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齋藤行と仲間たち「木管三重奏の夕べ」

2016-03-29 | コンサート&ライヴ

クラリネット奏者の齋藤行氏が毎年開催している「木管三重奏の夕べ」のお知らせです。今年で31回目(!)になります。

かなっくホールは東神奈川駅直結で大変便利です。

フランス近代の作曲家の作品を中心に、毎回取り上げているモーツァルトのオリジナル編曲版など、木管三重奏の響きを堪能できることでしょう。

チケットは上記チラシの連絡先へ、または当日かなっくホール受付で。

※齋藤行氏の吹奏楽編曲作品はこちら

(2016.03.29)

 


アンサンブル市川第31回定期演奏会ほか

2016-02-16 | コンサート&ライヴ

最近行った演奏会から3つ。

まずはアンサンブル市川の第31回定期演奏会

開演10分前に会場に到着したのですが、すでにプログラム完売。いつものように2階席に行くとびっくりするくらいのお客さんで埋まっています。後で聞いたところ、1000部用意したプログラムに楽屋の予備を追加しても足りなかったそうですからすごい動員数です。それだけ地域に愛され、かつお客さんを満足させるレベルを維持しているということ。うらやましい。

メンバーの皆さんが立春らしい明るくカラフルな衣装でステージに登場。プログラムがなかったので曲順がわからなかったのですが、いきなり「木星」でスタート!

オープニングに「木星」って(笑) 並みのバンドならメインでしょう。

以下、「チャップリン・タイムス」「主よ人の望みの喜びを」「アラジン・セレクション」「グレンミラー・メドレー」と、バッハからディズニーまで幅広い選曲。「とにかくやりたい曲やるからお客さんも楽しんでね!」という感じですか(笑)。

いつもよりやや硬さも感じましたが、満席のホールに皆さん少し緊張したのかな?でもどっしりとした全体のサウンドや音楽づくりはさすが。

後半は一転してバーンスタイン一色。

「キャンディード」に続いて今回のメイン「ウエスト・サイド物語よりシンフォニック・ダンス」へ。

アンサンブルやバランスが難しく、ラテンやジャズの「ノリ」も必要で、金管(特にトランペット)は相当なスタミナも要求されるこの曲をかなりのレベルで聴かせてくれました。

アンコールは「シンフォニック・ダンス」に含まれていない「アメリカ」と「トゥナイト」(だったかな?)、そしていつもの「ギャロップ」で幕。

還暦と古希を迎えるお二人のクラリネット奏者の方へのちゃんちゃんこ(?)も楽しく暖かい演出でした。

次回の第32回定期演奏会のメインはオルフの「カルミナ・ブラーナ」だそうで、「ぜひ合唱付きで!」とお願いしてきましたが如何に(笑)。

 

続いては青山学院大学OB吹奏楽団第22回定期演奏会

知人でクラリネット奏者の齋藤行氏が編曲・指揮をされているバンドです。

クラシックのアレンジ作品が中心で、最近ではチャイコフスキーの「交響曲第2番」、ドヴォルザークの「交響曲第7番」、ブラームスの「ピアノ四重奏曲第1番」(いずれも全曲)などを演奏しています。

また今回は前半にイギリスの吹奏楽オリジナル作品が組まれていましたが、ホルストの「ハマースミス」などあまり他の団体が取り上げない曲を聴けるのも楽しみの一つです。

特筆すべきは、時おり弦楽器かと思うような深い響きのサウンド(これは指揮者自身の編曲によるところが大きいと思います)。そして何より「音楽」が大切にされている演奏

ぜひ一度お聴きになっていただければと思います(次回は2017年2月25日)。

当日は朝から「春一番」が吹き荒れるあいにくの空模様でしたが、後半のシューマンを聴き終えて外へ出ると、嘘のような暖かく爽やかな天気。まさしく「春」のような穏やかさでした。

※齋藤行氏の編曲作品はこちらをごらんください。

 

最後は柏ウインド・シンフォニー ニューイヤーコンサート2016

こちらはアンサンブル市川や青山学院大学OB吹奏楽団とはうってかわって小人数で活躍しているバンドです。

初めて演奏会にうかがったのですが、木管13人、金管5人(トランペットは1人、ホルンなし)、打楽器3人の21人という編成ながら、それを感じさせない意欲的なプログラム、そしてメンバーひとりひとりの真剣さと熱意が伝わってくるステージでした。

