わわ梅雨の合間の晴天、青葉の陰が一段と濃くなっている。
北区の〈浜北森林公園〉まで来た。訪れるのは十何年ぶりだろう。
赤松の疎林の下の草原に、ササユリが見えた。車を降りて歩いてみると、ノハラアザミも咲いていた。植栽かも知れないが、もうこの2種の花を見ただけで、往復20km走った甲斐があった。
特にササユリは、本邦1.2の上品さと美しさでないか。それだけに、自生地では年々少なくなっている。
子どもたちや孫たちと最も多く訪れた安全なアウトドア。園内の遊歩道を歩くと、時々のシーンが蘇る。フィールドアスレチックスの施設は、当市の先駆けだった。
キノコの先達と歩いて、ヌメリイグチを教えられ、味を覚えたこともあった。
老人にとって、変わらぬモノと触れる機会は、精神を賦活させる効果が大きく、薬石以上に大切である。
旧き佳きモノほど、心身を癒すものはない。