業務日誌

旅行会社に勤めていた30代男の雑記・業務日誌

農業体験

2008-06-28 | Weblog
先月は熊本の田舎の親の実家に帰省して、農作業の手伝い。農家にとっては最も忙しい時期に入る農繁期。苗床作り、大麦の刈入れ、蜂蜜取り、とあらゆる作業を手伝い、体験した。農家の朝は早い。毎日5時半には起床。特に苗床作りの一連の作業は人手もいって大変は重労働。蜂蜜は帽子と網を被り、厚手の服や手袋をまとい巣箱を取り出し、ナイフで蜜のフタを切り落とし、遠心分離機にかけて蜜を出す・・・そんな作業の手伝い。完全防備なので刺されないと分かっていても耳の傍でブンブンという羽の音には恐怖を感じるが、蜂の習性の話を聞きながらの作業は蜜蜂の神秘に触れる瞬間でもある。田んぼでは、暑さと日焼け対策に麦藁帽子に長袖姿、首にはタオルを巻いて重装備。裸足で泥水に入っての作業はとてもきつい。予想以上に土って重いもんだ。何もかもが初めての体験で、新鮮で興味深かったのと同時に、機械化といっても手作業に頼らざるを得ない部分もあり、農業の大変さを身をもって感じた。米作りに手間隙かけてもほとんどカネにならず、麦も厳しい。外国産の安全性が疑問視されている中、もっと国産の価値が上がってもいいのに、と思うのだが、減反やなんやらでそう単純な話ではないらしい。いいものを作っているのに。蜂蜜は純度100%。本当に良いものは高く買ってもらえるのだ。納屋にはツバメがいくつも巣をかけ子育て中。いかにも田舎らしい風景。高台からは黄金に輝く麦畑を見下ろせ、のどかな風景が広がる。小麦の刈入れが終る6月、苗が育ち、本格的な田植えシーズンを迎える。
農業には多少の憧れと興味があったが、現実を知る貴重な体験だったと思う。作物にもよるが農業もアイデア次第で決して暗い将来ばかりではないということ。
また、全国でも高齢化や後継者不足等で田畑や棚田が荒れたり減ったりしているようだが、例えば自治体が動いたりで、もっと都会の人をいかせないかと思う。意外にも関心は高いのでは、と思うのだが・・・。

はやぶさ

2008-06-16 | 
寝台特急「はやぶさ/富士」は、門司へ到着。
この駅での停車時間は長めで、はやぶさ・富士の客車の分割と機関車の交換が行われる。
ここでもホームへ降りて見学。
一連の作業が終ると、「はやぶさ」が先に門司駅を発車する。ドアが閉まり、だんだん「富士」が離れていく様子を6号車の最後部から眺めていた。
ここで気付いたこと、鉄ちゃんの多くが門司で下車か、「富士」に乗っていたこと。
さっきまで撮っていた人たちの8割方が門司駅ではやぶさを見送っていた。
今度は富士に機関車が連結されるのを撮影するのだろうか。

さて、2号車の個室へと戻った。
あらためて見てみると、ソロの方は割と埋まっているようだったが、B寝台は寂しいくらいにガラガラだった。途中乗車の客もほとんどいない様子。

列車は途中、赤間駅で運転停車。
JR九州の特急列車「ソニック」が脇を追い越していった。
時刻表を見てみると、「ソニック」は小倉を「はやぶさ」よりあとに出発して、博多には先に到着する。

博多を過ぎ、終点熊本までラストスパート。
車窓からは、いたるところで、九州新幹線の工事現場が目に付く。
熊本に到着する頃には、A寝台の利用者も3室のみになっていた。

機関車交換風景

2008-06-15 | 
本州側は直流、九州側は交流と、異なる電化区間を走るため、下関駅で機関車の交換が行われる。
下関~門司間で直流から交流へと変わるため、両方に対応可能な機関車がこの区間を牽引する。この機関車にははやぶさ・富士のヘッドマークは付けられていない。
そして、門司駅到着後、今度は交流の機関車へと付替えが行われる。この機関車にははやぶさのヘッドマークが前方・後方ともに付けられている。

寝台特急はやぶさ

2008-06-14 | 
寝台特急「はやぶさ/富士」は、下関に到着(8:32)。

この先関門トンネルを通る為、ここで機関車の交換作業が行われる。
交換風景を見学しようとホームへ降りると、手にカメラやビデオを持った乗客が皆一目散に先頭の機関車向ってダッシュするではないか。自分もついつられて機関車の方へ小走りに。総勢20人くらいだろうか、鉄ちゃんらしき人たちはそれぞれが思い思いに機関車交換の様子を必死に撮影していた。まさに一大イベント。その様子をみているだけでも楽しい。
さて、ブルーの機関車は切り離され、赤い機関車が遠方よりやってきて、ブルーの客車に連結される。一連の作業が終り、撮影が終ると、皆1号車や2号車の乗降口から次々に列車へ乗り込んでいく。
へ~、こんなにもたくさんの鉄ちゃんたちが乗っていたなんて、ちょっとビックリだった。中には鉄子もいた。皆一人旅のようだった。

