てんちゃんのビックリ箱

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一乗谷 訪問 (一乗谷/永平寺バスツアー その1)

2025-02-13 10:26:54 | 旅行


一乗谷復原街並みは雪の中

 急に思い立って、福井県の一乗谷朝倉遺跡と永平寺に日帰りバスツアーで行ってきました。2回に分けて、その状況を書きます。今回は一乗谷。

 バスツアーは2月11日、2月6日頃からの日本海側の豪雪で、ネットを見ると永平寺にはかなり雪がふっていて開催を危ぶんでいた。しかし 2月10日の昼頃実施のメールが入り一安心。でも2月11日でもあるし、雪と混雑でバスが遅れないかと不安だった。

 朝 名古屋駅を8時にバスは出発。起床が6時だったのでバス内で少し寝た。滋賀県に入ってからは雪景色だったとのこと。賤ケ岳サービスエリアでトイレ休憩後、一乗谷朝倉遺跡についた。休憩がゆっくりしていたので、出発してから約3時間弱。ほぼ予定通り。

 ここは織田氏に滅ぼされた朝倉家の根拠地で、やや幅の広い谷の上流と下流に門を置いて守りを固め、その間の広大な領域を城下町として整備した。都にも憧れていて都風のいくつかの立派な庭園が整備されていた。応仁の乱後から戦国時代の織田氏に焼き討ちで滅ぼされるまで、100年間非常に栄えていた。
 その町は焼きつくされた後放置され、その後江戸時代には農地となった。近年土地改良工事を始めたところ、石組がかつての姿のまま見つかった。
 そこで発掘を始めたところ、室町戦国の遺構がごっそり見つかり、特別史跡/特別名勝として地域丸ごと国宝扱いになっている。街並みも一部復元されたが、使っていた石そのものがあり、建物の高さや作り方もきちんと類推できるので、状況を復元する復元ではなく、使用した石をそのまま使うから「復原」と呼んでいる。

 行ってみると当然ながら最初の写真のように、雪に埋もれていた。そのため廻ったのは復原街並と朝倉館跡。雪がなければ登る庭園跡にはとても行けなかった。でも逆に1時間ちょっとで廻るには、適当な量だった。もし雪の下のものが見えていたら、見たいものばっかり。

 ガイドさんがいった街並みの特徴は下記。
1.町家、ランクの異なる武士の家がきちんと整備されて作られている。
2.道および排水路の整備がなされている。
3.道は敵軍の侵入を想定して、見通しの悪い曲がった道、T字道、クランク道となっている。ただし延焼防止のための幅広い道がところどころにある。
4.町家は狭いが、ちゃんとトイレや井戸や遺構がある。なおトイレは以前からそれらしい穴があったが、ここで金隠しの出土によって日本の歴史上始めて確認された。



少し曲がった道。

 
武家の家の門  左:上級、 右:中級
(使っている柱の数が違う)

 

井戸 および 厠

 復原された遺構の中に、出土した道具、染め物屋の釜、武家の道具などが展示されていた。町家の骨組みの組立に縄を使っているなど、面白かった。



町家の構え。 上部の軒に縄固定部が見える。

 

町家内部の展示品  左:大工道具、 右:染物屋の藍釜


武家屋敷内:将棋中


街並みの1/3復元模型

 その後、朝倉館へ雪の中を歩いていった。ここは土塁と堀で囲まれていて、門だけが豊臣家が鎮魂のために寄贈したものとして、残っていた。広いエリアの雪の下に、建物そして庭の遺構があるそうだが、当然雪の下。また少し高台の庭の場所をさして、立派な遺構だしまた、そこから見下ろすと素晴らしい風景が広がっていると言われたが、もちろんお預け。



朝倉館 遠望。 門のみ。 手前は馬場、上のやや平たい所は庭園跡
(このずっと上に城跡がある)




門に近づく。堀には水面に雪が載っている
(凍ってはいないよう)

 


門の紋章  豊臣家と朝倉家
(外向きは朝倉家)



川に沿ってバスへ。
この川もかつては運河となり小舟が往来。

 朝倉家が栄えていたころは、雪が降ったとしてもきっと賑やかな人通りだっただろう。それが静かに雪の中に眠っている状況を見ることができてよかったとおおもった。

 手つかずの部分が多くこれからも発掘が計画されていることだが、確かに日本のポンペイのようだ。栄えた時代はまだ日本海側がアジアとの交易があっただけに、全容が明らかになれば国際的にとんでもない場所になるかもと思う。
 復原街並みの整備費用は6億7千万円。大阪万博のリングに340億円も使うよりも、こういったところにお金を落とすほうがよっぽど日本のためになるとおもう。


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