あの編成でこれだけの曲を演奏するとなると、皆さん相当な練習と工夫、そして情熱が必要なことでしょう。本当に音楽が、楽器が、吹奏楽が好きなんだと思います。「柏で、本気で、音楽を。」というスローガンがぴったりです。

県のコンクールで3年連続理事長賞(1位)を受賞しているというのもうなずけます。

これで小編成の長所を生かした透明なサウンドやアンサンブルに磨きがかかれば、さらに魅力的なバンドになることでしょう。今後も注目です。

 

続けて3団体の演奏会を聴きましたが、それぞれにバンドのカラーや方向性がはっきりしていました。

「こういうバンドにしたい」「こういう音楽をしたい」というものをしっかり持っているかどうか。

やはりそれがいちばん大切ではないかとあらためて思った次第です。

(2016.02.16)

 

 

 

 

 

 

 


リエゾン サクソフォン アンサンブル

2015-12-05 | コンサート&ライヴ

何回か共演させていただいたサクソフォン奏者の瀬川香織さんから招待されて「リエゾン サクソフォン アンサンブル」の第5回定期演奏会に行きました。

◆第3回定期演奏会を聴いて以来3年ぶりです。

 

全曲が近代のクラシックからのアレンジ作品で、前半がフランス・後半が北欧という明快なプログラム。

コンサート全曲を聴き終えて思ったのは、やはりサクソフォンというのはソロからオーケストラまで実にうまく取りこんで、それを自分の色で表現できる楽器なんだなあ、ということです。

「ラ・ペリのファンファーレ」は原曲の金管楽器の輝かしさを少しマットに柔らかくしつつ、お洒落な雰囲気と一体感のある響き。

「小組曲」は、ソロはオーケストラ(編曲)の、トゥッティではピアノ(原曲)の、それぞれの演奏を思わせ、その二つが交互に現れてくるように聴こえました。

他の曲もサクソフォンの音色によく合った編曲と演奏になっていてとてもいい演奏会だったと思います。

※強いて言えばアンコールの「月の光」は、ピアノに慣れた耳には「はかなくも透き通った月」というよりも「スーパームーン」(笑)みたいに感じてちょっとイメージが違いましたが、これはその人の好みですので。

今度はフランスものならシャブリエ、それからバッハなんかも聴いてみたいです。

 

◆CDも発売中(客演の北村源三さんのカッチーニも素晴らしい!)

(2015.11.04)


東関東吹奏楽コンクール小学校の部

2015-09-14 | コンサート&ライヴ

お手伝いさせていただいている小学校2校が出場する「東関東吹奏楽コンクール小学校の部」を聴きに行きました。(9/13 千葉県文化会館)

◆すっきりと綺麗なプログラム

 

丸一日かけて全30校を聴きましたが、あらためていまの小学生の演奏能力の高さには脱帽です。合奏だけでなくソロも上手い。音だけ聴いたらとても小学生とは思えません。

そんな中で特に印象に残った学校をいくつか。

まずは1番の茨城県代表水戸市立三の丸小学校(喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション)。演奏開始時間が9:50でしたらから、おそらくまだ夜も明けないうちから準備練習をして臨んだと思われます。子どもたちのコンディションやホールの空気も温まらないうちにトップで演奏するというのは大変なことですが、それを感じさせない快演でした。ピッコロやクラリネットのソロも美しく、後半の盛り上がりも躍動感があり爽快。まるでコンサートの幕開けのような素晴らしい演奏だったと思います。

4番の千葉県代表柏市立酒井根東小学校(マカーム・ダンス)は音程、リズム、ハーモニー、バランスなど細かいところまで練り上げられた完成度の高い演奏。クラリネットなど木管楽器が充実した豊かな響きです。大人顔負けのサクソフォンのソロ(名演!)もあり、インパクトと緊張感のある見事な演奏でした。

15番の千葉県代表船橋市立高根東小学校(鳥之石楠船神~吹奏楽と打楽器群のための神話)は各楽器が非常によくブレンドされたバランスのよい響きで、アンサンブルにも隙がありません。曲名どおり打楽器パートの活躍には目が点。驚くべきテクニックです。最後に向かって駆け抜けるようなラストは思わず興奮してしまいました。

