男女の出会いや別れと言う本来であれば最もプライベートでプライバシーな部分となる所を赤の他人で不特定多数に全てを垣間見せる。しかも、オンデマンドで見る側の都合で見たい時に観れ、SNSで遣り取りもできれば、演者は常に監視されている言葉が悪いが強制収容所である。こんな危険な家がテラスハウスである。
案の定匿名の誹謗中傷で自殺者が出てしまい、
「匿名の心無い誹謗中傷が多くの人を傷つけ、命を絶つような事態は見過ごすことはできない」と立憲民主の安住国対委員長は野党として法制化の検討を示した。一方高市早苗総務相はの記者会見で、SNS上で他者を誹謗中傷するなどした悪質な投稿者を特定しやすくする方策を検討していることを明らかにしている。
明らかに匿名の誹謗中傷を問題視した反応は当然であるが、拡大する不特定多数の繋がりの中で一方は全てをさらけ出し、一方で匿名性が守られれば必然的に起きてしまう問題であり、演じない自分を演じる素人演者のリスクだけが高くなる。
今回総務省はSNSの匿名性だけを取り上げているが、最も問題である発信する側の表現の自由は無批判に守られている気がしてならない。