藤森照幸的「心」(最年少被爆者、アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

原子爆弾と一つの葬式

2012-08-02 09:13:55 | 社会・経済

Photo

昭和三十年己斐西本町善法寺で、大量の原爆死没者の遺骨が発見された。発見されたと言うより大事に保管されていたと言うべきであろう。   なぜならば全て氏名の判別がつくもので、白木の箱に収められていた。

私が生まれ育ったのは、己斐西中町、善法寺は、己斐西本町。山陽本線と広島電鉄宮島線を隔てただけだ、その距離100m。しかし、道のりは300m位でよく末の弟を連れて境内に遊びに行った所である。私のすぐ上の姉は、昭和十九年三月三歳で肺炎にてこの世を去り、親より早く墓を建てるものでは無いの迷信から遺骨をこの寺に預けけられていた。その保管されていた場所は仏像の後ろに何段も棚があり、そこに並べられていた。命日には、お寺参りをした記憶があり、姉の遺骨と共に多くの遺骨が預けられていたのを覚えている。今思えばそれが原爆犠牲者の遺骨であったのである。              

私が小学校三年生の時、四軒隣りに、板金屋さんが越してきた。優しいご主人で、戦争中は青森の部隊に居たそうで、スキーの上手な方であった。そこにはかなり年上のお兄さんがおいでになり、私と同年の女の子が居たが、あまりにも年が離れていたので、かえって親しみ易かった。そのお兄さんは、広島二中を卒業されていたが、Photo_2 原爆の日は腹痛がひどく、当時住んでおられた三條本町の自宅で被爆されたそうである。その家が手狭に成ったので、引っ越してこられた。その家からは、善法寺が見通せた。その家族には、今一人娘さんが居られたが、学徒動員で天満町付近の建物疎開作業中に被爆し、そのまま行方がわからなかった。

その事件が起こったのは夏やすみであったから八月のことであったろう。その家族の娘さんの遺骨が見つかったと、市役所の職員が知らせてきた。その遺骨は善法寺にあったのである

今考えると、不思議でも何でもない。天満町から原子爆弾で火災が発生すれば、被災者の逃げる方向は、新己斐橋を渡り、己斐小学校に逃げるのが、一番安全な場所に逃げる方法なのだ。

かくしてその子は、己斐小学校に逃げ、誰にも見取られること無くなくなったのであろう。たた十年後に、自分の両親の元に返れる何か名前を示す物を持っていたのであろう。その日、私の父が中心になり、葬儀のお手伝いをした。町内の皆は「子供さんが両親を己斐に呼んだのだろう」と話していた事を思い出す。

因みにその女の子のお兄さんの同級生は、中島町今の平和公園辺りの建物疎開で全員即死した。

写真は二中(現、観音中学校、高等学校)の慰霊碑である。当時の作業場所を見つめるがごとく、たっている。

周りの木々で今年も多くのせみが、霊を慰めるがごとく鳴いている。  合掌。

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行政と喧嘩

2012-08-02 03:59:29 | 社会・経済

深夜になっても眠れない。

行政人は、独特な判断をするものだ。私の両目は原爆白内障である。幼児期の被爆である為に目を瞑って被爆したので、症状は軽い。今回左目の「黄班膜円穴」と言うう病気に係り、手術をした。目の中にメスを入れると「水晶体」はかならづにごり白内障が進行する。 そこで、人工レンズを入れて、問題を解決する。そうなった時、白内障は治ったと言うのかどうかで、行政と対立した。

私の言い分。 片足切断し、傷が回復したので儀足を作り、歩行練習して、歩けるようになった。この人間は、身体障害ではなくなるのか。

行政の言い分 その方は、障害者です。

私の言い分 それならば人工レンズを入れず、めがねにしたら、障害者なのか。

行政の言い分 今まで例がないので返答できない。厚生労働省に聞いて返事をする。

私の言い分 その様なことは想定できることで、前例がないとかの問題ではなく、人工物に頼らなければならなくなったとき、一般人は、障害者。被爆者は、原爆症認定者にすべきだ。その判断など、一々厚生労働省の指示待ちなどなど愚の骨頂。過去の最高裁の判例にあるでしょう。

行政の言い分 そんな判例は知らない。本庁と協議させてください。最後には本庁から、明日本庁の方においで下さいとのこと。

何で私が本庁までいかねば成らないのか解らないが、本庁の課長をへこますいい機会などで出かける。

最高裁判所の判例など知らないお役人。過去の「石田訴訟」で被告の言い分を認め「原爆症と認定している」。 勉強してくださいよ「行政マン」。

コメント (2)
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