道々の枝折

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中国由来の風習と我が民俗

2023年12月30日 | 人文考察
常々古代中国人の精神構造や発想の不合理を難じて来た。
これは中国政府が尖閣列島を自国領と主張し、海警局の警備艇が日本の個人漁師の漁船を追尾する嫌がらせ映像をTVで観た時から始まった。嫌中意識というものである。
若い頃には親中だった人間が、中国嫌いになったのである。以来あれほど好きで高く評価していた中華料理を避けるようになった。

習政権の対日政策に限らず、現代中国人一般の心性の底に、淳良なものが感じられなくなったのである。
あるのは自国優先の覇権主義・排他意識・自己中心思想であるように感じられる。

そこで今年から、中国の習俗に起源のある行事や、中国の風習と習合しているらしい我が国古来の風習と伝統行事を洗い出し、一切それらを断つことにした。リベラルを自認する老生が、あろうことか国粋思想へ傾斜したのである。

いざ我が国の年中行事を検めてみると、先ず中国文化に淵源をもつ伝統行事や風習の多いことに愕いた。それほど中国伝来の習俗は、古くから国内に浸透していたということである。

隋・唐の時代に積極的に中国文化を摂取しただけでなく、その時代を遡ること800年以上も前、すなわち今から2300年以上前の弥生時代から、直接・間接に中華文明に接して来たのだから無理もない。水と同じく、文化は高きから低きに流れる。弥生時代は中国の春秋戦国の時代であり、発生した難民が朝鮮半島や日本列島を目指したのは、史実に明らかである。

先進地の文化はその地の人々と共に未開の地に一方的に流れ込む。文化的な勾配が急なら、文化の進んだ地域から遅れた地域へ、急速かつ大量に文化が伝播する。

たぶん漢字が伝えられる以前、朝鮮半島または中国本土からの人々の渡来があった度に、中国の風習や行事が直接または間接(朝鮮半島経由)に伝わり、宮廷行事や庶民の生活風習に摂り入れられていったのではないかと思う。

となると、古代中国起源の忌むべき風習や行事も、ほとんど私たちの民俗行事に同化され血肉化しているものが多いはず。今更弁別したり排除したら、悪い影響の方が多くなりそうだ。

何事も完璧に純粋化するのは犠牲を伴う。我ながら愚かな考えに囚われたものである。文化の浄化などということを願うのは、老人の妄念というものだろう。

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