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印象派 モネからアメリカへ(ウスター美術館蔵)

2024-02-01 | アート&クラフト
◆都美術館で開催中 → 公式サイト

先月上野の森美術館で「モネ 連作の情景」を見たばかりですが、今度はモネたちの印象派がアメリカやヨーロッパ各国でどう広がったか?をテーマにした展覧会です。

フランス印象派の作品は少なめですがモリゾやカサットなどもあり、モネもなかなかいい「睡蓮」でした。

◆モネ「睡蓮」1908

ヨーロッパやアメリカの作品では初めて見る画家も多かったですが、「これはたしかに印象派のタッチと色」「ホイッスラーやサージェントがこんな絵を?」「この絵カイユボットの描いた雨の街にそっくり」などその影響の大きさを感じさせました。藤島武二といった日本人の作家の作品も10点(いずれも日本の美術館蔵)ありました。


◆ソーン「オパール」

◆グリーンウッド「リンゴ園」

◆黒田清輝「落ち葉」

アメリカの作家フランク・ウェストン・ベンソンは初めて見たのですがけっこう気に入りました。どことなくモネの「日傘をさす女」を思わせます。


◆ベンソン「ナタリー」

今年は第1回印象派展から150年ということですが、その革新性は当時相当なインパクトを持って伝えられたのだなということがよくわかりました。


さて都美術館では「東京芸大卒業制作展」も開催中で、絵画、彫刻、デザイン、工芸、建築、先端芸術表現などあらゆるアートが所狭し並んでいました。ここから新しい才能を見つけられたら楽しいです。







(2024.01.31)

キース・へリング展

2024-02-01 | アート&クラフト
◆森アーツセンターギャラリーにて開催中 → 公式サイト

キース・へリングは今までいろいろな展覧会の中の1作品としては見ていましたが単独でまとめて見るのは初めて。

155点の作品はシルクスクリーンやリトグラフが多いのですが、ほとんど下書き無しで描かれたチョークや絵の具の線は妙に生々しく、シンプルな作品群ながらキース・へリングの「描かずにはいられない」という思いや熱量が感じられて圧倒されました。

◆原点となった地下鉄構内でのドローイング



◆365×610㎝の巨大な舞台セット

◆好んで描いた「ドッグ」 線が素晴らしい

◆楽しい絵柄だがひとつひとつの意味を考えてしまう

◆代表的なモチーフたち

◆彼自身の頭の中?

◆アフリカ美術から影響を受けた作品 ちょっとピカソっぽい

◆実際のボディペインティングとその写真をもとにした作品

◆かなりの大きさで迫ってきます

彼は日本も好きだったようで、来日の際に大きな「招き猫」の全身にペイントした作品があり、かなりのインパクトでした(残念ながら撮影不可)。

彼はその2年後に31歳という若さで亡くなったのですが、まさに一気に駆け抜けた天才だったんですね。もう少しその先を見てみたかった。

(2024.01.31)

「和食~日本の自然、人々の知恵」展

2023-12-27 | アート&クラフト
国立科学博物館で開催中の「和食」展

予備知識なしで行ったのですがかなり面白い内容でした。

和食の基本である「水」の違い(外国と日本、日本の各地)から始まって、食材の種類、日本独自の発酵技術による醤油・味噌・日本酒、海藻の利用、日本の各時代で食べられていたもの、最新の技術など盛りだくさんでした。

◆日本各地の「水」の違い

◆代表的なキノコ

◆こちらは毒キノコ

◆野菜が伝来した時代 レタスが奈良平安時代とは!

◆日本各地の大根 こんなにあるとは知らなかった


◆食用にされている魚たち

◆マグロの模型 違いがよくわかります

◆醤油にもいろいろ

◆織田信長の饗応膳 徳川家康をもてなした時のもの

◆江戸時代の屋台寿司

◆鰻のかば焼きの原型 なるほど!

◆日本各地の雑煮

◆人工ふ化させた鰻の幼生

他にも漫画「サザエさん」に出てくる食事場面の再現などもあり「あったあった」と懐かしく見ているとあっという間に2時間。お腹がすきました。ミュージアムショップも楽しいものが多かったです。これはなかなかいい企画と展示だと思います。

◆国立科学博物館のシンボル

(2023.12.26)


「モネ 連作の情景」展

2023-12-19 | アート&クラフト
上野の森美術館で開催中の「モネ 連作の情景」展に行きました。

◆紅葉も少し残る上野の森美術館

モネ単独の展覧会に行くのはは2014年の「モネ、風景を見る眼」展、2015年の「モネ展」以来です。

印象派展以前の作品から晩年の「睡蓮」の連作までとてもうまく構成してあり、各国の美術館から選んだ作品も非常によく考えられていると思いました。作品は全てモネの油彩画で素描や彫刻は無し。関連する他の画家の作品もありません。モネ好きにはたまらないでしょう。

◆ルーヴル河岸(1867頃)

◆ヴェトゥイユの春(1880)


◆ジヴェルニーの積み藁(1884)

◆ジヴェルニーの風景、雪の効果(1886)

別々の美術館から貸し出された「クルーズ渓谷」「ウォータールー橋」「積み藁」などの連作の対比は特に印象的でした。

◆ウォータールー橋、曇り(1900)
◆ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ(1904)
◆ウォータールー橋、ロンドン、日没(1904)

 今回は11:30~の日時指定枠で入場しましたが入り口には長蛇の列で会場内もかなりの混雑。モネはちょっと離れても見たくなるのですがほとんど人の頭ばかり。ミュージアムショップは別会場で待ち時間20分の案内板を見てあきらめました。それがちょっと残念。

◆一部撮影可です

モネ展の後は近くの上野東照宮付近を散策。都心とは思えない静かでほっとできるところでした。

◆水舎門
◆大きなイチョウの樹

(2023.12.18)




福島県立美術館

2023-12-11 | アート&クラフト
福島方面に出かけた途中で福島県立美術館へ。
駅から2㎞ほどの町中ですが広く静かでいい立地にあります。
今回は常設展だけ1時間ほど鑑賞しました。


◆福島県立美術館

常設展は現在「第Ⅲ期コレクション展」で

・日本画と日本の洋画
・現代の工芸
・安齋勇雄コレクションと石原コレクション
・ワイエスとアメリカの具象絵画
・斎藤清の木版画:〈会津の冬〉シリーズほか

となっています。


◆池田遥邨「大漁」描き込みがすごい!


◆ワイエス「ガニング・ロックス」まるで生きているようでした。

◆ベン・シャーン「マルテの手記」より

ワイエスもベン・シャーンも以前茨城県立美術館で開催された展覧会にも行きましたがとても好きな作家です。

◆斎藤清「会津の冬 若松」
この版画の連作は空気感が伝わってくるようでなかなかよかったです。


◆根本裕子「野良犬」ぎょっとする作品です。

◆マリーニ「騎手」

◆レジェ「歩く花」

福島県立美術館はワイエスやベン・シャーンの作品を多く所蔵しているので展示替えのときにまた来てみたいです。


◆「庵ぐら 福島駅前店」の日本酒飲み比べセット

宿泊先近くの居酒屋さんです。お酒も料理も美味しくて満足でした。

(2023.11.31)