あわただしく下関での”イベント”が終り、列車は関門トンネルを通り、次の停車駅門司へ。






寝台特急はやぶさ

2008-06-09 | 
翌朝、目が覚めたのは列車が三原駅を過ぎた頃だった。
外はどんよりと薄暗い。
山陽路ののどかな田園風景の中を列車は最初の停車駅、広島へと向っていた。

岩国(6:00頃)を過ぎた頃から列車は海沿いを走る。
海は朝日に照らされてキラキラと輝き始める。
穏やかな安芸灘の風景が何とも美しい。
A寝台の窓は海側なので室内からそんな風景を眺められる。
B寝台ソロやB寝台の窓は山側になるので、通路の窓からでないと海の景色を見ることができない。

徳山(6:53着)からは、車内販売が始まる。販売は車両前より1号車から。
A寝台の乗客もほとんどが何かを買っているようだ。
駅弁も楽しみのひとつ。朝食に穴子飯を買う。
個室寝台で車窓を楽しみながらゆっくりと駅弁を食べる。
ある種の贅沢・・・。
あー、旅をしてるなぁー、と感じる瞬間・・・。



はやぶさ号乗車

2008-06-08 | 
ブルートレイン、という言葉の響きはなかなか素敵。

機関車に牽引されて走る姿は重厚な面持ちがあった。
ブルーな車体が旅情をそそる。

列車は暗闇を西へ向けて突っ走る。


久しぶりに会った知人とスペイン料理の食事をした後、その足で一人JR名古屋駅へ向った。
「はやぶさ/富士」号の発車する4番ホームはひっそりとしていた。ホーム上部の電光の乗車位置表示版には表示も出ていなくて、2号車乗車位置も正確にわからなかった。
列車がホームに進入。「富士」との併結の為意外にも長編成。先頭へと急ぐ。
ざっと見まわしたところ、乗車したのは2号車に自分を含めて2人、全体でも5~6人くらいといったところ。名古屋から乗る客は予想以上に少なかった。
次に岐阜から乗る乗客は0人?だった。A寝台の乗車はこの時点で半分以上が空室であった。
部屋の明かりを全て消してカーテンを全開し、ひたすらボーッと窓の外を眺めていた。
京都と大阪に停まり客を乗せていく。深夜の発車にもかかわらずそこそこの乗車があって、A寝台2号車は満室になったようだ。それにしても開放式のB寝台にいたって下段がほんの少しうまっている程度。まさに空気しか運んでいないようなありさまだった。
大阪を出てしばらくして眠りについた。

A寝台個室

2008-06-07 | 
はやぶさ号のA寝台個室(シングルデラックス)。

車両は古くて狭くてよく揺れる。室内の洗面施設も使い勝手が悪い。が、天井は高く、プライベート空間は確保され、窓は海側にあり瀬戸内の朝の風景が楽しめる。ハード面では少々不満が残るが利用価値は有りと思う。

フルートレインのヘッドマークが入ったフェイスタオルは持ち帰れる。
どうせなら、歯ブラシや髭剃りやくしといったビジネスホテルにはあるような備品もあれば、よりよいと思うのだが。
又、室内にはペーパータオルと石鹸、スリッパ、コップは常備されていた。

以前に乗った「日本海」のA寝台個室とは料金は同じだが部屋のタイプは異なっている。
室内は広く居住性もよく、ハード面は古いながらもそこそこよかった印象。しかも同じ車両にあるシャワー室を無料で利用できる・・・。それに比べると「はやぶさ」の方は、かなり見劣りする。A寝台車両としては「はやぶさ」の方が一番歴史が古いのだろう。


はやぶさ号

2008-06-06 | 
先月、寝台特急「はやぶさ」号に名古屋から熊本まで乗車した。

廃止がどんどん進むブルートレイン。「はやぶさ/富士」号も間もなく廃止の運命にあるようだ。
飛行機や新幹線・高速バスより料金は高く、時間もかかる。夜出て朝着く時間的メリットもあまりなくなってきている。その上車両は老朽化が著しい・・・。
北海道へ向う寝台列車は元気なのに、西へ向う寝台列車はどんどん消えていく。

出発の2日前に駅の窓口で寝台券を購入。A寝台のシングルデラックス。残席は2席。
部屋番号にはこだわりがあって、どうしても偶数番号の指定が欲しかった。九州へ向う場合は偶数番号の個室が、席が進行方向に向っているからだ。奇数は進行方向に逆向きになる。番号は発券してみないと分からない、と駅の係員に言われたが、2席とも出してくれて、片方は偶数番号だったので即購入。

名古屋22:47発/熊本11:49着。

目的地に着くまでの移動を楽しむ、ってこともなかなか素敵なことだと思う。