次男の運転で、掛川と菊川の両市を通過した。まず掛川市の国道150号に沿う店で買い物を済ませた。
続いて国道から北に向かう。掛川から菊川にかけて、国道150号とJR東海道線に挟まれた広大な地域には、低い丘陵が起伏し、網の目の様に道路が丘の間を縫っている。ナビなしで初めて入ったら、道迷いは必至だろう。
次男のお勧めスポットがあるということで立ち寄る。
道路の左手にイチョウの純林が現れた。整然と碁盤の目のようにイチョウが植えられている。縦横100mぐらい、1ヘクタールの広さがあるだろうか?元はギンナンを採る圃場であったらしい。根本から何本かの幹が立ち上がり、さらに枝分かれしている。幹の直径は30cm前後、樹齢は60年を超しているだろう。縦方向にも横方向にもイチョウのトンネルが続く。
イチョウは自然状態では純林を形成しない。人の手が加わって初めて、滅多にない純林が出来上がったに違いない。
イチョウには「アレロパシー(他感作用)」というものがあって、自ら分泌する化学物質で他の植物を抑制したり排除するという。確かにこの林には、下生えの笹や雑草・雑木は一切生えていなかった。イチョウに限らず、他の植物にもこの作用をもつものが幾つかある。身近なところでは、セイタカアワダチソウが知られている。
毎日の散歩道の途中の斜面に生えているニワウルシにもその作用があり、成長が並外れて速い。純林の景観を形成しつつある。
昔の顧客に、ギンナンの種を大きな平鉢に蒔いて、見事なイチョウ林の盆栽を培養している人がいた。盆栽で見たイチョウの純林を、現実に一町歩もの広さで観ることができるとは思わなかった。
今月の終わりごろから来月にかけて、華麗な黄葉を見ることができるだろう。
イチョウ林所在地【菊川市中内田】
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