21番の千葉県代表柏市立第二小学校(百花夢想~凛と咲く紅の花の如く)は堂々とした骨太の響きと音楽。ピッコロやフルートのソロもよく、打楽器パートもとても上手い。そしてスケールがありながら強奏でもバランスを崩すことがなく、先生の推進力のある指揮と相まって最後まで非常に安定した演奏でした。

 

そして審査の結果、上記の酒井根東小学校高根東小学校の2校が東日本大会(10月に札幌で開催)に東関東代表として選ばれました。おめでとうございます。

 

残念だったのは茨城県代表として参加するはずだった常総市立水海道小学校が出場辞退となったこと。学校が避難所となり、メンバーの中にも被災された家庭があるということで止むを得ないとはいえ、先生や子どもたちはさぞかし無念であろうと思います。8月の茨城県大会が鳥肌モノの演奏でしたので、出場していればおそらく代表校争いに加わっていたことでしょう。東関東吹奏楽連盟は水海道小学校の演奏の機会を設けることを検討しているそうですが、ぜひ実現して欲しいと思います。

 

なお今日のコンクールを聴いて疑問に思ったことをひとつ(あくまでも個人の感想です)。

編成や曲に応じた音量を越えて、「こんなに大きな音で演奏しなければいけないのだろうか?」と思う学校が多かったことです。特に打楽器は強打に思わず耳をふさぎたくなった学校もありました。楽器をしっかり鳴らすことや迫力、ダイナミクスも確かに必要ですが、せっかくここまで小学生のレベルが上がっているのですから、コントロールの効いた「f」や美しくやわらかい「p」の響きが聴けるといいなあと思いました。

(2015.09.13)

 

 

 

 


小澤征爾&ボストン交響楽団 1978来日公演 「ハンガリー行進曲」 (ライブ録音あり)

2015-09-01 | コンサート&ライヴ

今日は小澤征爾さんの80歳の誕生日。現在開催中の「セイジ・オザワ松本フェスティバル」ではバースデー・コンサートも開催されます。先日、怪我のため予定されていたオペラの指揮を降板、というニュースもあって心配していましたが、今日は元気な指揮姿を見せてほしいものです。

さて、自分にとって生涯忘れられないコンサートがあります。それは1978年3月、小澤さんがボストン交響楽団を率いて初めての日本公演をした時の東京文化会館での演奏会。

◆当日のプログラム

自分は大学2年生。学内のオケに入っている先輩から「小澤征爾とボストン響が来るんだよ!聴きに行かない!?」と誘われ、必死で稼いだバイト代をつぎ込んで(確か2階のB席で7000円でした)チケットを買ったのです。

それまでオケを生で聴いたのは1回だけ。もはや伝説となっている名番組「オーケストラがやってきた」の公開収録でしたから、世界の超一流オケを聴くのは初めてで、本当にわくわくしていました。

山本直純さんの本も面白かった!イラストは山藤章二画伯!

 

そして1978年3月16日、上野の東京文化会館大ホールは満席。19時開演。

プログラムは

スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲

マルタン:7つの管楽器、ティムパニー、打楽器、弦楽のための協奏曲

ベルリオーズ:幻想交響曲

最初のスメタナから颯爽としたテンポで美しく響きわたるオケの音に感激。続くマルタンは明るく品のある管楽器の音色と切れのいいリズムが実にかっこいい。休憩をはさんでいよいよメインの「幻想交響曲」へ。これがもう圧倒的な名演!聴きながら何回背中に電流が走ったことか。特に感激したのはボストン響の金管楽器セクション。明るく肌理の細かい響きと完璧なバランスとアンサンブルには鳥肌が立ちっぱなしでした。そして4楽章から5楽章への盛り上がり、コーダに向かって一気呵成に進んで行くさまは興奮もので、今でも最後の輝くような音が耳に残っています。

なお、奇跡的に当時NHKが放送した録画がYoutubeで見られますので、ご覧になってください→こちら

 

では熱狂的な拍手に答えての「ハンガリー行進曲」をお聴きください。会場中が熱気に包まれていました。

ベルリオーズ:「ハンガリー行進曲」(1週間後にNHK-FMで放送されたもの)


今回あらためてプログラムのメンバー表を見ていたら、トランペットにRolf Smedvigの名前が!自分がいちばん好きなトランペット奏者で、エンパイヤ・ブラスも何回か聴きに行きましたが、この時ステージにいたとは!。。。残念ながら先日若くして亡くなられましたが、彼の音と演奏は大好きでした。ご冥福をお祈りします。

(2015.09.01)