からの鉄道の乗務員30名は、到着後はラサの寮に泊まり、翌朝の列車で折り返し北京まで再び乗務するそうで、なかなか過酷な勤務だ。
立派な駅の建物と広い道路を後にしながら、車で市内のホテルへ向う。駅から市内までは車で15分程度。この時期のラサの日没は午後9時過ぎ。まだ明るい。市街に近づくにつれ、小高い丘にそびえ立つポタラ宮が見えてくる。ラサへ来たことを実感する瞬間。