道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

東海道新居(荒井)宿

2023年10月25日 | 歴史探索

浜名湖の西岸、湖西市新居町を訪ねた。湖西市は静岡県の西端、遠州灘に面する浜名湖畔の都市である。
浜松から電車で4つ目、JR新居駅で降りた。

「浜名湖」はもともと淡水湖だったが、室町時代の1498年「明応の大地震」で湖岸が切れ、外海と通じる汽水湖になったという。歴史的に再々大地震と大津波に遭っている土地。切れ目を「今切れ」と呼び、江戸時代に橋はなく、東岸の舞坂と新居の交通は渡船に依っていた。

徳川幕府はこの地に関所を置いた。以後江戸時代を通じ、箱根と並ぶ東海道の重要な関所だった。


新居には度々車で来ているので関所見学はパス、「紀伊国屋」という旧旅籠を見学する。
この旅籠は、主人が紀州の出だったことから、紀州藩の定宿であったらしい。参勤交代の大名と家臣は関所に隣接する本陣に、町人身分のお供の人たちが宿泊したのだろう。当時何軒か有った本陣は保存も復元もされていない。
この宿の旅籠の数は25軒、紀伊国屋はその中でも5指に入る旅籠だったという。

明治7年の大火により消失した建物を再建し、その後昭和30年に廃業するまでの250年間、旅館として営業し続けたという。建物は建築当時の状態に修復されているとパンフレットに記されていた。

江戸時代のこの旅籠の名物は、鰻の蒲焼きだったらしい。

竈(おくど)
風呂場


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ブナ林の衰頽 | トップ | 新聞離れ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