無名会

連 句 で 遊 ぼ う!
楽しくなければ連句ではないよね。

無名会6月

2009-07-14 21:42:26 | Weblog
無名会6月2009年7月15日発行
イワカガミ後ろにゴゼンタチバナ(秋田駒ヶ岳にて)


二句表「薔薇を切る」
膝送り

  薔薇を切る鋏の音や雨催          古谷禎子
   庭のアーチの蜘蛛の圍に粒        玉木 裕
ウラ
  図書館に新刊本を選びいて         古賀直子
   斜交に見る秋の峰々           宮澤佳子
  ゆっくりと顔のぞかせる赤い月       星 明子
   だらだら祭り集ふ群衆          峯田政志
  Gパンの女子学生がお茶席に          佳子
   実はお燗の尻もよく知り        おおた六魚
ナオ
  ゆるやかに老いてこのまま恋こがれ        祐
   凍て月を背に指輪手渡す           禎子
  片しぐれ一つ目小僧の長い舌          藤子
   ぎりしゃ神話の旅は大詰           直子
  莫逆の友は見えざりわびしかり         政志
   ユニフォーム良し記録達成          明子
ナウ
  鐘の音花を揺らして品川寺(ほんせんじ)    六魚
   子犬連れ出しはしゃぐ野遊び         佳子

         6月6日ベルブ永山公民館

ハンゲショウ、雨に濡れてる

二句表  「雨の夏至」
祐捌き
       
  ゆったりと今日のはじまる雨の夏至      玉木 祐
   窓より入りし早乙女の唄          宮澤佳子 

  白熱のライブ会場揺るがして         星 明子
   枡の新酒をちびちびと嘗め        おおた六魚
  早戸出の有明の月かたぶきぬ         藤尾 薫
   子規忌の寺に石は饒舌              魚
  大広間喪服いならぶ通夜の席            明
   きらり涙の横顔に惚れ              佳
ナオ
  ベッドには玩具もそっとしのばせて         魚
   猫の尻尾にふれる寒月              魚
  今流行る白い鯛焼き長い列             祐
   定額給付話題沸騰                明
  旭山動物園へ飛び立ちて              佳
   スニーカーでも痛む腰痛             佳
ナウ
  流麗に花びら受けて舞扇              薫
   太鼓の響く佐保姫の庭             執筆

     2009年6月21日 於 関戸公民館


ミヤマウスユキソウ
(ウスユキソウの中で一番エーデルワイズに似ているそうです。秋田駒ヶ岳にて)

二句表「桜桃忌」
膝送り

  恥をかき生きてこしかた桜桃忌        藤尾 薫
   人去りしあと鳴くほととぎす        玉木 祐

  遊園地めぐる木馬のきりもなし       おおた六魚
   鯖雲流る野の帰り道            星 明子
  香りよし松茸ご飯月見膳           宮澤佳子
   きちきち飛蝗追う子供たち         藤尾 薫
  油絵の朱ビュッフェの昆虫             祐
   額縁ショーの足のびやかに            六
ナオ
  入れあげて外八文字劫火燃ゆ            明
   凍月のもとしばし調弦              祐
  襟巻きをまいてバス待つロータリー         薫
   暇さえあれば連句指折り             佳
  解散の時期をにらんで名宰相            六
   お笑い界に拓く新境               明
ナウ
  チンドンも花吹雪うけ仲間入り           佳
   テニススコートひららのどらか         執筆

      2009年6月21日 於 関戸公民館



二句表「「仔猫の歯」」
膝送り

  抜け落ちてすでに仔猫の獣の歯    玉木  祐
   皆で囲む皿の独活和        星  明子
 ウ
  草野球夕刊配達見もせずに      おおた六魚
   夏シャツの背ちょっといからせ   古賀 直子
  その椅子は空きしままなり旱梅雨   山田 藤子
   躁鬱病で躁の只中         藤尾  薫
  鍵盤を優しくたたき月今宵      宮澤 佳子
   愛の羽根つけ佳人悠揚       峯田 政志
 ナオ
  そぞろ寒同じ電車に乗り合わせ        明
   ひょんなことからついに子をなし      祐
  なにもかも寝酒のせいよ俺のせい       直
   冬の月見る片あぐらして          藤
  バチカンの厨に鍋を振る爺          六
   紫煙一筋風に吹かれて           佳
 ナウ
  ゆったりと潮入り川に花の帯         政
   春雨の中櫂を操る             明


 2009年5月2日 於 関戸公民館