京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

『 夢の応挙 傑作10選』日曜美術館

2015-07-24 15:36:17 | 美術・博物館

少し遅れましたが、先日の日曜美術館 『 夢の応挙 傑作10選』です。





円山応挙、絵が上手すぎる。私はそんな感想を常々もっている絵師です。

応挙(1733-1795)は江戸時代後期に、徹底した写生で絵画に革命を起こした絵師です。





私の好きな伊藤若冲より人気を誇り、俳人で絵師の与謝蕪村を友にし、弟子には奇想天外な長沢芦雪がいます。
当時は絵手本をもとに描いていた時代でしたが、応挙は実物を徹底的に観察し描く写生を追及します。
番組はそんな応挙の魅力を 10の傑作から探っていくというものです。

傑作選1 「龍門鯉魚図」
二幅の掛軸が対になっています。





左側は池を優雅に泳ぐ鯉、実にリアルです。





右側は滝のぼりの鯉です。





傑作選2 国宝「雪松図」
雪を被った一対の松、雄松と雌松です。
新しく降り積もった雪の輝きを金で表しています。










傑作選3 「幽霊図(お雪の幻)」
応挙も妻、お雪がモデルと言われています。
足のない幽霊を描いたのは応挙が初めてのようです。





傑作選4 「牡丹孔雀図」
鮮やかな色彩と孔雀の美しさに目を奪われます。





傑作選5 「写生図鑑(甲巻)」
応挙の写生の素晴らしさを一番感じられる作品と言えます。












傑作選6 「藤花狗子図」
小さな藤の花を丁寧に描いています。





傑作選7 「遊虎図」
香川県の金比羅宮の表書院の襖絵です。










傑作選8 「松に孔雀図」
きらびやかな金地に墨一色で描かれた襖絵です。










傑作選9「大瀑布図」
勢いよく落ちる水の勢いを表現するために、絵の下が畳について曲げられています。





傑作選10「氷図」
イギリスの大英博物館秘蔵の作品です。
下半分に斜めの線が何本か引かれた絵ですが、氷のひび割れを描いています。
恐るべき応挙です。





祇園祭後祭宵山の屏風飾り

2015-07-24 05:25:34 | 2015祇園祭

祇園祭後祭の宵山で一般公開された、商家の屏風飾りをお届けします。

「平成の祇園祭礼図屏風」(山本仁商店)





右双
社参、辻回し、山鉾巡行、くじ改め





左双
後祭、鉾曳初、日和神楽/護摩焚き、鉾建て、花傘巡行、還幸祭、神輿洗い





ミニ山鉾といけばな





無名舎(吉田家)















藤井家





「光琳百花図屏風」(奥井商店、八幡山保存会所有)
金地に春夏秋冬の花々を描いた六曲一双屏風
落款によれば天明二年(1782)、円山応挙が人のもとめに応じて尾形光琳の屏風絵を写したものだそうです。近年では久しぶりのお披露目だそうです。










源平合戦屏風





鵯(ひよどり)越の坂落とし





屋島の戦い





「紙本金地著色祇園祭礼図屏風」(京都市指定有形文化財)
著者は桃山時代の巨匠海北友松の一子、海北友雪(1598ー1677)と確認されています。
明暦年間(1598ー1677)頃の製作とされています。





(株)大日の屏風